
鹿児島テレビ
鹿児島県内の各消防本部から選ばれた消防隊員たちが救助技術を競う大会が、26日、日置市で開かれ、災害現場で人の命を救うための技術が披露されました。
県内20の消防本部から、延べ371人の消防隊員が参加した県消防救助技術指導会。
隊員にとっては、他の消防本部の隊員の救助技術を目にする機会であると同時に、全国大会の選考会も兼ねています。
大会で競われるのは、水平に張ったロープの往復や引き揚げ救助など7つの救助技術です。
「よーい、開始!」
こちらは5人1組で行う「障害突破」です。
塀を越え、展開したロープで素早く移動し、呼吸器を付けて狭いトンネルを抜けるなど、5つの障害を協力しながら乗り越えます。
「走れーっ!」
いずれの競技技術も所要時間だけでなく、安全性と確実性が重要視され、審査員が隊員らの一挙一動を慎重に見極めていました。
女性隊員の姿もありました。
指宿南九州消防組合の玉利綾花さんが臨むのは、15mのはしごを一気に駆け登る「はしご登はん」です。
指宿南九州消防組合・玉利綾花さん
「女性隊員が少ない中で、女性隊員が頑張っている姿を見て刺激になって、男性にも負けないくらい頑張ろうという気持ちはある」
九州南部の梅雨入りも近いとみられる中、2023年は49人もの死者・行方不明者が出た8・6豪雨災害から30年となります。
災害現場に最初に駆け付け、人命救助に臨むことになる消防隊員は、真剣な表情で各種目に臨んでいました。
鹿児島市消防局・黒木貞嘉 消防司令長
「この指導会に参加している隊員のほとんどが(8・6豪雨災害時に)生まれていない、もしくは記憶にない方々。この訓練で得た成果や教訓を現場で生かしてほしい」
26日の指導会で優秀な成績を収めた消防隊員は、8月の全国大会などに出場します。