「中華」に対する屈従と日本に対する病的な「反日」の共通点

「中華」に対する屈従と日本に対する病的な「反日」の共通点

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  • 更新日:2021/11/26
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韓国与党の大統領候補に選出された李在明氏。「反日」で知られる(写真:AP/アフロ)

(ファンドビルダー:韓国コラムニスト)

【前編】韓国警察庁長官の竹島上陸の背景にある「小中華思想」の呪縛(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/67826)から読む

ソウルの西大門付近に、慕華楼(1407~1429)というものがあった。中国からの使節が来る時、朝鮮の皇太子をはじめとする高位層が、中国からの使節をうやうやしく出迎える場所であった。中国を懐かしがるという意味の「慕華」という言葉を名前にした場所である。以後、慕華楼は増築され、慕華館(1429~1896)となった。

そして、慕華館の前には、迎恩門(1539~1896)というものが建てられた。中国の使節を迎える門だった。中国からの恩恵を嬉しく受け入れるという意味の「迎恩」という言葉が名前に使われている。

このように、徹底して中国の属国だった朝鮮は、日本のおかげで、初めて中国の支配から抜け出すことになった。日清戦争(1894~1895)に伴う下関条約の第1条は、以下のように書かれている。

第1条 清国は、朝鮮国が完全無欠なる独立自主の国であることを確認し、独立自主を損害するような朝鮮国から清国に対する貢・献上・典礼等は、永遠に廃止する。

うんざりする中国の支配から抜け出したのを記念して、徐載弼(1864~1951)などの開化派は恥辱的な場所である迎恩門を撤去し、その場に「独立門」を建てた。同時に、慕華館を廃止し、独立館という名前に変更した。そして、「漢城」という恥辱的な首都名称も、1910年から「京城」に変わることになった。

英国は、インドを植民地支配しながらインド人数十万人を虐殺した。英国はインドを略奪の対象とし、インドの近代化に寄与したことはほとんどない。それでも、今日のインド人の大部分は親英的態度を示す。

米国は日本と戦争をした。互いに殺し合う敵同士だったが、今日の米国は、日本と非常に親しくしている。過去に日本と戦争をした中国でさえ、韓国のような病的な反日はしない。韓国と同じ経験をした台湾が、親日的な態度を見せているという点も考えると、どう見ても今日の韓国の反日は非常識である。

小中華思想は、中国に仕える者であることを自認し、中国が世界の中心であり、中国から遠く離れたところは野蛮だと信じることだ。したがって、小中華思想に陥れば、中国に仕える者という自負心とともに、中国からその資格を得ることができない他国に対して、蔑視的な態度を示すようになる。

今日の韓国が見せる日本に対する根拠のない優越感は、このような小中華思想ために発生するものだ。

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韓国が「反日共和国」の道を歩むきっかけになった李承晩の出自

日韓併合時代の終了後、韓国はインドが英国と良い関係を維持したように、日本と良い関係を維持することができたはずである。だが、韓国の李承晩元大統領(1875~1965)には、そのような考えが全くなかった。

それには理由がある。李承晩元大統領は、朝鮮の譲寧大君(1394~1462)から数えて16代目の子孫だ。譲寧大君は朝鮮4代王として知られる世宗(1397~1450)の兄だ。すなわち、李承晩大統領は、小中華思想に染まった朝鮮王家の末裔である。

韓国が反日共和国という誤った道を歩き始めたのは、このような李承晩大統領の出身にまつわる背景が作用したと考えられる。

21世紀の今も、韓国の小中華思想は健在である。

2017年12月、中国を訪問した文在寅大統領は、北京大学での演説で、「(中国は)高い峰、(韓国は)小さい国」という発言を何度も反復した。さらに、「中国の夢が中国だけの夢ではなく、アジアを越え、全人類とともに見る夢になるように願う。韓国も中国の夢とともに歩むだろう」という発言もしている。

中国側の韓国に対する態度も、やはり属国に対するものと変わらない。2017年4月、米トランプ大統領は、ウォール・ストリート・ジャーナルとのインタビューで「(米中頂上会談で)習近平主席が『歴史的に韓国は中国の一部だった』と話した」と明らかにした。

また2021年9月、韓国の外交部長官は米国の外交安全保障シンクタンク、外交問題評議会(CFR)の懇談会に参席してこのように言及した。

「私たちは、中国が主張することを聞くように努力しなければならない。中国は新しい技術関連の様々な分野で、ますます近づく重要なパートナーである」

今日の韓国が小中華思想に囚われているということがよくわかる代表的な事例は、「朝鮮を懐かしがること」だ。 韓国政府(文化財庁)は、2021年11月5日、3年にわたって復元作業が続けられていた、朝鮮時代の王と王妃が休息した場所である景福宮の香遠池、香遠亭、酔香橋の復元作業が完了したと発表した。

「香遠」という名称は中国の学者、周敦頤(1017~1073)が詠んだ『愛蓮説』に出てくる「香気が遠く行く」という部分を引用したものだ。王宮に該当する景福宮は1395年に建立されたが、火災や戦乱などでかなりの部分を焼失した。1991年に始まった景福宮再建事業は、2045年に完了予定だ。

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韓国・ソウルの景福宮。2021年11月、韓国政府は景福宮にある香遠池、香遠亭、酔香橋の復元作業が完了したと発表した(写真:Lee Jae-Won/アフロ)

