家電を買わずに「借りる」選択肢。購入前のお試しで後悔防ぐRentioの仕組みを見てきた

家電を買わずに「借りる」選択肢。購入前のお試しで後悔防ぐRentioの仕組みを見てきた

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  • 更新日:2021/11/25
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3,000種類以上の製品を取り扱う家電レンタルサービス「Rentio」

レンティオによる家電レンタルサービス「Rentio」の利用者が2020年から2021年にかけて増加している。カメラやキッチン家電、掃除家電など3,000種類ほどの製品を取り扱い、レンタルだけでなくレンタル品をそのまま買い取れるサービスを提供しているのが特徴だ。同社のレンタルサービスについて、三輪謙二朗社長に聞いた。

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レンティオの三輪謙二朗社長

レンティオは2015年に創業した、家電レンタルサービスだ。家電のほか、カメラやデジタルガジェットなど現在3,000種類10万個の在庫を持つ。サービスの特徴は、数週間ほどの短期間レンタルと1カ月単位の長期間レンタルから貸出期間を選べること。また、レンタル料に追加料金を支払うことで、レンタルしていた商品を買い取ることも可能だ。

レンタルサービスを利用するメリットについて、三輪社長は「購入前のお試し目的と、『子供の運動会でカメラが必要になった』といったレンタル目的がある」という。お試し目的については貸出の55.7%を占める。レンティオの短期レンタルなどで家電を試すことで「家電との相性を確認でき、購入後の後悔を防げる。例を挙げると、美容家電では、利用者の年齢や肌質などにより相性が異なる」。お試し目的の比重が大きいものは自動調理鍋で、貸出の96.7%がお試し目的という。

家電メーカーとの連携で、レンタル後に購入しやすい仕組み作り

2020年より前は、レンティオの貸出のうち大部分をカメラが占め、多いときは貸出の80%ほどだった。ところが、新型コロナウイルスの流行で掃除家電や美容家電の貸出が増加。2020年から2021年にかけてレンタル数は2倍ほどになっているが、中でも美容家電は約4倍、掃除家電は約2.5倍となっている。

コロナ禍で巣ごもり需要が発生したことや、家電量販店へ足を運ぶ人が減少傾向にあることの影響で、「家電メーカーとのつながりができた」ようだ。最近では、10月に象印マホービンと連携。同社の家電を短期間もしくは月額でレンタルできる。レンタル品をそのまま購入できるほか、象印のECサイトでレンタル代金を除く金額で製品を買えるクーポンも配布している。

象印のほか、ロボット掃除機「ルンバ」を販売するアイロボットジャパンなど、50社ほどと連携しているという。レンタル後にメーカー直販サイトで使えるクーポンを発行するなど、レンタル後に購入しやすい仕組みを作った。また、家電メーカーにとっては専門分野ではないレンタルのシステムや製品のメンテナンス技術をカバーしている。

1製品あたり30分~1時間かけてメンテナンス

レンタル製品のメンテナンスを行なうのは、東京都品川区にある本社と物流拠点の2カ所。1日に500個から1,000個の製品をレンタルへ送り出している。これらの製品の清掃には30分~1時間かけているようだ。アルコール除菌のほか、キッチン用品などはクエン酸での清掃なども行なっている。「累計50万回、レンタル品をメンテナンスしてきた。とくに、調理家電ではカレーなどのニオイを気にする人が多いため、ニオイを抑えるコーティングを行なうなど工夫している」と三輪社長は話す。細かな部分では、マジックテープの毛の間に挟まったゴミまで取り除いているという。

家電メーカーと提携していることで、メンテナンスにも良い影響があるようだ。修理や清掃方法をメーカーから直に教えてもらう機会がある。汚れやすいポイントを細かく教えてもらうことで、より修理やメンテナンスを徹底しているという。

製品の動作確認も製品返却時と貸出前に行なうことで、製品の不備を防いでいる。製品をレンタル品として使う期間は長いもので数年間ほど。人気の製品では1カ月に50回以上、カメラでは100回ほど貸し出されるものもあるという。ロボット掃除機など充電式バッテリーを備えた製品は、バッテリーの使用回数の目安を定めて、定期的に交換しているようだ。

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アルコール消毒のほか、製品に合わせた清掃を行なう

「簡単に返しやすい」仕組み。料金だけでない安心感

家電メーカーとの連携が進むレンティオだが、三輪社長によれば「返却のしやすさ」も特徴の一つという。現在、製品をコンビニに持ち込み専用バーコードを提示して返せるほか、宅配業者への集荷依頼、宅配ロッカーを通じた返却も可能となっている。「Webサイトを通して簡単に返せる仕組みをここ半年ほどで整備した」。

筆者も実際にレンティオを使用した際、持ち運べる大きさの製品だったためコンビニで返却した。スマホ画面にバーコードを提示し、レジで送付レシートを受け取り段ボールに貼り付けることで返却が完了した。

レンティオ使用時に気になったのは、レンタル料だ。筆者は家電量販店などでの販売価格が10,000円ほどの製品を15日間借りたが、レンタル料は2,800円と販売価格の3分の1ほど。「とても安い」とまでは言えない価格だが、三輪社長は「レンタル料に送料を含むことで、安心して借りられるようにした」と話す。実際、筆者がレンタルした製品の送料を製品サイズをもとに計算すると、往復で3,000円弱になる。送料をあらかじめ価格に含むことで、追加料金がかからないことをアピールする。

昨年から貸出数が2倍以上に増えているレンティオ。送料を含むレンタル料や、2015年の創業から培ってきた製品の清掃技術で、利用者に安心感を与える狙いだ。

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一日に500~1,000個の製品をレンタルに送り出す。写真は東京都品川区の物流拠点

大塚 愛理

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