
「どうする家康」引間城のお田鶴(関水渚) (C)NHK
松本潤が小国に生まれながら乱世で奮闘し、江戸幕府を開いた徳川家康の生涯を演じるNHK大河ドラマ「どうする家康」(日曜後8・0)の第11回が19日、放送。引間城で徹底抗戦に出た田鶴(関水渚)の思いが視聴者の涙を誘った。
※以下、ネタバレあり。
★「どうする家康」第11回「信玄との密約」あらすじ
三河国主となり、姓を徳川と改めた家康(松本潤)は、今川領の駿河・遠江を狙う武田信玄(阿部寛)と談判することになる。意外な形で信玄との交渉に臨んだ家康は、双方が今川領を攻め、切り取り次第で己の領地にするという密約を交わす。
恩ある今川と戦うことに抵抗を感じつつも、家康は遠江の引間城へと兵を進める。しかも引間城主は、瀬名(有村架純)の親友・お田鶴(関水渚)。お田鶴の身を案じた瀬名は、文を送り…という展開だった。
瀬名や家康から降伏を求められるも、田鶴は応じず引間城で徹底抗戦に出る。なぜ降伏に応じないのかと家康は困惑するが、その理由は瀬名へ宛てた文で判明した。
文の中で田鶴は瀬名にもう一度会いたい気持ちをつづりつつ、「あなたの夫と私の夫は過ちを犯しました。今川様の御恩を忘れ、私欲に走り、この世を悪い方へと導いておられる。大きな間違いでございます」と今川を裏切った家康を非難。続けて雅で美しかった駿府の町をなつかしみ、「もう一度あの頃のような世にせねばならぬ。もう一度今川様の元に皆が集い、あの幸せな日々を取り戻さねばならぬ」と決意を記していた。
そして、田鶴は引間城に火を放つよう命じ、城門を開いて徳川軍に向かって出撃する。最後まで家康は降伏を促したが、馬に騎乗し、攻めてくる田鶴を徳川軍の兵士が発砲。放たれた弾は田鶴に命中してしまい、命を落としてしまう。また、田鶴の手紙は瀬名に届くことなく、引間城とともに燃えてしまうのだった。
ツイッター上の視聴者からは「今までの大河とは、違うね、そう、違う、 この視点は、今まできっと無かった」「せつなすぎてせつなすぎてせつなすぎるんよ」「田鶴の叶えたかった世界が愛しい」「お田鶴さまに泣かされるとは」「瀬名ちゃんへの手紙届いて欲しかったな」「在りし日の駿府を愛おしみ惜しんでいるのは家康だって瀬名だって同じなんだよお田鶴ちゃん…」「お田鶴様の正義 切なくて苦しい」などの反応が上がっていた。
大河ドラマ通算62作目となる「どうする家康」は、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」や「探偵はBARにいる」シリーズを手がけ、ドラマ「リーガル・ハイ」「コンフィデンスマンJP」シリーズなどでも知られる古沢良太氏が脚本を担当。織田信長、武田信玄らが群雄割拠する乱世に飛び込み、「どうする?」と何度も決断に迫られた家康を、現代に通ずるリーダー像として描く。嵐の松本潤が大河初挑戦で主演を務め、戦国時代の大スターとはほど遠い「ナイーブで頼りないプリンス」を演じる。弱く繊細な若者は、いかにして戦国の世を平定する天下人まで上り詰めたのか。語りは寺島しのぶが担当する。