私はトップアイドルになりたいと思っている、27歳の女だ

私はトップアイドルになりたいと思っている、27歳の女だ

  • かがみよかがみ
  • 更新日:2021/02/21
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私はアイドルになりたいと思っている、現在27歳の女だ。それも、トップアイドルになりたいと思っている。

顔もスタイルも完璧で、歌わせても踊らせてもファンを感動させられて、喋らせると面白く、愛嬌とクールさを程良く見せてきて、誰よりも努力を怠らず、周りの人への優しさは絶対で、熱愛報道は出さない、匂わせなんてもっての外、スキャンダル1つ無く、ファンを1番に考え、ファンへの感謝を絶対に忘れず、世界的に人気のある、そんなトップアイドルになりたい。

海外留学に行かせてくれた理由を両親は「娘だから。息子ならOKしない」と答えた

憧れよりも、こんな私がなれるはずがないという気持ちが勝っていた

小学生の時に出会ったモーニング娘。が、私が1番最初に推したアイドルだ。

でも、その時はアイドルになりたいとは思わなかった。憧れよりもこんな私がなれるはずがないという気持ちの方が勝ってしまっていたからだ。

だからアイドルに近いものになりたいと、アイドル以外のオーディションに応募した。可愛くない、歯並びも悪い、太っている、そんな私が応募しても個性として受け入れてくれそうなジャンルは何か考えた時、当時から寝る間を惜しんで映画やドラマを見ることが好きだった私は「役者」という道であれば門前払いを食らわないのではないかと思い、役者を募集している事務所に書類を送った。

未成年の私は、字の綺麗な友達に保護者の同意文を書いてもらい、何百ものオーディションに応募した。

だが、書類すら1つも通らない10代の日々を秋田の田舎で過ごし、20歳になって上京してからは演技のスクールやワークショップに通ったり、小劇場での演劇、自主制作映画、MVなどに出演しているが、それを職業にすることができないまま、今年28歳を迎えようとしてしまっている。

昨年、Nizi Projectというプロジェクトに釘付けになった人が日本にたくさんいたと思うが、私もそれを見て騒ぎ、涙を流し、テレビ画面に向かって拍手を送っていた1人だった。

こんなに心が動かされたことはあっただろうかと、動かされに動かされまくった日々で、コロナ禍でマイナスなことしか頭に浮かばない中、彼女たちのアイドルを目指す姿が眩しすぎるくらい眩しく、私にとって唯一のオアシスとなった。

現在に至るまでたくさんのアイドルに出会ってきたが、アイドルになりたいと思ったことはこれが初めてだった。

「アイドルになりたい」が100%本音ということは隠してきたけれど

そう、私がアイドルになりたいと思ったきっかけはNizi Projectだった。

もっと言うと、アイドルになりたいと、モーニング娘。に出会った時からずっと思っていたことを認めざるを得ない瞬間だった。

今考えるとアイドルになりたいと冗談で言うことはあっても、それが100%の本音だということは隠してきた約28年間だった。

そんな隠してきた思いが今になって爆発してしまった。これは自分でも厄介だと感じている。

もうアイドルを、そしてトップアイドルを目指すには遅すぎる。

Nizi Projectもそうだったが、最近開催される女性アイドルオーディションはどこも2000年前後生まれの人を募集している。

見た目やキャラなどの個性の前に、1993年生まれの私はその時点で選考外となる。

最近はアイドルのコンセプトや定義も様々で、今後、私が応募資格に当てはまるアイドルオーディションが開催されるかもしれない。

でも、それはきっと、変わったコンセプトのアイドルで、ファン層を絞ったアイドルグループのオーディションだと予想する。

それは私が目指しているアイドルではない。

冒頭にも書いたが、私はトップアイドルになりたいのだ。

だから、私のトップアイドルになるという夢は来世に託すことにした。

でも、現世でアイドル文化が衰退してしまったら、私が来世に誕生した時にはアイドルという存在が消えているかもしれない。

だから、アイドルたちが消えないよう、その文化にお金を落とすために働いている。

そうは言っても、同じCDを何百枚も買うわけではないし、ライブも全公演行ったりするわけではない、浅いオタクだ。

コロナが落ち着いたら海外でレッスンを。今は貯金に専念する

そして、私は役者になることのアプローチはしてきたが、アイドルになるための努力はしてこなかった。

来世でトップアイドルになるには現世からアイドルになる努力をしなければならないと思い、新型コロナウイルスが落ち着いたら海外にレッスンを受けに行くことに決めた。

その資金作りのためにも今は働いている。

この話を友だちにした時「来世でトップアイドルになるということの本意は、現世でもそういうチャンスを狙ってるんじゃないか?」と言われた。

ぐうの音も出なかった。来世と言いながら、私は現世でのチャンスを狙っているのだ。でも、トップアイドルは無理だ。

今まで生きてきて嫌な思いもたくさん経験してきたが、その500倍、私は私の周りにいる人に嫌な思いをさせてきてしまった。小学生の頃、字の綺麗な友達にオーディション用紙の保護者の同意文を何百と書かせるような人間だ。

仮に私が今からトップアイドルになろうものなら、目指す過程でスキャンダルが発覚して、家族に迷惑がかかってしまう。

人間としてはまだまだだが、トップアイドルを目指すには様々な経験をしてきてしまった。オーディションで年齢制限が設けられている意味に、今初めて気づけたような気がする。

だから、やはりトップアイドルになる夢は来世に託すことに決めた。

ただ、私は、時に私の幸福ホルモンを大量に分泌させ、時に私の健康被害を及ぼし、時に私に頑張る意味を与えてくれ、私は今生きていると実感させてくれるトップアイドルたちと少しでも近い人生のステージに立ちたい。

その思いで昨年12月に東京を離れ、良質なレッスンを受けるためのお金を貯めることに専念すると決めた。

新型コロナウイルスの影響をもろに受けてしまい、もっと働きたいのに働けないもどかしい日々に腹立たしさを感じ、また、慣れない環境に泣きたくなることもあるが、30歳になる前に海外に行くと決め、人生80年と考えた時、この生活はどんなに長くてもたったの2年だと自分に言い聞かせ、来世でトップアイドルになるため、そして、現世でスターになれるチャンスも虎視眈々と狙いながら今日も必死に働く。

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