【ジャパンC/危険な人気馬-前編】2強の一角は“消し” 国内外GI馬9頭が集結した一戦で「買うべきではない」1頭とは

【ジャパンC/危険な人気馬-前編】2強の一角は“消し” 国内外GI馬9頭が集結した一戦で「買うべきではない」1頭とは

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  • 更新日:2021/11/25
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今週は東京競馬場で第41回・ジャパンカップ(GI、芝2400m)が行われる。昨年の三冠馬コントレイル、ハイレベルの3歳世代の頂点に立った今年のダービー馬シャフリヤール、アルゼンチン共和国杯を快勝し同舞台のここに駒を進めてきたオーソリティ、京都大賞典で奇跡の復活を果たした2016年のダービー馬マカヒキに加え、今年は外国馬のジャパン、ブルーム、グランドグローリーの3頭も参戦する。

ここではジャパンCの好走条件と想定メンバーから展開を読み解き、馬券のヒントとなる「危険な人気馬」として今年のダービー馬・シャフリヤールを取り上げたい。

◆【ジャパンカップ2021/脚質傾向】上がり最速は不振 注目はタフな展開で浮上する「4角6番手以内」の先行馬

■エフフォーリアの古馬撃破で評価は上がるが……

まずはシャフリヤールの前走神戸新聞杯について分析する。

ダービー勝利後、夏休養を挟み、プラス8キロの馬体重で挑んだシャフリヤール。もともとスタート直前にゲート内で後肢に体重をかけてしまう傾向があったものの、この日は五分のスタートを切り、中団5番手付近で競馬を進め、ワンダフルタウンやモンテディオら先行馬を見る形で折り合っていた。直線を迎え、馬群の外目から末脚を伸ばそうとするものの、不得意な不良馬場に脚をとられた影響もあったのか、ダービーで繰り出した切れ味抜群の末脚は不発に終わってしまい4着に惨敗してしまった。

エフフォーリアを下したダービー含め、これまでの戦歴からも「世代トップクラスのスピード能力を保持し、距離を問わず鋭い末脚を繰り出せるダービー馬」と評価できるだろう。また、ダービーで下したエフフォーリアが天皇賞・秋でコントレイルやグランアレグリアら強力古馬勢を破ったことで必然的にシャフリヤールの評価も上がり、「黄金世代」と評されている現3歳世代のトップに君臨するダービー馬への期待が高まるのも当然だろう。

しかし今回、結果的にレースレベルの低さが露呈してしまった神戸新聞杯からの直行ローテに加え、古馬混合GIで致命傷になりかねないゲート難の問題など様々な課題があるシャフリヤールに一抹の不安が残る。

■3歳馬のJC好走には条件アリ

次にジャパンカップの3歳馬の成績について紹介する。

過去10年、3歳馬のジャパンカップ出走成績は【2-4-1-15】となっており、馬券内に好走したのは2020年コントレイル(2人気2着)、デアリングタクト(3人気3着)、19年カレンブーケドール(5人気2着)、18年アーモンドアイ(1人気1着)、17年レイデオロ(2人気2着)、13年デニムアンドルビー(7人気2着)、12年ジェンティルドンナ(3人気1着)の計7頭。

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さらに馬券内に好走した3歳馬の特徴ついて分析すると、世代の三冠レースのうち「2戦以上出走経験済み」という共通点があった。12年にジャパンカップに参戦したフェノーメノ(当時3歳)は三冠レースのなかでダービー(2着)しか出走しておらず、その後天皇賞・秋で2着に好走するもジャパンカップでは5着に敗れてしまっている。

ダービーでハナ差2着のフェノーメノに対し、シャフリヤールはハナ差勝利している点は素直に評価すべきだが、今年のダービーは例年以上にスローペースからの切れ味勝負といったレース展開で、マイラーから中距離馬が好走可能な舞台だった。また、血統的にも「経験不足」の面でマイナス材料があり、兄弟馬・アルアインも皐月賞史上最速となる1分57秒8のレコードタイムで勝利しているものの、レースの流れ自体は後にマイルで活躍する馬の好走が目立ったように極端な後傾ラップだった。

しかし、東京最終週での開催となるジャパンカップは上がり最速馬が不振傾向にあり、過去10年で【1-3-2-5】とわずか1勝しか勝ち星を挙げられていないように、スローペースからの切れ味勝負を得意とする馬や後傾ラップで好走してきた馬が想像以上にタフな馬場に対応できず、人気を裏切るケースが多い。

つまり、これまでトータル5戦しか走っていないというレース経験不足に加え、結果的にレースレベルの低さが露呈してしまった神戸新聞杯からの直行ローテとなることや、デビュー以来一度も前傾ラップを一度も踏んだことのないシャフリヤールはジャパンカップおける好走条件に該当しない。

■ジャパンカップに切れ味は不必要

次にジャパンCの好走パターンについて分析する。

2000m【8-4-9-53】勝率10.8%、連対率16.2%、複勝率28.4%2200m【0-1-0-8】勝率0.0%、連対率11.1%、複勝率11.1%2400m【2-4-0-35】勝率4.9%、連対率14.6%、複勝率14.6%2500m【0-0-1-19】勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率5.0%

このように前走2000m組が最多8勝を挙げ(秋華賞組が2勝、天皇賞秋組が6勝)、勝率10.8%、連対率16.2%、複勝率28.4%と好成績を収めている。シャフリヤールの前走・神戸新聞杯は中京芝2200mの舞台だったが、前走2200m組は【0-1-0-8】勝率0.0%、連対率11.1%、複勝率11.1%と絶不調。2013年にエリ女から2着に好走したデニムアンドルビーしか好走できていないことも不安材料の一つだろう。

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直近5年で最も印象深いレースといえば2018年のジャパンカップだろう。当時3歳牝馬だったアーモンドアイが2分20秒6というワールドレコードタイムを刻んで世界に衝撃を与えたことは記憶に新しいが、このレースでもアーモンドアイの末脚は「上がり2位」であった。また直近5年の勝ち馬は「4角5番手以内」が絶対条件となっており、内枠から逃げ馬をマークする形で先行して直線抜け出すという競馬が必勝パターンに該当しているようだ。

シャフリヤールは前走でも予兆が見えていたがスタート直前に後肢に体重をかけてしまうため、ゲートの出がそこまで良くはない。つまり必勝パターンでもある「5番手以内の先行」という戦法をとるためには、必要不可欠な条件がある。

・ゲートを素早く出ること・道中の折り合いをつける・直線で馬群を割く競馬センス・古馬混合GI特有の前傾ラップに対応すること

上記のような「4つの課題」を乗り越えなければならないため、想定人気以上に軽視する必要もあるのではないか。

以上の不安点から馬券の妙味を考えると、シャフリヤールは「消し」の評価。

「後編」ではシャフリヤールに代わる本命、そして穴馬4頭を含めた結論を紹介する。

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文・西舘洸希(SPREAD編集部)

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