プログラミングの質問サイトStack Overflowが90億円調達、IPO視野に

プログラミングの質問サイトStack Overflowが90億円調達、IPO視野に

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2020/08/01
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プログラミングに関する疑問をグーグルで検索すると、高い確率で「スタックオーバーフロー(Stack Overflow)」というサイトがヒットする。スタックオーバーフローは、プログラミングに特化したQ&Aサイトだ。

アレクサのアクセス数ランキングでスタックオーバーフローは、世界45位となっている。「テクノロジー業界で、我々と同じ規模のコミュニティを運営する企業や組織は他に存在しない。あらゆる開発者が我々のことを知っている」とニューヨークに本拠を置くスタックオーバーフローのCEO、Prashanth Chandrasekarは話す。

パンデミック後にリモートワークが増える中、スタックオーバーフローの利用者はますます増加している。Chandrasekar によると、今年の4〜6月で新規登録者数は毎月20万人増え、四半期の増加数は過去最高を記録した。

同社は7月28日、シリーズEラウンドで8500万ドル(約89億円)を調達したことを明らかにした。今回のラウンドを主導したのはGIC(シンガポール政府投資公社)で、他にSilver Lakeや既存株主のアンドリーセン・ホロウィッツ、Index Ventures、Spark Capital、Union Square Venturesが参加した。これを機に、GICのEthel ChenとChandrasekarが取締役に就任する。

現CEOのChandrasekarは、2019年にスタックオーバーフローに参画した。同社は今回のラウンドでの評価額を開示していないが、Chandrasekarによると前回ラウンドの評価額を大幅に上回るという。ピッチブックによると、シリーズDでの評価額は4億5900万ドルだった。

多くの企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する中、スタックオーバーフローが提供するツール「Stack Overflow for Teams」を導入する企業が増えている。同社は新たに調達した資金を使ってSaaS事業を強化するという。

2018年にリリースされたStack Overflow for Teamsは、特定の組織向けのプライベート版Q&Aサイトで、機密情報を社内限定で共有し保管可能にする。

同社のチーフ・プロダクト・オフィサーのTeresa Dietrichによると、最近は予測を上回るペースでStack Overflow for Teamsの導入が増えているという。企業によっては、Slackなどのチャットプラットフォームで同じ質問に何度も回答しなければならないことがある。しかし、ナレッジを共有するデータベースを導入すれば、そうした負担を軽減することができる。

Stack Overflow for Teamsは、スタートアップからブルームバーグやマイクロソフトなどの大手企業まで多くの企業が利用しており、売上高は毎年倍増している。同社は、2020年の売上高のうち、Stack Overflow for Teamsが約3分の1を占めると予測しており、このプロダクトの通年の経常収益は2700万ドルに達する見込みという。

Chandrasekarは、クラウド企業「Rackspace」のOBで、昨年10月にスタックオーバーフローの共同創業者で長年CEOを務めたJoel Spolskyから経営トップの座を引き継いだ。それ以降、彼はエンタープライズ向けソフトウェアの強化を図ってきた。

パンデミックを受けて同社は今年5月に社員の15%に相当する40名を削減した。

Chandrasekarによると、ある金融サービス企業は、4万人の従業員向けにTeamsの導入を決めたという。スタックオーバーフローは将来的にIPOを目指している。

「我々は今後、抜本的な変革を行い、組織のスケールアップを図っていく。これが実現できれば、来年以降は高成長が期待でき、念願のIPOを果たすことができるだろう」とChandrasekarは語った。

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