本来、永久保存とするべき重大少年事件の裁判記録が廃棄されていた問題を巡り最高裁判所が公表した調査報告書で、甲府家庭裁判所が2002年に旧塩山市の少年が不定期刑の判決を受けた傷害致死事件の記録を廃棄していたことが明らかになりました。
【写真を見る】永久保存すべき重大少年事件の裁判記録を廃棄 甲府家裁でも 旧塩山市の傷害致死事件
調査報告書によりますと廃棄されていた記録は2002年11月15日、駐車場で高校生2人に殴る蹴るの暴行を加え1人を死亡させたとして旧塩山市の当時18歳と19歳の少年2人が傷害致死と傷害の疑いで逮捕された事件です。
最高裁は永久保存にあたる「特別保存」とするのは史料的価値が高い事件の記録と規定しその後「社会の耳目を集めた事件」などと示していました。
報告書では担当職員が廃棄対象記録を抽出して廃棄目録を作成し、複数人の管理職の決済を受けていたものの当時、特別保存に付すべき記録を抽出するという意識はなかったとしています。