西日本最大級・多様性をテーマにしたフェムテック展に行ってみた!《体験レポート》

西日本最大級・多様性をテーマにしたフェムテック展に行ってみた!《体験レポート》

  • metropolitana
  • 更新日:2022/06/23
No image

5月25~31日の日程で、大丸梅田店(大阪市)で開催された「ミチカケ・ウェルネスアクション!vol.1 フェムテック展」。フェムケアプロジェクトに取り組むメトロポリターナも公式パンフレットを作成し、同イベントに協賛しました。メトロポリターナ編集チームは、27~29日かけて、現地を視察。「フェムテックの多様性」をテーマにした〝西日本最大級〟の展示会の様子をレポートします。(文:日下紗代子・メトロポリターナ編集長/ 篠原那美・同スタッフライター)

■「生理」「妊娠・出産」「更年期」それだけじゃない女性の悩み

女性特有の健康課題をテクノロジーの力で解決に導く「フェムテック」。メディアで取り上げられることも増えたが、「生理」「妊娠・出産」「更年期」といった特定の悩みに限られたものだと思い込んでいる人も少なくない現状がある。

「フェムテックは本来、あらゆる世代の女性たちの、一人一人の多様な困りごとに寄り添うものであることを知ってほしい。今回の展示では、幅広い年齢のさまざまな悩みに対応する製品やサービスを扱う企業を数多く集めました」と運営担当者は思いを語る。

例えば、高齢女性の身体機能を助ける歩行器。会場では「歩行器は介護用品だと思うが、なぜフェムテック?」という疑問も寄せられたという。担当者は「骨粗しょう症は女性に多く筋力も弱いため、運動機能が低下する『ロコモティブシンドローム』になるリスクが高い。平均寿命が男性より長い女性こそ、そのリスクを知ってほしい」と説明する。

展示してあった歩行器は、福祉の国、デンマークの製品で、シンプルでおしゃれなデザインが目を引いた。足腰の機能が弱り、歩行器を頼るようになっても、こんな〝相棒〟がいたら、外出や旅行が楽しみになりそうだ。

No image

バイエーカー「カーボン・ウルトラライト」https://www.wheelingtokyo.com/carbon-ultralight

出展ブースが並んだ13階のメイン会場。展示を眺めながら足を運ぶ人々は、それぞれ気になるポイントで立ち止まり、説明に耳を傾ける。「そういえば、私も困っていた」「こんな商品を探していた!」。会場のあちこちで、求めていた品との出会いを喜ぶ声が聞こえてきた。

私(篠原)が気になったのは、指先を冷えから守りながら、自由な手作業を可能とするミトンだ。「冷え」も女性の代表的な悩みの一つ。夏場のオフィス、エアコンの冷気が手元に直撃することに悩んできたが、これがあれば、パソコン作業も快適にはかどりそう。

No image

「Moてぶくろ」https://watanabeyoshimi.com/motebukuro/

■「母に」「友人に」 思いやりが広がる ケア用品との出会い

運営担当者によると、多くの来場者が興味を示していたのが、富山の鋳物メーカー「能作」による医療機器「ヘバーデン リング」。中高年女性に多く発症するという指の第一関節の変形などの症状に対して、関節を固定する錫(すず)でできた医療機器だ。会場では「母のために購入したい」「指が痛いと言っている友人に教えたい」といった声が寄せられたという。「ヘバーデン リング」のブースで立ち止まっていた男性に話を聞くと、スポーツで痛めた指を固定する必要があったと話し「ちょうど、こういうのを探していた!」と喜んでいた。

No image

能作「ヘバーデン リング」https://www.nousaku.co.jp/medical/ordinary/

「女性の健康のためのアクション国際デー」だった5月28日、会場には大勢の一般来場者が足を運んでくれた。若いカップルから、母と娘、高齢女性まで年齢層も幅広く、フェムテックの品々を興味深く、「見て」「触って」身近に感じる機会を楽しんでくれたようだ。

尼崎市の会社員女性(59)は「フェムテックというものがどういうものか、知りたいと思ってきました。若い人から高齢者向けのものもあることが分かった。インターネットで情報を得ることもできるけれど、こうした展示会があると、質感が分かったり、直接お話を聞けたりして、より一層、興味がわきました」と話していた。

■日替わりのイベントでリアルに体験

骨盤底筋を独自のノウハウでトレーニング方法を展開している「ジョコネ。」は、5階の日替わりイベントコーナーにて、骨盤底筋トレーニングの体験を提供。骨盤底筋は、筋力低下によって引き起こされる尿もれの原因の一つとされている。ゲーム感覚で、自分の骨盤底筋の状態がわかるアプリに、私(日下)もはじめて挑戦した。専用のキッドの上に座り、アプリ内の動くラインに合わせ、ぐっと骨盤底筋に力をいれる。力をいれたタイミングでラインが上にあがるので、面白い。普段全く気にしたことがない筋力だったが、楽しみにながら筋力が鍛えられ、老若男女、家族でも習慣化できそうなアプローチだと感じた。

No image

専用のアプリと連動しており、ゲーム感覚で、骨盤底筋を鍛えることができる

29日には、心斎橋PARCOの医療ウェルネスモール「Welpa」のブランドクリエイティブを手がけるクリエイティブディレクターの辻愛沙子さんと、心と体のバランスを整えるためのサービスを提供するフェムテックカンパニー「メデリ」坂梨亜里咲さんが、女性特有の健康課題と向き合うためのアクションを考えるトークイベントを開催した。

仕事や子育てで忙しい中、自分のケアを後回しにしてしまいがちだが、どのような一歩を踏み込んだらいいかという問いについて坂梨さんは「自分にポジティブな言葉をかけてくれる人、気にかけてくれる人にそばにいてもらうこともひとつの方法です」と、自分だけで頑張ろうとせず、周囲の人間に助けてもらうなど、人間関係を工夫することからもはじめられるとアドバイスをくれた。

辻さんは自身の経験から「一見なにも意味のないような、なんにも考えない“余白”の時間をつくることで”自分自身をケアできている”と思えました。頑張りすぎてしまう人は、勇気をもって自分を甘やかしてあげることも大事だと思います」と語った。

No image

自分を知り、ケアすることの大切さを語る辻愛沙子さん(左)と坂梨亜里咲さん(右)

会場からは「フェムテックと聞くと、商品やサービスの値段なども含め敷居も高い印象があるので、影響力のあるお二人に、もっと多くの人が気軽に手に取れるようになるまで、発信を続けてほしい」と願う声も。これを受け辻さんは「まだ認知の低い商品やサービスも、会場のみなさんや生活者の方が必要だと、声をあげることが企業にとっても大きな後押しになる」と語った。坂梨さんも「最近は、企業の福利厚生として取り入れているケースも増えているので、ひとりひとりの少しのアクションが、大きな一歩につながる」と、ともにムーブメントを作っていきたいと笑顔で語った。

今回、フェムケアプロジェクトが公式パンフレットを通じて取ったアンケートの結果では、20代から80代まで、さまざまな方が、さまざまな理由で足を運び、各出展社のスタッフと会話を重ねていたことが分かった。

また、来場理由に対して6割の人が「大丸梅田店にきたついで」と回答しており、百貨店という”日常”の中で開催されたイベントだからこそ、多様な人流が生まれたように思う。「今後もこのようなイベントを開催して欲しい」などの声もあり、とてもチャレンジングで、また意義深いイベントと感じた。

No image

フェムケアプロジェクトが作成したイベントの公式パンフレット

metropolitana

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加