“史上最高シューター”カリーの特異性を指揮官が熱弁「地球上のどんなこととも異なる」<DUNKSHOOT>

“史上最高シューター”カリーの特異性を指揮官が熱弁「地球上のどんなこととも異なる」<DUNKSHOOT>

  • THE DIGEST
  • 更新日:2022/11/25
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現地時間11月23日、ゴールデンステイト・ウォリアーズはホームのチェイス・センターでロサンゼルス・クリッパーズを124-107で下し、ここ9試合で6勝目をあげた。

アンドリュー・ウィギンズがゲームハイかつ今季最多の31得点に4リバウンド、3スティール、ステフィン・カリーが22得点、6リバウンド、9アシスト、クレイ・トンプソンが18得点、2スティールをマーク。

2桁得点はこの3選手のみながら、ドレイモンド・グリーンが9得点、7リバウンド、12アシスト、2スティール、ケボン・ルーニーが9得点、2スティール、2ブロック、ジョーダン・プールが8得点、5アシストを残すなど、それぞれが役割を果たし白星を掴んだ。

昨季王者は開幕からアウェー8連敗を喫するなど苦しんだものの、20日のヒューストン・ロケッツ戦で敵地初勝利。冒頭のクリッパーズ戦を含めて9勝10敗(勝率47.4%)と復調気配を見せている。
ウエスタン・カンファレンスでは現在11位ながら、今季のウエストは1位のフェニックス・サンズ(11勝6敗/勝率64.7%)から10位のダラス・マーベリックス(9勝8敗/勝率52.9%)まで、なんと10チームが2.0ゲーム差以内にひしめく大混戦。ウォリアーズもサンズまで3.0ゲーム差と、日々順位が入れ替わるデッドヒートとなっている。

上位浮上を見据えるディフェンディング・チャンピオンを牽引するのは、キャリア14年目を迎えたカリーだ。今季はここまで平均31.6点、6.6リバウンド、7.2アシストの大活躍。加えてフィールドゴール成功率52.4%はキャリアハイ、3ポイント成功率44.4%(平均5.2本成功)はここ7シーズンで最も高く、フリースローも90.3%と相変わらずの超高精度を誇っている。

ウォリアーズ在籍4シーズン目のウィギンズは、「彼はコート上で魔法のようなんだ」と、カリーの働きを称賛する。

「彼とプレーしていると、すべてのことを簡単にしてくれる。彼は相手の注意をたくさん引くから、僕らはシュートやプレーメークする準備をすればいい。それだけ彼は敵の注意を引きつけてくれる。そういう男なのさ」
開幕から好調を維持するカリーは、ここまで出場17試合のうち、11試合で30得点以上、うち3試合で40得点超えと、34歳とは思えぬパフォーマンスを見せている。チームを率いるスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は、このフランチャイズプレーヤーが持つ特異性を熱弁する。

「ステフとプレーするのは、どんな選手にとっても学びの経験になる。誰であろうと関係ないんだ。ケビン・デュラント(現ブルックリン・ネッツ)でさえ、数か月をプレーしてみて感じるくらいだからね。地球上のどんなこととも異なるのさ」

自他ともに認めるNBA史上最高のシューターであるカリーは、フィールドゴールの半数以上を3ポイントが占める。それでいて、今季はキャッチ&シュート、プルアップの両方で成功率40%以上を誇り、巧みなフローター、ミドルレンジからのショットも、すべてがリングに吸い込まれるかと錯覚するほど当然のように沈めてくる。

その得点力は長くリーグ最高峰に君臨する一方で、攻撃時における影響力は、マブズのルカ・ドンチッチやデュラント、ジョエル・エンビード(フィラデルフィア・76ers)、ジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)といった他チームの点取り屋たちとは一線を画すと指揮官は言う。
「彼(カリー)は皆のようにピック&ロールでプレーする。一方でオフボールになれば、すぐさまレジー・ミラー(元インディアナ・ペイサーズ)になってしまう。リーグで支配的な選手たちの大半は、ボールを持った時にこそ真価を発揮する。でもボールを持っていなければ、彼らは支配的ではない。

彼の場合は(ボールを持っている時といない時の)両面で何をしてくるかを注意しなければいけない。オフボールの時でも動き回るから、(相手ディフェンダーは)スクリーンにも備えなければいけない。マークマンはディフェンス中、常に意識しなければいけないんだ」

ミラーは1987年から2005年にかけてペイサーズで活躍した殿堂入りシューター。自らドリブルで仕掛ける機会こそ多くなかったものの、チームメイトのスクリーンを使ってオープンになり、高精度な3ポイントを沈めた。いわばオフボールムーブの達人とも言えるレジェンドだ。

その点、カリーは自身で仕掛けてゴールを奪えるだけでなく、オフボールではミラーのような動きで3ポイント、あるいは自らが囮となってディフェンダーを引きつけるため、チームメイトがオープンになり得点のチャンスが生まれる。

つまり、カリーはボールの有無に関わらず、コートにいるだけで絶大な効果を発揮しているのだ。しかもハーフコートを越えればシュートレンジとなるだけに、相手チームからすれば厄介極まりない存在だ。

ウォリアーズはカリーが放つ“引力”を最大限に生かしたオフェンスを構築しているだけに、現時点で下位にいようと決して侮るべきではないだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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