『ストファイ』こんなにも進化した...『スト2』で振り返る「改めてプレイすると不便だった」ところ

『ストファイ』こんなにも進化した...『スト2』で振り返る「改めてプレイすると不便だった」ところ

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  • 更新日:2023/05/27
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画像はスーパーファミコン用ソフト『ストリートファイター2』(編集部撮影)

2023年6月2日、カプコンから『ストリートファイター』シリーズ待望の最新作『ストリートファイター6』が発売される。

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名作『ストリートファイター2』がアーケードで稼働してから30年以上がたつ。弱・中・強の攻撃を駆使し、レバーで移動・しゃがみ・ジャンプ・防御を使い分ける。そのシンプルな操作方法は現在も同じだが、現代の最新シリーズをプレイしていると「昔は不便だった」と懐かしく思ってしまう箇所が少なからずある。

シリーズ最新作の発売を記念して、両者を比較してプレイしながら当時を振り返ってみよう。

■試合のメリハリをアップさせた「ステップ」「受け身」

当然、今と昔では試合でのスピード感のメリハリがまったく違うが、「ステップ」と「受け身」がないのがその理由のひとつだろう。

格ゲーにおいて「間合い」は非常に重要な要素。一気に間合いを詰めて相手の技を誘ったり、距離を取ったりして仕切りなおすための「ステップ」は、今や全ての格ゲーに当たり前のように実装されている移動方法である。

しかし、『ストリートファイター2』の時代には「ステップ」は存在せず、間合い管理はもっぱら「歩き」で行われていた。当時は当然不便ともなんとも思っていなかったが、久々に『スト2』をプレイするとついついステップコマンドを入力してしまいそうになる。

また『スト2』当時には「受け身」がなかった。これもまた、今ではどの格闘ゲームでも当たり前のように採用されている動きだ。

格ゲーには、技を当てて相手をダウンさせた後に、相手の起き上がりに技を重ねる「起き攻め」という強い行動がある。「受け身」がない『ストリートファイター2』はダウンしたらダウンしっ放しで、相手の起き攻めを甘んじて受けるしかなかった。

『ストリートファイター6』では、「受け身」でスピード感のある試合が楽しめるだけではなく、相手が受け身を前に取るか、それとも後ろに取るかでアツい読み合いが展開される。ダウン後の駆け引きも、随分と戦術の幅が広がったものだ。

■超必殺技でさらに分かりやすくなったキャラの個性

格闘ゲームといえば、ゲージを消費して発動する「超必殺技」の演出。どれだけ不利な状況でも一発逆転を狙えるロマンあふれるシステムで、キャラの個性を際立たせるものでもあるが、これも『ストリートファイター2』の時代にはなかった。

今では当たり前のようにあるシステムなので、ゲージがないことに逆に違和感を感じるほど。この「ゲージを使った超必殺技」という概念が初めて登場したのは、1994年にアーケードで稼働を開始した『スーパーストリートファイター2X』のスーパーコンボシステムで、初めて使用したときはほとんどのプレイヤーが大感動したに違いない。

『ストリートファイター6』では、「スーパーアーツゲージ」を使った強力な超必殺技「スーパーアーツ」に加えて、「ドライブシステム」と呼ばれるゲージを使った独自のシステムが採用されている。

「ドライブゲージ」を消費して発動する強化版の必殺技の「オーバードライブ」や、ガードしながらゲージを回復する「ドライブパリィ」、通常技をキャンセルしてダッシュができる「ドライブラッシュ」など、豊富なゲージの使い道が存在する。

「スーパーアーツ」を当てることで相手のドライブゲージを削ることが出来たり、ゲージが空になるとキャラが弱体化する「バーンアウト」が起こったりと、ゲージ回りの駆け引きひとつを見ても奥が深そうだ。

■今ではアップデート対象になりそうな「投げ」と「キャラ性能差」

『ストリートファイター2』では相手の間合いに近づくことで投げることができるが、この「投げ」が今では考えられないほど強い。発生が1フレーム(最速で技が出るということ)でとにかく早い上に、信じられないほどダメージが高く、さらには「起き攻め」にいけるという割と凶悪な仕様だった。

とにかく投げが強すぎて、当時『ストリートファイター2』では、「投げ」を使ったハメ技も横行していたほど。現在だったら100%アップデートが入っていただろう。

そんな「投げ」もシリーズを重ねるごとに仕様が見直されていき、『ストリートファイター6』に至っては「投げ抜け」があったり、発生の早い弱パンチなどで潰したりすることが可能だったりと、色々な戦術で対策できるようになっている。

このように少々バランスが悪いのも『スト2』の醍醐味。キャラ性能差が大きいのも特徴で、当時の『スト2』ではガイルが最強と言われていた。遠距離ではソニックブーム、近付いてきたら中脚、飛び込んできたら対空にサマーソルトキック。このひたすら待ちに徹する「待ちガイル」と呼ばれる戦法がやたらと強い。強すぎるうえにやられる側は非常にイライラさせられるため、友人間で「待ちガイル禁止」のルールを設けていた人も多いのではないだろうか。

昔はこうしたキャラ性能の差は新作が発売されるまでどうしようもなかったが、今ではバランス調整のアップデートで解決できるのだから便利になったものだ。

■リュウにあった弱点

実は、『ストリートファイター2』の開発中、キャラクターの特定の部位に弱点を設定しようという話が持ち上がっていたが、時期尚早であるとして見送られたという逸話がある。

結局、『ストリートファイター6』になってもその仕様が実装されることはなかったが、『ストリートファイター2』では検証用のデータのまま製品化されてしまい、リュウだけ気絶時の被ダメージが2倍になるという事件が発生。この事件はのちにファンの間で「病気持ちのリュウ」と呼ばれている。

現在では、オンラインアップデートで一瞬で解決する問題が、こうして後々まで語り継がれる伝説のようになってしまうことも、今となってはレトロゲームの醍醐味と言えるかもしれない。

シンプルだが、上下のガードの見極めや確実なコマンド操作が勝負を分ける『スト2』。シリーズがアップデートを重ねていく中、今後も愛され続けるタイトルであるのは言うまでもないだろう。

■【写真】内田理央さん、幻の『ストリートファイター』春麗コスプレ披露

ふたまん+編集部

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