悲願の“聖地”へ...注目集めるセンバツ甲子園の初出場5校【春の選抜高校野球2023】

悲願の“聖地”へ...注目集めるセンバツ甲子園の初出場5校【春の選抜高校野球2023】

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  • 更新日:2023/03/19
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産経新聞社

悲願の“聖地”へ…注目集めるセンバツ甲子園の初出場5校

第95回記念選抜高等学校野球大会が、3月18日に開幕。今年も春・王者をかけて、出場全36校がしのぎを削ることとなる。今大会は、5校が初めてセンバツへの切符を掴んだ。ここでは、選抜初出場を決めた5校にフォーカスし、チームの特徴や昨秋の戦いぶりを紹介する。

【表】春のセンバツ甲子園2023 勝ち上がりトーナメント表

■彦根総合(滋賀)

2008年創部で、春夏通じて初の甲子園出場を決めた私立校。昨秋は県大会で初優勝を果たすと、近畿大会でもベスト8に入り、選抜出場をたぐり寄せた。

注目は豊富な投手陣。先発左腕の野下陽祐投手(2年)を筆頭に、勝田新一朗投手(2年)、武元駿希投手(2年)ら140キロ台の速球を持つ右投手も控える。昨秋の近畿大会初戦の近大新宮戦では、先発した野下が8回途中2失点と試合をつくり、好救援した勝田が試合を締めた。

一方の打線も得点力があり、近畿大会2回戦の大阪桐蔭戦では好投手・前田悠伍投手(2年)から3回までに4点を奪った。この試合でも初回に安打を放った田代奏仁外野手(2年)、蟹江星允内野手(2年)ら上位打線が強力だが、下位打線からも得点を生み出している。

宮崎裕也監督は、過去に北大津(滋賀)を率いて甲子園に春夏通算6度出場している。久々の聖地でも手腕を発揮し、彦根総合の監督としての甲子園初白星をつかみたい。

■光(山口)

昨秋の中国大会で準優勝し、選抜切符を勝ち取った公立校。夏の甲子園には1993、94年に2度出場しているが、いずれも1回戦で敗退している。悲願の聖地初白星はなるか。

チームの中心を担うのは、エース右腕の升田早人投手(2年)。昨秋の中国大会は全4試合を一人で投げ抜いた。初戦の浜田戦で9回12奪三振完封勝利を挙げると、山口県勢対決となった高川学園との準決勝では9回1失点完投で1点差勝利を呼び込んだ。

打線も奥村拓真内野手(2年)、藤井啓輔外野手(2年)ら力のある打者が中軸に座っている。中国大会2回戦では升田が初回に4失点を喫したものの、2回以降着実に得点し、岡山の強豪・創志学園相手に逆転勝利を収めた。

昨秋は県大会3位ながら、中国大会は僅差の試合を何度も制し決勝まで駒を進めた。初の選抜の舞台でも、短期決戦の強さを発揮したい。

■能代松陽(秋田)

能代商時代を含め夏は4度の甲子園出場経験があるが、春は初めて。昨夏も出場しており、2季連続で聖地に臨む。

投手陣の軸を担うのは、最速144キロの直球を武器に持つ森岡大智投手(2年)。昨夏の甲子園では聖望学園戦に2番手で登板し、4回5失点と悔しいマウンドを経験したが、秋は東北大会準々決勝の学法石川戦で12回完投勝利を挙げるなど、エースの役割を果たした。4番打者で、東北大会準決勝では仙台育英打線相手に8回2失点と好投した齋藤舜介内野手(2年)も注目の存在だ。

野手陣も昨夏の甲子園でベンチ入りしていた選手が多数おり、大高有生内野手(2年)、淡路建司外野手(2年)の1、2番コンビが打線を引っ張る。昨秋の東北大会では初戦の山形城北戦で19安打11得点と打線が爆発した。

冬はグラウンドが雪で覆われるため、土を求めて遠征するなど工夫を凝らしながら鍛錬を積んできた。初の選抜の舞台で、努力を実らせることはできるか。

■城東(徳島)

「21世紀枠」で選出され、1996年の創部以来初の甲子園出場を勝ち取った。県内屈指の進学校で、部員は13人(うち1人はマネージャー)と少数ながら、県大会で上位に食い込む実力をつけてきた。

2022年度は県大会で春8強、夏4強、秋4強と安定した成績を残した。中でも、新チームで臨んだ秋は初戦から3試合連続でコールド勝ち。準決勝の鳴門渦潮戦は大敗したが、3位決定戦では徳島商相手に4-5と善戦した。

最大の特徴は機動力で、昨秋の県大会では5試合で14個の盗塁を記録している。1番を打つ俊足の加統蒼眞内野手(2年)が打線を引っ張る。投手陣は岡一成投手(1年)と投打で活躍する清重登揮外野手(2年)の二枚看板に注目だ。

選抜で勝利すれば、徳島県勢としては2014年の池田以来となる。県民の期待を背負い、初の大舞台に臨む。

■石橋(栃木)

「21世紀枠」で選出され、春夏通じて初の甲子園出場を決めた。2016、20年にも21世紀枠の関東・東京地区推薦枠に選ばれたがいずれも最終的には落選しており、“3度目の正直”で選抜切符を掴み取った。

昨秋は県大会でベスト4入り。初戦から3回戦まで、3試合連続で二桁得点を挙げコールド勝ちを収めた。リードオフマンの大金莉久捕手(2年)、4番に座った入江祥太内野手(1年)が打線の軸を担う。
投手陣は、昨秋の県大会で5試合中4試合に登板した左腕の藤巻翔汰投手(2年)と、恵まれた体格を持つ右腕の小林真大投手(2年)が中心。投打のバランスに優れたチームだ。

県立の進学校で、限られた練習時間の中で実力を磨いてきた。ようやくたどり着いた舞台でどんな野球を見せてくれるか、楽しみだ。

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