ダム監視員の直感が救った命 2日連続訪問「もしかして...」

ダム監視員の直感が救った命 2日連続訪問「もしかして...」

  • 毎日新聞
  • 更新日:2022/09/23
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男性が乗り越えようと足をかけた場所を示す福田勤さん=京都府宇治市の天ケ瀬ダムで2022年9月20日午前11時22分、鈴木健太郎撮影

京都府宇治市の天ケ瀬ダムの堤上から飛び降りようとした20代男性を引き留め、自殺を思いとどまらせたとして、宇治署は、ダムの監視業務員、福田勤さん(73)=同市槙島町=に感謝状を贈った。2日連続でダムを訪れて約70メートル下の宇治川を見つめる男性に福田さんが気付き、直感的に声をかけたという。

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監視業務員は、見学者の飛び降りや転落事故を防ぐ目的で配置されており、見学の受け付けや案内も担当。国交省天ケ瀬ダム管理支所から委託を受け、4人が交代で勤務している。

福田さんは8月8日正午ごろ、ダム堤上で、転落を防ぐブロックに足を掛けて乗り越えようとしている男性を、約200メートル手前で発見。近寄って「何をしてるんです。足をかけてたのではないですか」と声をかけると、男性は「死にたい」と言って崩れるように座り込んだという。

刺激しないよう、福田さんは強くとがめず、同じ目線の高さにしゃがんで「どこから来たの」「家族はいるの」と尋ねた。「地元での人間関係に悩んでいる」と男性がぽつりぽつりと話すのを約50分間かけて聞き、支所の職員に男性を引き継いだ。支所内で男性に食事と飲み物を与えて落ち着かせ、職員が警察に連絡した。

男性は香川県在住で、自殺のできる高い場所をインターネットで探したという。この前日の7日にも、午前8時前に福田さんがゲートを開けた時には既に待っていた。入場後は時々下を見ながら、夕方までダムにいたという。8日も午前9時ごろに入場してベンチに座るなどしていたといい、福田さんは「熱中症に気をつけて」などと時々声をかけながら、男性の行動を注視していた。

9月20日には、支所を前田昭人・宇治署長、通報で男性を保護した稲村健治警部補らが訪れ、感謝状を渡した。福田さんは「日ごろから『もしかして』の直感を大切にして声掛けをしている。引き留められてよかった」と話した。【鈴木健太郎】

毎日新聞

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