座間市消防本部 市議会で救命講習実施へ 〈海老名市・座間市・綾瀬市〉

座間市消防本部 市議会で救命講習実施へ 〈海老名市・座間市・綾瀬市〉

  • タウンニュース
  • 更新日:2023/05/26
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記者会見で講習を披露する消防幹部=19日

座間市消防本部(宮野敬消防長)は19日、今年6月16日に同市の市議会議員を対象に普通救命講習を開催すると発表した。座間市議会での救命講習は初めてで、消防から打診を受けた荻原健司議長は、「提案に感謝している」と、快諾した。

市役所で5月19日に開かれた市長定例会見に出席した消防幹部は、講習で使う人形を会見場に持ち込み、集まった記者を前に「胸骨圧迫」の実技を披露した。本紙の取材にこの幹部は「講習は"密"な啓発だが、救命のため本格再開する」と、意欲を示した。

同市消防によると、2021年の救急出動は6379件で、このうち112件が心肺停止の傷病者だった。その58%にあたる65件は救急隊員の到着までに何らかの応急手当が施されていた。市はこの割合を「100%」に引き上げる目標を掲げている。

この目標について三本千春消防署長は「従来は救命講習の開催回数が消防力強化の目標だったが、今年4月からの第5次総合計画では、『現場での応急手当実施率100%』を指標とした。従来よりもハードルは高いが、救命の本質により近づく攻めの啓発活動に取り組む」と述べ、コロナ禍で停滞を余儀なくされた啓発活動を再開し、従来にも増して強化する方針を示した。

この取り組みに座間市議会の荻原議長は、「個人としてもかねてから受講の必要性は感じていた。市民と接する機会の多い議員が救命講習を受ける意義は極めて大きい」と述べ、「会派を超え多くの議員から賛同を得ている」とした。

同市消防では今年度、このほかに48回の救命講習を計画している。救命講習では主に、【1】胸骨圧迫と【2】AEDの操作方法―による応急手当が身につく。一般的に、心臓が止まると10秒ほどで意識がなくなり、3〜4分後から、時間が経つにつれて脳へのダメージが増し、社会復帰がより厳しくなる。「胸骨圧迫」は脳や心臓に血液を送るのに効果的な手法という。

タウンニュース海老名・座間・綾瀬版

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