G1史上に残る衝撃の〝迷言〟 天山広吉の「菌バラ巻け。ぶちまけろ」発言とはなんだったのか

G1史上に残る衝撃の〝迷言〟 天山広吉の「菌バラ巻け。ぶちまけろ」発言とはなんだったのか

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  • 更新日:2022/08/07
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真壁刀義(左)に敗れ、うなだれる天山広吉(2014年8月4日=東スポWeb)

【取材の裏側 現場ノート】新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」は、今年も激しい戦いが繰り広げられている。これから終盤戦に差し掛かると優勝争いは白熱し、非情にも敗退者が確定していく。敗れし者のドラマもまた一つの魅力であり、死力を尽くしたからこそ生まれる言葉の数々は見る者の心を打つ。

2009年から新日本担当をしていて、個人的にG1で最も衝撃を受けた敗者コメントは14年大会の天山広吉が発したものだ。8月4日愛知県体育館大会の公式戦で真壁刀義に5敗目を喫した天山は、11人がエントリーしていたBブロックで1位突破の可能性が消滅。バックステージでは錯乱したのか「5敗ってことはもう可能性ないんか? ない? でもまだまだ、高松(での公式戦)が残ってる。そこで勝てば、勝てば可能性はどうなんや? あるやろ? ないのか? こうなったら敗者復活戦、ないのか? 今年からやるんちゃんか?」と報道陣を質問攻めにした。

もちろん敗者復活の救済措置はない。しかしあまりの物わかりの悪さ…いや、決して最後まで諦めない天山の気迫に気おされた私は「もしも得点上位者が全員インフルエンザにかかるとかで欠場になれば可能性が…」と答えてしまった。これがまずかった。天山は「誰か菌バラ巻け。ぶちまけろって。そしたら俺がガッチリ決勝やったるよ。まだまだ諦めん。最後の最後まで諦めんぞ。クソッタレが」と、あろうことかバイオテロを提案する始末。しかもあくまで決勝戦を戦うつもりの自分の手は汚さず、第三者に教唆して犯罪を実行させようとしているあたりかなりタチが悪い…。

あの時はコロナ禍など想像だにせず、本当にG1がウイルスの脅威と戦う日々が訪れるとは夢にも思わなかった。22年の天山は「いまあんな発言したらそれこそシャレにならないですけどね」と苦笑しながら、問題のコメントをこう振り返る。「やっぱり、当時はほんと真剣に、それだけG1に出たかったというか(優勝戦線に)残りたかったという感じだったんでね。何が何でもっていう執念じゃないけど、思わず口に出たって感じでしたね。最近は海外の選手もすごいたくさん出てて、G1に出るだけでどれだけ大変なことかってなってますよね。G1というのは、本当に特別なものだと思います」

当時キャリア24年目、3度の優勝を誇った「夏男」でさえ、我を忘れてしまうほどの舞台が真夏の祭典。天山は16年を最後にG1を卒業したが、最終年は出場メンバーから落選していたため盟友の小島聡から出場権を譲り受け、批判的な意見も巻き起こった。しかしこの行動も、例え不格好でもいいから誇り高いG1のリングで最後まで力を尽くして戦いたいという、誰よりも強い大会への思い入れがあったからこそだった。

天山をはじめとした偉大な先人たちが歴史を紡いできたG1は今年で32回目を迎え、史上最多28選手がしのぎを削っている。今年も最後の最後まで、選手の一挙手一投足を見逃さないよう取材したい。

(プロレス担当・岡本佑介)

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