築37年の実家を、40代夫婦がマンションリノベ。開放的な対面キッチンも

築37年の実家を、40代夫婦がマンションリノベ。開放的な対面キッチンも

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  • 更新日:2023/03/18

親が暮らしていた築37年のマンションをリノベーションして、念願のワークスペースとオープンな対面キッチンを実現した事例です。住まい手は40代の夫婦。磁器質タイル貼りの床と自然塗料のムラを生かした塗装壁でシックにまとめたLDKは、まるで名作家具のショールームのよう。部屋をひとつ削ってウォークインクローゼットと土間を拡張し、使いやすさもアップ。劇的におしゃれな空間に生まれ変わりました。

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リビングの一角にはワークスペースが。くるっと振り向けば会話もしやすい!

コロナ禍、実家をリノベして仕事スペースを確保

Aさんの家 東京都

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・家族構成:夫44歳 妻42歳
・築年数:築37年(1985年築)
・専有面積:60.14㎡
・設計・施工:nu(エヌ・ユー)リノベーション

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既存の壁を取り払い、広いLDKを実現。グレー系の無機質な空間に、木製テーブルの存在が際立つ

Aさん夫妻が暮らすマンションは、もともと妻の実家。親から受け継いだものの、一時は将来のことを考えて新築住宅の購入を検討したこともあったそう。

「買えたとしても狭い物件になりそう、という不安があったのと、コロナ禍で夫がリモートワークになり、それならある程度広さがある実家をリノベーションしてワークスペースも確保しよう、となりました」と妻。

リノベーション会社に要望したのは、「2部屋をワンルームのLDKに変え、閉鎖的だったキッチンを明るい対面式にする」「夫のワークスペースをオープンな場所に収める」ということ。

新築購入からリノベに方向変換し、がぜんインテリアに目覚めた夫妻。「以前は<ザ・実家>という感じの古い家で(笑)、インテリアはまったく諦めていましたが、意識が変わり、家具や照明などの情報を集めまくりました」。

カラフルなライトが映えるグレートーンの空間

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そうしたなかで出会ったのが、ババグーリのペンダントライト。

ホテル好きの夫妻が、とあるホテルに関するSNSの記事で見つけたババグーリのペンダントライト。「見た瞬間絶対これだと確信し、このカラフルなライトが似合う部屋にしてください、と設計デザイナーさんにお願いしました」。

この照明をともすと色のグラデーションが現れ、グレー調の空間をほんのりと彩るのが印象的。

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またリビングの一角にはワークスペースを設置。造作のデスクにイームズのチェアなどを配し、機能的かつ視界に入ってもスマートなしつらいです。

このほか寝室はガラス張りの引き戸で開放感を獲得し、既存の1室はウォークインクローゼットと土間空間に活用。

「私の妹は実家の変化にかなり驚いて『以前ここになにがあったのか、もはや全然思い出せない』なんて(笑)」。実家リノベのおかげで憧れのインテリアを実現でき、さらに住み慣れた地域にこれからも暮らすことができて幸せ、と妻は話してくれました。

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磁器質タイル貼りの床と自然塗料のムラを生かした塗装壁で、シックにまとめたダイニング。夫妻がインスパイアされた色ガラスのペンダントライトやユニークな形状のテーブルが個性を発揮します。

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食事をはじめ、妻の仕事やメイクにと、大活躍の円形テーブル。太い脚の中にはなんと砂袋が入っており、安定感抜群。創業98 年のインテリア家具専門店「RAM」の製品。

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リビングには「座り心地がよく座面の奥行きが深いので、リラックスできて満足」と、夫妻お気に入りのマレンコのソファ。

間取り(リノベーション前後)

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リノベーション前

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リノベーション後

和室とLDの間の壁を取り払い、広いLDKに変更。閉鎖的で暗かったキッチンを移動し、開放的で明るい対面キッチンに。リビングの一角にはワークスペースを新設。北西側の1室は思いきってなくし、ウォークインクローゼットと土間の拡張に活用しました。

キッチンはLD側から見えないレイアウトで生活感を消す

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キッチンは位置を変えてオープンな対面式にし、作業しやすいL型に。横の壁に貼られたタイルがアクセントとして効いています。「大理石のようなマーブル柄のタイルをランダムに貼り、整然とし過ぎない感じにしました」。

キッチンとワークスペースの間に仕切りがあるため、夫も仕事に集中しやすいという間取りの工夫も。

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コンロの脇に壁を立て、その奥に冷蔵庫と家電を収納。リビングダイニング側から見えないレイアウトで生活感を消しています。

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キッチンの位置変更にともない、給排水管の取り回しのため二重床に。その分天井の躯体を現しにして高さを確保しつつ、インダストリアルな雰囲気を創出。

LDK以外の場所にもインテリアが映えるこだわりが!

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玄関側にあった部屋を、ウォークインクローゼットと土間スペースに変更。「以前の玄関は本当に狭かった。土間をつくったおかげで入ったときの開放感が違います」。

壁のように見えるのは、大きな靴収納。奥に棚をつけて水のストックやキャンプ用品などを収納。

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玄関を入ってLDK方向を見たところ。右側の面がフラットで、ワークスペースの存在がひかえめ。

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寝室には、ミッドセンチュリーを代表するデザイナー、ジョージ・ネルソンのバブルランプを設置。

「主役級のランプなので、本来はリビングなどで使う人が多いみたいですが、やわらかな光が寝室にピッタリで購入しました」。ちなみに寝室と廊下はガラスの引き戸で仕切られ、開放感を満喫できる工夫。

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洗面室も極力スッキリさせたいと、収納部を壁面に造作。

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浴室は予算上ユニットバスを採用。質感アップを狙い、床にタイルを上貼りしています。

この家のデータ&使われている素材と設備

素材
玄関
床:モルタル 壁:クロス、一部塗装 天井:クロス
廊下
床:磁器質タイル 壁:クロス、一部塗装 天井:クロス
リビングダイニング
床:磁器質タイル 壁:クロス、一部塗装 天井:躯体現し+塗装
キッチン
床:磁器質タイル 壁:クロス、一部磁器質タイル 天井:躯体現し+塗装
寝室
床:フローリング 壁:クロス、一部躯体現し+塗装 天井:躯体現し+塗装
洗面
床:塩ビタイル 壁、天井:塗装
トイレ
床:塩ビタイル 壁、天井:クロス

設備
キッチン
オリジナル
コンロ:リンナイ
レンジフード:富士工業
水栓:グローエ
食洗機:AEG
サニタリー
洗面ボウル:DURAVIT
ユニットバス、トイレ:LIXIL

日刊住まい編集部

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