2021年6月23日、ソウル市は光化門広場造成事業の一環として、月台を光化門広場に復元すると発表した。月台は、朝鮮時代当時の宮中の行事を執り行う基壇である。近代的建物(中央庁、旧朝鮮総督府)は撤去され、他国(中国)の属国だった朝鮮時代の過去を懐かしがって、当時の王宮を復元する仕事に莫大なお金を注ぎ込む国家は、地球上で韓国ぐらいだろう。

小中華思想に対する愛着が強くなればなるほど、反日はより一層強くなる。小中華思想を拠り所とし、中国に仕える者になったという自負心がぎっしり埋まった今日の韓国は、中国を背に、虎の威を借る狐の如く、いまだに中国の臣下になれない日本を野蛮とみなし、絶えず日本を蔑視し貶めることに血眼になっている。

中国に対する屈従と反日の共通点

小中華思想は、理性的な判断力を鈍らせる。

2021年11月16日、韓国の警察庁長官が独島(竹島)を訪問した。2012年には、李明博大統領が訪問した。領有権紛争において、領土を実効支配している側は相手方の攻勢にできるだけ無反応で対処することが常識だ。正面対抗すれば、問題が大きくなって、損害を被ることになるからだ。尖角列島に対する中国の攻勢に対し、日本が可能な限り無対応なのは、このような理性的な判断のためである。

ところが韓国は、独島(竹島)を実効支配しているにもかかわらず、かえって先に騒動を起こすのだ。中国に仕える者になったという優越感に浸り、中国の臣下になれない野蛮人を、蔑視し嘲笑するという、低次元の騒動であると理解するのが正しい。

韓国は、慰安婦や徴用工などの反日問題が、少しの間でも小康状態になることに耐えられない。日本を絶えず蔑視し、嘲笑してこそ気が済むのであり、小康状態になれば、反日感情を噴出する機会が減り我慢ができないのだ。一種の禁断症状である。

このような側面から、独島(竹島)問題は、日韓間の葛藤が小康状態になる時に現れる、禁断症状を解消する非常用の噴出口として、適切に活用されているのだ。日本と領有権で紛争を抱える中国、ロシア、韓国の中で、韓国だけが、非理性的で感情的に対応してくるのは、このような背景ためだ。

小中華思想が、韓国に根を下ろした期間は1000年に上る。日韓併合時代は35年だった。1000年間にわたって受け継がれ、韓国人のDNAにも刻み込まれた小中華思想が、35年という短い期間で解消されることを願うのは無理な話だ。

今日の韓国が、中国に向かって屈従的な姿を見せるのと、日本に向かって病的な反日の姿を見せるのは、それぞれ別々に存在する現象ではない。どちらもすべて、韓国の小中華思想から始まった、コインの裏表のようなものである。

結局、韓国の対中国低姿勢と対日本強硬姿勢(病的な反日)という極端な両面性は、外部的な要因によるのではなく、韓国内部の前近代的であり時代錯誤的な小中華思想によるものだ。

今日の韓国の病的な反日の根本的原因が、小中華思想であるという点を理解すれば、韓国の反日は日本の謝罪や補償の有無とは何の関係もないということがわかるだろう。

韓国の反日を解消するのに必要なことは、日本の謝罪や補償ではない。韓国の反日を解消するには、今日の日本が中国の臣下となり、服従隷属すること以外にはない。

韓国の内心は、日本が一日も早く中国の臣下になり、中国(中華)と韓国(小中華)に仕える姿を見せることを願っているのだ。だからこそ、韓国の小中華思想が解消されない限り、韓国の反日がなくなることは決してないだろう。

聖徳太子にも及ばない今の韓国

今日の韓国人のすべてが、小中華思想に陥った状態だとは思わない。だが、少なくとも、小中華思想に陥った韓国の指導層などの親中勢力が、教養と均衡感覚が不足している大多数の韓国国民を煽動し、反日共和国に導いているということだけは確かである。

韓国の病的な反日が解消されるためには、韓国の指導層が、前近代的であり時代錯誤的である小中華思想から、抜け出さなければならない。同時に、簡単に煽動されてしまう一般の韓国人もまた、基本的な教養と均衡感覚を備えることが必要だ。

だが、残念なことに現在、韓国にはそういう自浄能力が全く見られない。韓国が小中華思想という迷夢から自ら脱皮する可能性は、現在ほとんどないという話だ。日本の聖徳太子(574~622)は、中国の隋煬帝(569~618)に送った国書に、このように記している。

「日が昇るところの天子が、日が沈むところの天子に、手紙を送ります(日出処天子 書日没処天子致)」

韓国は、日本と米国の支援おかげで経済的に成長したが、今日の韓国人の精神世界は、1400年前の古代日本人より、はるかに劣った水準を彷徨っている。21世紀になったというのに、相変らず前近代的で時代錯誤的な小中華思想に囚われ、かえって正常な国家である日本を絶えず貶めようとする韓国の姿は、実に残念だ。

今日の韓国の病的な反日の姿は、古風な服装の朝鮮修信使一行が、あたかも優秀な文明国から来たように錯覚し、意気揚々と風楽を鳴らして、近代化した日本の市街を行進するコメディの再演だ。

いくら経済的に成長しても、精神世界がいつまでも迷夢を彷徨うのであれば、その国家と国民が見せる姿は非正常で非常識にならざるをえない。その事実を、今日の韓国がはっきりと証明している。

膨脹主義路線を疾走する中国と、小中華思想に囚われて迷夢を彷徨う韓国が隣国である日本は、地政学的に全く運が悪い国といえよう。

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