ホンダアクセス、「ModuloXシリーズ10周年記念ユーザーミーティング」を聖地“群馬サイクルスポーツセンター”で開催

ホンダアクセス、「ModuloXシリーズ10周年記念ユーザーミーティング」を聖地“群馬サイクルスポーツセンター”で開催

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  • 更新日:2023/09/21

2023年9月18日 開催

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Modulo X誕生10周年を記念した屋外イベントが開催され、群馬サイクルスポーツセンターに200台ちかいModulo Xが集まった

220台の応募があった10周年記念“大”感謝祭

ホンダアクセスは9月18日、群馬県にある群馬サイクルスポーツセンターにて、「Modulo Xシリーズ10周年記念ユーザーミーティング in 群馬サイクルスポーツセンター」を実施した。

このイベントは、今年3月に東京都渋谷区にある代官山 T-SITEにて50名限定で開催された「Modulo Xシリーズ10周年記念モーニングクルーズ」の最後に、開発アドバイザーを務める土屋圭市氏が「いつかは台数制限を設けず、希望者が全員参加できる規模でやりたいよね。いや、きっとやってくれると信じてます」と語っていた内容が現実になったもので、北は北海道、南は長崎県から全175台(N-BOX Modulo X/5台、N-ONE Modulo X/13台、STEP WGN Modulo X/14台、フリード Modulo X/15台、S660 Modulo X/113台、VEZEL Modulo X/5台、フィット e:HEV Modulo X/10台)、計323人が群サイに集結した。

イベントは10時の開会と同時にトークショーからスタート。3月のイベントでも熱いトークを披露したホンダアクセスModulo X開発統括の福田正剛氏、ホンダアクセスModulo X完成車性能担当の湯沢峰司氏、Modulo X開発アドバイザーの土屋圭市氏、カーライフ・ジャーナリストのまるも亜希子氏に加え、今回はさらに前日のSUPER GT第6戦SUGOに参戦していたホンダアクセスのブランドアンバサダーを務めるレーシングドライバー大津弘樹選手と、同じくSUPER GTで実況を担当しているピエール北川氏も参加。

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開発の福田氏、湯沢氏、開発アドバイザーの土屋圭市氏、ブランドアンバサダーの大津選手らは、N-BOXに乗ってステージに登場

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来場者から大きな拍手で迎えられた

Modulo Xは、量産市販車では当然の“コスト”や“開発時間”といった制約にとらわれず、「ホンダの技術力を使えば、もっといいクルマに仕上げられる」という思いを具現化したコンプリートカー。2013年1月に「N-BOX」が登場し、その後「N-ONE」「ステップワゴン」「フリード」「S660」「ヴェゼル」「フィット」とラインアップを増やしているが、車種によっては2年半も開発に時間を費やしたモデルもある。

Modulo Xが目指すゴールは、サーキットでベストラップをたたき出すTYPE Rのようなスポーツカーではなく、「街乗りで誰もが安心して走れる1台」であり、ドライバーはもちろんのこと、後席に乗っている人も安心できる乗り味にまで徹底的にこだわっている。

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N-BOX Modulo X

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N-ONE Modulo X

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ステップワゴン Modulo X

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フリード Modulo X

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S660 Modulo X

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ヴェゼル Modulo X

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フィット Modulo X

トークショーでは開発中の苦労話が中心となり、開発の福田氏が「土屋さんに何度もしかられまして……」と語れば、土屋氏は「湯沢さんとこれでいいかなという状態で福田さんに持っていくと、ぜんぜんOKしてくれないから開発が終わらなかった」など、お互いに情熱があるからこそ簡単には引けないし、ぶつかるときも多々あったと当時を振り返った。

会場となった群馬サイクルスポーツセンターについて土屋氏は、「最初は研究所内のテストコースで走り込むけれど、研究所内のコースのうねりやギャップなどはあくまで人工的に作られたもの。ここ群サイは自然にできた路面だから、実際にユーザーが走る環境に近いよね。うねりからのギャップ、ギャップからのさらにギャップでいきなりボトムとかさ、ちょっと普通の考えでは作らないような路面がある。だからこそ、ここで車両の限界や、後席の乗り心地の最終確認をする必要があるんだよね」とコメント。

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トークショーではModulo Xオーナーが思わず笑ってしまう開発秘話がたくさん飛び出した

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レースやイベントのMCを務めるピエール北川氏

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カーライフ・ジャーナリストのまるも亜希子氏

また、現在開発の中心となっている湯沢氏は、この10年間を振り返り「実効空力はとても進化していると思います。最初のころは手探りな部分もありましたが、次々と新しい技術を取り込みながら発展しています。この技術はクルマがEV(電気自動車)になっても活用できるので、この先も楽しみですね」と実効空力に対する思いを語ると、ちょうど6月に第一子が誕生し、普段フリードModulo Xに乗っているブランドアンバサダーを務めるレーシングドライバー大津選手が、「フリードModulo Xに乗ると子供がすぐに寝ちゃうんですよ。きっと赤ちゃんにもクルマの安心感が伝わっているんだと思います」とModulo Xにまつわるエピソードを紹介した。

