
現在メルセデスF1のドライバーを務めるルイス・ハミルトンは、来季からシャルル・ルクレールの後任としてフェラーリに移籍するのではないかという報道がなされたことで、モナコでは大きな注目を集めている。
しかしフェラーリのチーム代表であるフレデリック・バスールは木曜日、ハミルトンと話し合ったことを否定。当のハミルトンもこの噂を完全否定するとともに、メルセデスとの契約をまもなく延長できる見通しだと明かした。
まだメルセデスとの来季以降の契約を結んでいないハミルトンについて、来季からフェラーリ入りするのではないかという報道が一部で広がり、注目が集まった。しかしモナコ入りしたハミルトンは、メルセデスとの新契約について進んでいることに満足していると語り、報道は単なる憶測に過ぎないと語った。
「当然、契約交渉が進んでいる間には、色々な憶測が飛び交うと思う」
そうハミルトンは語った。
「しかし、僕から何も発言がなければ、それが全てだと思う」
現在ハミルトンは、契約交渉について自分自身が当たっているわけではなく、マネジメントに全て任せているという。そしてそのマネジメントの仕事ぶりに満足しており、メルセデスの契約交渉は数週間以内に完了する見込みだと語った。
「僕のチームは、トトと緊密に取り組んでいる」
そうハミルトンは語った。
「契約の準備も、ほぼ終わりに近づいている」
「そのことに集中しているチームがいるから、僕は自分の仕事をするだけでいい。これは、以前よりもはるかに良い立場だ。僕は以前、自分で交渉を行なっていたんだけど、それは非常にストレスのかかることだった。もうそんなことをする必要はないんだ」
昨シーズン、そして今シーズンと、メルセデスはパフォーマンスの面で苦戦しているため、ハミルトンにとっての魅力は低減しているようにも見える。しかしハミルトンは、チームの強さについての認識は変わっていないと説明する。
マシンのパフォーマンスが、交渉にどう影響を及ぼしたのかという質問に対し、ハミルトンは次のように語った。
「それは関係ないと思うよ。だって僕らは依然として、チャンピオンを勝ち取った”チーム”なんだからね」
「ただ、間違ったマシンを手にしてしまっただけだ。これまでの2年で下された決断の中には、理想的ではなかったモノもいくつかある。でも僕らは、それを乗り越えるために取り組んでいるんだ」
「今週末には、僕らは新たなアップグレードを投入する予定にしている。チームはこのアップグレードを実現するために、信じられないような努力をしてきた。バーレーンGPが終わった後の段階で、アップグレードを投入することを既に決めていたんだ」
「この新しいパッケージを試すことに興奮していた。先週のレース(エミリア・ロマーニャGP)が中止になった時には少し残念だった。ここモナコは、コース的には(新パッケージを投入する上で)最高のプラットフォームではない。効果を実際に見るために、来週(スペインGP)でそれをさらに体験できることを願っている」
「でも先ほども言ったように、僕のマネジメントは交渉を行なっており、裏でチーム(メルセデス)と議論している。結論は、もうすぐそこまで来ている」
フェラーリがハミルトンもしくは代理人にコンタクトしてきたかと尋ねられたハミルトンは、ただ一言次のように答えた。
「ノーだ」
Motorsport Network.