
7回2死一、三塁、楽天・村林(左)に左越え2点適時二塁打を浴びた又吉(撮影・冨永豊)
◆楽天3―2ソフトバンク(19日、楽天モバイルパーク宮城)
痛すぎる1敗なのは又吉もよく分かっていた。「逆転される投球をすると、チームに影響が出る。間違いなく今日の負けは、チームにとって絶対やってはいけない負け。チームに申し訳ないと思うし、カーター(スチュワート)にも申し訳ない」
1点リードの7回2死一、三塁から、村林に左翼の頭を越える逆転の2点二塁打を浴びてしまった。今季2敗目を喫し、反省の言葉は尽きなかった。
チームが勝ち越した直後の7回に2番手で登板。しかし、先頭辰己にボール先行で四球を許す。「ストライクで勝負できていない。出していい四球じゃないのであれば、完全に自分の責任がある」。四球から崩れると、一気に2死三塁のピンチを招く。
続く小深田との対戦で右腕が猛省したシーンがあった。甲斐が途中にマウンドに駆け寄って、意思統一も図った。そして3ボール2ストライクまでこぎ着けるも「3-2になった時点でもう一度整理してから投げれば良かった。四球を出したくないという欲の方が強かった」。148キロの直球は外角へ外れ、この日二つ目の四球。勝ち越しの走者を出し、続く村林に痛恨の一打を浴びてしまった。
登板10試合連続無失点など、ここまで安定した投球を続け、19日は勝ちパターンのマウンドを託された。黒星を喫し、悔しい気持ちは強い。それでも落ち込む暇はない。「時間はないですけど、原因を突き詰めて。なぜあれくらい球が外れていたのかを見つけて明日に備えたい」。必ず次は仕事を果たす。経験豊富な右腕は、明日への準備を始めていた。(鬼塚淳乃介)
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