猫の胃腸炎|症状や原因、治療法を獣医師が解説

猫の胃腸炎|症状や原因、治療法を獣医師が解説

  • ペトこと
  • 更新日:2023/01/26

猫の胃腸炎とは

No image

胃腸炎は猫によく見られる消化管の炎症で、下痢や嘔吐、だるさ、食欲不振などの症状が見られます。胃腸炎はウイルスや細菌、寄生虫などの感染、食物アレルギー、ストレスなど、さまざまな原因で引き起こされます。

胃で炎症が起これば嘔吐、腸で炎症が起これば下痢となり、両方の場合もありますし、片方に炎症がなくともストレスによって両方の症状が見られる場合もあります。

関連記事

猫が下痢をした場合に考えられる原因や対処法などを獣医師が解説

猫が吐くときに考えられる病気や重症例の対処法 吐出・嘔吐の区別を獣医師が解説

急性と慢性の違い

急性胃腸炎は急に下痢や嘔吐が起こり、原因にもよりますが軽度であれば1〜2日で自然回復します。

慢性胃腸炎は嘔吐や下痢が長期間にわたって起こります。原因不明の場合は「炎症性腸疾患」(IBD)と呼ばれ、最近では人間の炎症性腸疾患と区別するため「慢性腸症」(CE)と呼ばれるようになっています。

胃腸炎になりやすい猫の特徴

胃腸炎は年齢や猫種に関係なくどの猫でもなる可能性があります。被毛と一緒にゴミを飲み込みやすいペルシャ猫やメインクーンなどの長毛種、免疫力が低下して感染症にかかりやすい肥満気味の猫やシニア猫(老猫)は、胃腸炎になりやすい傾向があります。

関連記事

猫の長毛種15種!代表的な種類や性格、お手入れの方法を紹介

猫の胃腸炎の症状

No image

胃腸炎の典型的な症状は断続的な下痢と嘔吐です。猫は吐きやすい動物ですので1、2回吐いた程度では緊急性は高く足りませんが、何度も吐いたり、吐くものが無くなって泡や黄色っぽい胆汁を吐いたり、下痢もしたりしている場合は緊急性が高いと言えます。

それらの症状は胃腸炎に限らず他の病気でも見られますので、できるだけ早く病院へ連れて行くようにしてください。胃腸炎では以下のような症状が見られます。

下痢

嘔吐

ゲップ

腹痛

膨満

血便

流涎(よだれが垂れる)

食欲不振

動きたがらない

猫の胃腸炎の原因

No image

胃腸炎はさまざまな原因で起こるため、最近の食事(フードの切り替えや新しいおやつを食べたなどの変化)や誤飲・誤食の可能性、病歴、血液検査・画像検査などから原因を探っていきます。考えられる原因は以下の通りです。

誤飲・誤食(毛玉・ゴミ・腐った食材・おもちゃなど)

感染症(ウイルス・細菌・真菌・寄生虫)

アレルギー・食物不耐性

ストレス

中毒(食材・植物・薬・洗剤など)

自己免疫疾患

腸捻転

内分泌疾患(甲状腺機能亢進症など)

腫瘍

膵臓、肝臓、腎臓などの病気

体質(遺伝・老化)

原因不明(慢性腸症)

猫の胃腸炎の治療法

No image

胃腸炎になると何度も嘔吐や下痢をすることで脱水状態になりますので、まずは輸液で水分補給を行います。嘔吐が続く場合は制吐剤や、胃潰瘍の予防に胃酸抑制剤、下痢に下痢止め剤や整腸剤などを使用する場合もあります。

感染症や誤飲・誤食、病気などの原因がわかればそれらの治療を行います。軽度な急性胃腸炎であれば1〜2日で症状が落ち着きます。原因不明の慢性腸症(CE)の場合も多く、その場合は時間をかけて抗菌剤や免疫抑制剤、食事療法、再生医療等の効果を確かめていくことになります。

急性胃腸炎であれば食事を半日から1日ほど控え、消化に良い低脂肪食から再開していきます。ただし、絶食はリスクもありますので飼い主さんの判断で行わず、必ず獣医師の指示に従ってください。

まとめ

No image

胃腸炎では下痢や嘔吐が起こる

軽度であれば1〜2日で自然回復する

原因不明の場合も多い

緊急性が高い場合もあり注意が必要

胃腸炎は猫でよく見られる病気で、フードの変更や環境の変化によるストレスが原因で起こることが少なくありません。ただ、下痢や嘔吐は胃腸炎以外でも見られる症状ですので飼い主さんの判断で様子見をするのは危険です。気になる症状があれば、早めに動物病院に相談するようにしてください。

佐藤貴紀

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加