隣のベランダから異臭を放つ茶色い液体が...本当にいる「マンションのヤバい住人」

隣のベランダから異臭を放つ茶色い液体が...本当にいる「マンションのヤバい住人」

  • 文春オンライン
  • 更新日:2021/05/03

新学期、新卒入社、異動……春は新たな生活がスタートする季節。新生活を機に、マンションやアパートなどの集合住宅に移り住んだ人もいるだろう。多くの場合、単身者向けの賃貸物件は同じ建物にどんな人が住んでいるのかわからないケースが多いはず。住人同士に交流があると人間関係がややこしくなるが、たとえ顔が見えなくても住人間のトラブルは起きる。今回は、ひとり暮らし経験者が遭遇した“隣人トラブル”のエピソードを紹介しよう。

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隣の部屋と壁を一枚隔てただけの集合住宅の騒音問題は、もっともポピュラーな隣人トラブルと言えるかもしれない。宮田沙南さん(仮名・31歳)は、隣室から聞こえる騒音に長い間悩まされた、と話す。

「休日になると朝6時から夜12時までズン、ズン、ズンという重低音が隣の部屋から響いていたんです。本当に1日中ビートが鳴り止まなくて、体に響くから耳をふさいでも意味がなくて……。でも、隣は角部屋でその下の部屋も空室だったので、私が管理会社に連絡すると確実に私の苦情だとバレちゃうんですよね。それが気になって、なかなか言い出せませんでした」

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©iStock.com

しかし、1年以上も隣人による重低音にさらされた宮田さんは、“後天性聴覚過敏症”を発症してしまう。聴覚過敏とは、特定の音や声が大きく聞こえ、苦痛を感じるというもの。発症の原因や症状はさまざまだが、彼女のように日常のストレスが引き金になるケースもあるという。

「あくまで私の場合ですが、聴覚過敏になってからカフェなどの店内BGMや、“観るつもりがないテレビの音”が、すごく気になるんです。美容院でドライヤーの音が一瞬途切れたときに、店内のBGMが耳に入ってきて具合が悪くなってしまったこともありました」

日常生活にも支障が出てきたため、意を決してマンションの管理会社に相談。その結果、個人への注意ではなく、騒音の注意書きが全室に配られることになった。

「注意書きが配られたその日、隣の部屋だけでなくマンション全体が静かになったのが印象的でした。それ以来、隣室からの重低音も聞こえなくなったので、かなり過ごしやすくなりました。もっと早く相談すればよかったなあと後悔しています」

騒音の悩みも解消され、現在は彼女の症状も少しずつ改善されているという。「生活していれば、誰でも音は出るし……」などと騒音を軽く考えるのは、少し危険かもしれない。

ベランダから謎の茶色い液体が……

入居早々、隣人のごみ問題に悩まされたのが戸田悠介さん(仮名・28歳)だ。彼は3月に引っ越しを終えて、新居で生活をスタートしたばかり。

「住みはじめた頃から、自室のベランダに菓子パンの空袋や、軽いごみがよく落ちていました。最初は『2階だし、道路から飛ばされてきたのかな』くらいに思っていたんです。でもあるとき、隣室のベランダとの仕切り板の下から、タバコの吸殻とともに茶色くて臭い液体が流れ込んできて……気後れしましたが、隣のベランダをのぞいてみました」

そこで彼が目撃したのは、無数の空き缶とたくさんのゴミ袋であふれかえった隣室のベランダだった。

「隣の人は喫煙者で、飲み残した空き缶を灰皿にしていたようです。その空き缶が倒れて、うちのベランダにタバコの液体が流れてきていたのです。すぐに管理会社に連絡して対応してもらいましたが、もし夏になるまで気づかなかったら、虫がわいて大変なことになっていたかもしれないですね……」

内見では隣人の部屋を見ることはできない。前出の宮田さんや戸田さんのように、住んで初めて発覚するトラブルはたくさんあるのだ。

隣人に郵便物を盗まれた

桜井美嘉さん(仮名・32歳)は、人生初のひとり暮らしで身の毛もよだつ体験をしたという。

「大学を卒業して就職を機に、23歳で都内のマンションに入居しました。オートロックで比較的新しい物件だったので安心していたんですけど、まさか1年経たずに引っ越すなんて思ってもいませんでした……」

入居して数カ月が経った頃、彼女が帰宅して部屋に入った直後に、何者かが部屋のインターホンを鳴らすようになったという。インターホンは毎日のように鳴らされたが、ドアに設置されている「ドアスコープ」を覗く気は起きなかった、と桜井さん。

「正直、覗いた先に何が見えても怖いですよね……。そうこうしているうちに、私の郵便受けから、郵便物が盗まれるようになりました。本来ならとっくに届いているはずの健康診断の結果や、友人が送ったという結婚式の招待状は届かず、光熱費の支払明細だけは封筒を開封されて戻されていました」

頻繁に鳴らされるインターホンと、郵便物の窃盗。立て続けに起きた事件に耐えられず、彼女は父とともに警察署に駆け込んだ。

「警察から管理会社に連絡してもらい、警察同伴で郵便受けの周りに設置された防犯カメラの映像を見ることになりました。郵便受けを正面から捉えた映像を見ていると、男の人が郵便受けに近づいてきて、カメラに背を向けて何かゴソゴソはじめたんです。ただ、直接手を入れている様子は撮れていませんでした」

たとえ不審な行為が映っていても、“郵便受けに手を入れている映像”がないと、窃盗事件として立件できないという。

「また、警察の人には『カメラの死角を狙い、動作も手慣れているので常習犯の可能性が高い』と言われました。別角度の防犯カメラの映像も確認すると、年齢は30代前後のごく普通の男性が映し出されました。すると、管理会社の人が『桜井さんの隣の部屋に住んでいる男性かもしれない』と言い出したんです」

たしかに、帰宅のタイミングを知っていたり、郵便受けの場所をピンポイントで狙ったりという状況から見ても、隣人の可能性は極めて高い。それを聞いた彼女は「背筋が凍った」と振り返る。

報復が怖くて引っ越すしかなかった

刑事事件として立件できないが、警察から直接厳重注意は出せると提案された桜井さん。しかし、厳重注意は出してもらわずに退去を決めたという。

「一刻も早くマンションを出たかったのもありますが、本名が知られているし、もしかしたら勤務先もバレているかもしれない。個人情報が先方に漏れすぎているので、『報復されたくない』という恐怖のほうが強かったです。とくに当時は初めてのひとり暮らしだったので、強気の判断ができなかった部分もあります。今だったら注意くらいはしてもらうかな」

現在も彼女は別のマンションでひとり暮らしをしているが、これほどの恐怖体験には遭遇していないという。

顔の見えない隣人とのあいだに起きるさまざまな“トラブル”には、いつ巻き込まれるかわからない。郵便物の窃盗は論外だが、騒音やごみの問題は自分が加害者にならないよう注意する必要がありそうだ。

(清談社)

清談社

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