
岐阜県美濃加茂市太田本町、太田宿中山道会館南側の木曽川堤防沿いに立つエノキと木に寄生するヤドリギが枯死したとみられる。ヤドリギの実を求めて飛来する冬の渡り鳥ヒレンジャク、キレンジャクの撮影場所として長年カメラ愛好者に親しまれた木だけに、関係者から「寂しい」との声が上がっている。
枯れたエノキは、高さ約20メートル。根元から幹が二股に分かれ、堤防沿いの市道に張り出した枝にはヤドリギが球状に付き、堤防道路の上から樹上の野鳥を間近で観察、撮影できる絶好の場所だった。
同館を運営するNPO法人宿木によると、5月ごろから樹勢の衰えがみられ最近、木の全体が赤茶色に変色した。枯れ枝が折れて市道に落下する危険があることから、市が対応を検討している。
枯れた原因は不明といい、佐光重廣理事長は「樹齢は100年は超えているのでは。太田宿を長く見守ってくれた木だけに大変残念」と話した。