厚生年金ひと月10万円未満の女性は約48.9%。なぜ公的年金でも老後資金は不足するのか

厚生年金ひと月10万円未満の女性は約48.9%。なぜ公的年金でも老後資金は不足するのか

  • LIMO
  • 更新日:2022/09/23
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秋になっても値上げラッシュが止まりません。

どこのご家庭も節約に次ぐ節約で大変苦しい状況ですが、特に年金受給額が「ひと月10万円未満」の方にとっては非常に厳しいものでしょう。

また、女性で厚生年金の受給額が「ひと月10万円未満」の割合は約48.9%と高いのが特徴。若い世代ほど、年金以外の老後資金形成が必須であると分かります。

詳しい割合を見ていきましょう。

【注目記事】年金を増やしすぎた夫婦を待つ悲劇。手遅れになる前に知っておくべき繰下げ受給の仕組み

1. 厚生年金の全体平均月額

まずは2020年度の厚生年金の全体平均月額を見てみましょう。

全体平均月額:14万4366円

(男性の平均月額:16万4742円  女性の平均月額:10万3808円)

上記の平均月額を見るだけでも、女性が受け取る厚生年金額が低いことが分かります。

次に、厚生年金の受給者全体(1610万133人)のうち、ひと月10万円未満という人数を見てみましょう。

1万円未満:10万511人

1万円以上~2万円未満:1万8955人

2万円以上~3万円未満:6万6662人

3万円以上~4万円未満:11万9711人

4万円以上~5万円未満:12万5655人

5万円以上~6万円未満:17万627人

6万円以上~7万円未満:40万1175人

7万円以上~8万円未満:69万4015人

8万円以上~9万円未満:93万4792人

9万円以上~10万円未満:112万5260人

10万円以上の人数は割愛していますが、ボリュームゾーンで最も多いのが「9万円以上~10万円未満:112万5260人」となっています。

では次に、このデータを性別で分けた内容を見ていきます。

【グラフ】厚生年金の受給額ごとの人数分布をみると、男女の差がよく分かる

2. 厚生年金受給額がひと月10万円未満の女性の割合

厚生労働省の「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」に掲載された年金月額のうち、ひと月10万円未満の受給者数を見ていきましょう。

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出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

2.1 女性の全受給者数合計:538万3889人

1万円未満:2万8004人

1万円以上~2万円未満:6884人

2万円以上~3万円未満:6万1267人

3万円以上~4万円未満:10万9541人

4万円以上~5万円未満:9万4941人

5万円以上~6万円未満:10万3206人

6万円以上~7万円未満:23万8112人

7万円以上~8万円未満:44万9205人

8万円以上~9万円未満:69万2135人

9万円以上~10万円未満:85万2017人

ひと月の厚生年金が10万円未満の受給者数を合計すると263万5312人。受給者数全体の割合と比較すると、約48.9%にのぼります。

現在年金を受け取っている女性のうち、約半数が「厚生年金ひと月10万円未満」。驚愕の数値ですね。

ちなみに男性の年金月額と受給者数は以下のとおりです。

2.2 男性の全受給者数合計:1071万6244人

1万円未満:7万2507人

1万円以上~2万円未満:1万2071人

2万円以上~3万円未満:5395人

3万円以上~4万円未満:1万170人

4万円以上~5万円未満:3万714人

5万円以上~6万円未満:6万7421人

6万円以上~7万円未満:16万3063人

7万円以上~8万円未満:24万4810人

8万円以上~9万円未満:24万2657人

9万円以上~10万円未満:27万3243人

受給者数合計は112万2051人となり、厚生年金がひと月10万円未満の割合は約10.5%と激減します。

以上のデータから、現在年金を受け取っている男女の年金格差はかなり大きいことが分かりました。

3. 公的年金があっても老後資金が不足する理由

女性は結婚や育児、介護などによる離職や労働時間の制限による負担が大きく、結果的に将来の年金受給額が少なくなる傾向があります。

ただし、「ひと月10万円未満の割合が約48.9%」なのは、あくまで現在年金を受け取っている女性のケースです。現役世代が老後を迎える頃には、ひと月10万円未満の割合は減少している可能性もあるでしょう。

とはいえ、「年金保険料を支払っていれば将来は大丈夫」と過信するのは禁物です。

加入期間や納めた保険料によって将来受け取る金額が変わってくるので、今のうちに「ねんきん定期便」をこまめにチェックしておきましょう。

特に女性はライフイベントの変化による影響を受けやすいため、早めにidecoや積立NISAを活用したり、老後の働き方を検討したりしておく必要があります。

老後を迎えてから「こんなに年金額が少ないなんて」とならないよう、計画的な貯蓄を心がけましょう。

参考資料

厚生労働省「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」

小見田 昌

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