
◆ソフトバンク2-5DeNA(18日、ペイペイドーム)
オープン戦のDeNA戦に先発したソフトバンクの藤井皓哉投手(26)は収穫と課題を感じたマウンドとなった。5回まで無失点の力投も、6回に四球などがきっかけとなって4失点。今季から先発に転向する右腕は試行錯誤を続けながら、内定している開幕2戦目での先発への準備を進めていく。
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初回の立ち上がり、藤井の直球がうなりを上げた。先頭佐野には3球連続で直球を投じ、続く外角高めへの154キロ直球で空振り三振。後続の宮崎に二塁打は許したが、その後は150キロ超の快速球で連続三振に仕留めた。今年最多の106球を投げ、6回5安打4失点(自責点3)、9奪三振。開幕2戦目の4月1日ロッテ戦での先発が内定している右腕は開幕に向け、表情に充実の色が浮かんだ。
「常に全力でいった。今日に関しては、あまり悲観することはないと思うし、プラスに捉えたい」。中継ぎ時代の全力投球スタイルに戻して臨んだ前回登板の11日西武戦(ベルーナドーム)は5回79球で2失点。ストライク先行の投球で球数などの課題解消を目指したマウンドではっきりと修正した姿を見せた。
この日もフルパワーでDeNA打線に立ち向かった。この日最速156キロをマークした直球を軸に、2回までに6奪三振。2巡目の3回以降はカーブなども織り交ぜ、3、4回は12、13球で片付けた。ただ、5回以降は課題も見えた。
球威に陰りが見え始め、「変わらずいったつもりだったけど、ボールが少し弱かったりとか、制球がアバウトになってしまった」。80球を超えて迎えた6回は、先頭宮崎に四球を与え、楠本に甘く入った149キロ直球を右翼スタンドへ運ばれる2点本塁打を許した。2死二、三塁から暴投などでさらに2失点。「疲れました。まだ100球に対して体が慣れていないところもある。少しずつ慣れていくと思う」と前を向いた。
藤本監督も「80球くらいまで素晴らしいピッチングをしていた。次回の登板でしっかりやって開幕に入ってもらったらいい」と強調。残り1度となった開幕前の実戦登板で首脳陣の不安を一掃する。(鬼塚淳乃介)
西日本スポーツ