西武「黄色い電車」に終了宣告 他社からの譲受で“無塗装車”増備へ 大手私鉄で異例

西武「黄色い電車」に終了宣告 他社からの譲受で“無塗装車”増備へ 大手私鉄で異例

  • 乗りものニュース
  • 更新日:2022/05/15

大手私鉄が他社から車両譲受 異例の表明

西武といえば「黄色い電車」――長年のイメージが大きく変わりそうです。

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西武2000系(乗りものニュース編集部撮影)。

西武グループが2022年5月12日(木)に中期経営計画(2021~2023年度)の進捗状況を発表しました。このなかで、鉄道事業における2023年度3期以降の取り組みとして、保有車両数の低減などとともに、固定費削減を目的として「サステナ車両の導入」を打ち出しています。

サステナ車両とは、「無塗装車体、VVVFインバーター制御車両等の他社からの譲受車両を当社独自の呼称として定義」とされています。

これまで大手私鉄として、地方鉄道などへ中古車を譲渡してきた立場でしたが、逆に他社からの譲受を打ち出した点は異例といえます。SNSなどでも話題になっており、対象になりそうな車両へ西武線の行先を表示したコラ画像なども作られているほどです。

もちろん、自社独自の新造車の導入も進めており、2022年度も最新の40000系電車を3編成導入するとしています。ただ、これまで新造車によって古い車両をいつまでに、どう置き換えていくかという目標は立てておらず、省エネ車両の導入についても、他社に「後れを取っている」(西武鉄道)といいます。

鉄道事業が厳しい状況に立たされるなか、環境意識の高まりに応えるべく、新造車と譲受車の双方で省エネ化を推進し、固定費の低減につなげたい考えです。

西武鉄道によると、2022年度末の時点で、全車両数は1227両となり、うち56.2%が「無塗装+VVVF車両」になる予定とのこと。残り約44%を来年度以降、新造車と譲受車で置き換えていくと考えられます。

置き換え対象は? 黄色い電車は本当になくなっちゃう?

置き換えの対象になるのが、古い制御器を搭載した車両です。多摩川線や多摩湖線といった枝線系統で使用されている101系や、飯能~西武秩父間などを走る4000系のほか、40年以上にわたって西武線の主力車となっている2000系シリーズが該当します。2000系のほとんどは、「黄色い電車」です。

「これらはVVVFインバーター制御の車両と比べると、消費電力が大きいです。乗り心地の面でも、VVVF車の方がなめらかだと感じていただけると思います」(西武鉄道)。

また、無塗装車を揃えていく方針のため、「黄色い電車はなくなっていきます」とのこと。西武鉄道のなかで「サステナ車両」と同等の条件に該当するのは、基本的には1990年代以降に登場した6000系(ただし全塗装車が一部あり)、20000系、30000系、40000系だといいます。なお、多摩湖線系統に残る9000系は全塗装のVVVF車ですが、まずは非VVVF車の置き換えを優先するとのことです。

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西武30000系(乗りものニュース編集部撮影)。

いまのところ、どの鉄道事業者のどんな車両を「サステナ車両」として導入するか、決まってはいないそう。また、池袋線や新宿線といった本線ではなく、枝線系統から譲受車が導入される想定だといいます。

なお、いま使っている車両についても「走行性が劣化しているわけではない」といい、引き続き地方鉄道などへの譲渡も考えられるということです。

西武の黄色い電車は近い将来、消えていくことになりそうですが、もしかしたら、他社からの譲受車で、たまたま車体に黄色い帯をまとっていた、というケースが今後見られるようになるかもしれません。

乗りものニュース編集部

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