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ホンダアクセスModulo X開発統括の福田正剛氏

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ホンダアクセスModulo X完成車性能担当の湯沢峰司氏

来場者からの「タイヤは他銘柄に変更しても大丈夫でしょうか?」との質問には、「まったく問題ないです。どのメーカーのタイヤでも4輪をしっかりと接地させてグリップしながら走れるように仕上げているのでご安心ください」と土屋氏。また、「コンプリートカーだから他のパーツとかを装着したらバランスが崩れてしまうのでしょうか?」との問いには、「当然バランスが崩れる部分もあるかもしれないけれど、最終的にはオーナー自身のクルマなんだから、好きなパーツを付けていいと思ってる。S660は街中で最適な状態にはしているけれど、サーキットを走るなら、車高調やハイグリップタイヤを装着したほうがもっとよくなると思いますよ」と回答した。

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Modulo X開発アドバイザーの土屋圭市氏

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ホンダアクセスのブランドアンバサダー大津弘樹選手

湯沢氏によると「本当なら新車の発売と同時にコンプリートカーであるModulo Xも発売したいのですが、発売前はナンバー登録はできないし、もちろん人目に付く場所も走らせられないので、開発がさらに困難になる。そのため発売してから開発に着手するスタイルとなっています」と、どうしても発売が遅れてしまう理由について言及すると同時に、「でも、今後ユーザーさんからの熱意がたくさん集まって上層部に伝わっていけば、もしかしたらこの現状を変えられるかもしれません」と期待を述べていた。

Modulo Xの最終試験場となる群馬サイクルスポーツセンター

イベントではトークショーのほかに、Modulo Xシリーズのテストステージとして使われる群馬サイクルスポーツセンターの険しいコースをステップワゴンModulo XかフリードModulo Xで体験できる「群サイTAXI」や、鋸歯(シェブロン)形状の実効空力デバイスをN-BOXのルーフ部分に装着して、自身で効果を体感する「実効空力デバイス試乗」を実施。抽選で選ばれたラッキーなModulo Xオーナー十数人がその乗り味と効果を味わった。

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群サイTAXIはフリードModulo XとステップワゴンModulo Xの2台で実施

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限定1組のみレーシングドライバー大津選手がドライブを担当した

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群サイTAXIに乗ったModulo Xオーナーはみんな笑顔が絶えなかった

実効空力デバイス試乗に当選した上條さんは、試乗後に「ノーマルのままだとクルマが安定しなくてコーナー入るのが怖かったのに、デバイスを装着したらクルマが安定するからぜんぜん怖くない。それどころかコーナリング中にアクセルを踏みたくなるほどでした」と、シェブロン形状の実効空力デバイスの効果のほどを語ってくれた。また群サイTAXIでは、最終の最後にレーシングドライバーの大津選手が登場。貴重な思い出となった。

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Modulo X完成車性能担当の湯沢峰司氏が助手席に同乗し、デバイスの説明を聞きながらの豪華な試乗

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群サイのテストコースで、実効空力デバイス非装着と装着の状態でそれぞれ2周走って違いを体感した

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実効空力デバイスはマグネットで簡単に脱着できるようにしてある

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走り出してすぐに「なんか違う!」と実効空力の効果を感じたという上條さん

ドリキン土屋氏や開発の福田氏、湯沢氏、ピエール北川氏、まるも亜希子氏が参加者の愛車をチェック

イベントでは恒例となる参加者の愛車チェック。残暑の残るなか4人は200台ちかい参加者のマシンを順番にチェック。愛車にまつわる会話をしたり、記念撮影をしたり、中には愛車に直筆サインを入れてもらうなどして楽しんでいた。閉会式では「ホンダアクセスアワード」と「ドリキンアワード」の2台が発表され、オーナーには特製の盾がプレゼントされた。

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開発アドバイザーの土屋圭市氏と記念撮影

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ダッシュボードにはドリキン直筆のサインが

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開発の福田氏へModulo X愛を語るオーナーが多かった

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福田氏もダッシュボードにサインをせがまれていた

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ホンダアクセスアワードを受賞した「ゆき」さん。岡山県から参加

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まさかこんな賞をもらえるとは思わなかったと驚いていたゆきさん。「本当に来てよかったです」とコメント

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ドリキンアワードを受賞した「わただ」さんは姫路から参加

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土屋さんやホンダが好きで3台もS660 Modulo Xを乗り継いでいるという

アンケート回答者にはもれなくオリジナルグッズをプレゼント

会場内では来場者アンケートも実施されていて、回答するとその場でミニクリアファイルやModulo X10周年記念ステッカーなどがプレゼントされた。

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アンケートに回答するともれなくオリジナルグッズがプレゼントされた

最後は全員で群馬サイを1周走るパレードランで締めくくり

閉会式後は、Modulo Xの最終テストコースである群馬サイクルスポーツセンターを、来場者全員で1周走って解散となり、イベントコンテンツの「群サイTAXI」や「実効空力デバイス試乗」に当選しなかった人も、聖地の路面を味わいながら帰路についた。

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編集部:塩谷公邦

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