スマホゲームに毎月10万課金。生活苦でも「後悔していない」理由

スマホゲームに毎月10万課金。生活苦でも「後悔していない」理由

  • bizSPA!フレッシュ
  • 更新日:2023/01/25

近年、拡大の一途を辿るオンラインゲーム市場。スマートフォンを使って気軽に遊ぶことができ、三菱UFJリサーチ&コンサルティングが2022年3月に発表した「オンラインゲームの動向整理」によると、現在、または過去に利用したことのある人の割合は15~19歳の男性で83.5%、20代で58.7%、30代で55.7%。実際、通勤や通学の列車内はゲームをしている方だらけで、今では当たり前の光景となっています。

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画像はイメージです(以下同じ)

現在の市場規模は約1兆5000億円の巨大市場ですが、それを支えているのは利用者からの課金。しかし、その一方で少しでも有利にゲームを進めようと有料のアイテム・オプションを購入し、その歯止めが利かなくなる“ガチャ依存症”に陥る人も。同調査では1か月の課金額が10万円以上のユーザーの割合はなんと10.6%、1万円~10万円未満の方も29%という衝撃の結果を公表しています。

1度きりの課金のつもりだったが…

「でも、個人的には驚きはないですね。自分も以前はその10%の一人で、ほぼ毎月10万円以上突っ込んでましたから」

そう告白するのはソフトウェア会社に勤める恩田快人さん(仮名・28歳)。最初はお金を使わずに無課金で遊んでいたそうですが、なぜ多額のお金をつぎ込むようになったのでしょうか?

「無課金だと課金ユーザーとは絶対的に埋められない実力差があるじゃないですか。もちろん、1回課金しただけじゃどうにもならないことはわかってましたが、それで一度だけと思って10連ガチャを購入したんです」

お金を使ってる感覚がなかった

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「でも、レアアイテムが手に入らず、もう1回もう1回と繰り返してしまって……。それからは歯止めが利かなくなってしまい、毎週のように課金しまくっていました。ただ、クレジットカードや電子マネーで決済してたんですけど、お金を使ってるという感覚はあまりなかったですね」

お酒はたまに付き合いで飲む程度。ギャンブルも一切やらず、これといった趣味のなかった恩田さんが唯一ハマっていたのがオンラインゲーム。もともと無駄遣いをするタイプではなかったですが、毎月10万円も課金していれば生活が厳しくなるのは当然です。

実力差を埋めるために18万円ぶちこむ

しかも、ずっと遊んでいた某ゲーム内では、複数のプレイヤーから誹謗中傷のコメントなど執拗な嫌がらせに遭い、新たに別のゲームを始めることに。ここでも同じように有料ガチャを買いまくっていたといいます。

「そのゲームで後発ユーザーだったため、ほかのプレイヤーとの実力差を埋めたかったんです。それであるガチャイベントの際、お金のことを気にせず目当てのアイテムが手に入るまで何度もガチャを引きました。一応、目的を叶えることはできましたが、この月だけで課金額は約18万円。気がつくと給料の7割を使ってました」

貯金は40万円ほどありましたが、それは車購入の頭金。次の異動先が公共交通機関では通いにくい場所だったため、なるべくこれに手をつけるわけにはいきませんでした。

アカウントを全部削除

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そのため、農家の無料直売所や激安スーパーなどを利用して食料をまとめ買い。会社にも手製のおにぎりを持っていき、なんとか月1万円弱の食費で乗り切ることに成功しますが、公共料金の支払いまでお金が回らず、滞納してしまうことになります。

「調べたらいきなり止められるみたいじゃなかったですし、翌月の給料が振り込まれてから払おうと思ったんです。けど、これもすべて自分がガチャにハマって熱くなりすぎたからじゃないですか。

今から2年ほど前の話なんですけど、20代半ばでこれってかなりヤバいよなって思うようになって……。このずっと前から使い過ぎというのはわかっていましたが、その事実に目を背けていたんです。ただ、さすがにこの状況では無視することができず、課金歴のあるゲームのアカウントを衝動的に全部消してしまったんです」

現在はゲームでは一切遊んでいない

トータル数百万円に上る課金を無駄にしてしまいましたが後悔はしていないといいます。

「どれも長い時間と大金を注いで育てたものだし、しばらくは心にポッカリ穴が開いたような気分でしたけどね。それでもこんな風に衝動的に削除しなきゃやめられなかったし、あのころの自分じゃ無課金でまったりゲームを楽しむなんて到底できなかったので……」

これ以降、オンラインゲームでは遊ぶことはなくなった恩田さん。ゲーム以外の趣味はなかったという彼は、現在どのように過ごしているのでしょうか?

新たに見つけた暇つぶしとは

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「最近はよく小説投稿サイトの作品を読んでますね。読み切れない量の作品が全部タダで読めるし、アニメ化や書籍化された作品も多いため、いい暇つぶしになっています。あとはYouTubeを見たり、アマゾンのプライムビデオを見たりですね。課金に充てていたお金を丸々使わずに済んでいるので、貯金がいい感じで貯まってます(笑)」

オンラインゲームが悪いわけではないですが、依存状態に陥るほどの課金は考えもの。節度を持って遊ぶことができないなら、彼のように思い切って1度離れてみるしかないかもしれませんね。

ー特集・涙の金欠エピソードー

<TEXT/トシタカマサ イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

【トシタカマサ】

ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中

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