《7月21日配信開始》『ポケモンユナイト』が世界的流行になる可能性を秘めたゲームである“理由”とは

《7月21日配信開始》『ポケモンユナイト』が世界的流行になる可能性を秘めたゲームである“理由”とは

  • 文春オンライン
  • 更新日:2021/07/20

世界規模で人気のゲームジャンル「MOBA」(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)をご存知だろうか。特に中国や韓国で人気を誇るゲームではあるのだが、おそらくゲームに詳しい人以外にはあまり馴染みのないジャンルであり、同時に日本では流行していないものでもある。

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しかし、とんでもないゲームジャンルであることは間違いない。アメリカのValveが開発した『Dota 2』は、2019年度の世界大会の賞金総額が約3400万ドル(約37億円)になるほど。あるいは、アメリカのライアットゲームズが開発した『リーグ・オブ・レジェンド』はユーザー人口が1億人を超えているうえ、日本でもプロリーグが存在する。まさしくプロもいれば観戦する人もたくさんおり、大きな盛り上がりを見せているゲームジャンルなのだ。

ただし、前述のようにMOBAは日本ではあまり馴染みのないジャンルだ。スクウェア・エニックス、コナミ、セガなどいろいろな有名ゲームメーカーもこのジャンルに挑戦しているし、そこそこ人気のタイトルはあるようだが、残念ながら世界的人気にはとても及ばない。そんな最中、ついにポケモンがMOBAというジャンルに参戦する。それもかなりの本気で。

ポケモン×テンセントの超強力タッグによって生まれたゲーム

これからポケモンが新たに展開するのは、『ポケモンユナイト』という作品だ。本作を開発しているのは、テンセントの子会社であるTiMi Studios。言うまでもなくテンセントは世界規模の巨大企業なうえ、『リーグ・オブ・レジェンド』のライアットゲームズなどを買収しておりゲーム業界にとっても重大な存在だ。TiMi Studiosは『王者栄耀』(日本版の名称は『伝説対決 -Arena of Valor-』)というMOBAも手掛けており、このゲームのユーザー登録数は2億人を突破しているほどである。

つまり、『ポケモンユナイト』は「世界で人気のポケモン」、「世界的企業であるテンセント」、「MOBAという点において実力を持つ開発スタジオ」がタッグを組んで挑むゲームなわけで、正式リリースされる前からかなりの気合が入っていることがわかる作品なのだ。

とはいえ、ゲームは実際に遊んでみなければ良し悪しがわからない。幸いなことに2021年6月24日~26日の期間にNintendo Switchで本作のネットワークテストが一般開催され、筆者も遊ぶことができた。実際にゲームを遊ぶとなかなか楽しめたうえに、本作は日本でも流行する可能性が十分にありうると感じられたのだ。

MOBAをうまく噛み砕きつつ、ポケモンらしさを活かす作り

結論からいえば、『ポケモンユナイト』は他のMOBAをほどよく簡略化しつつ、ポケモンらしさをうまく組み合わせている。本作ではプレイヤーがそれぞれのポケモンを操作し、5対5のチーム戦を繰り広げる。マップ上には中立のポケモンがいるため、まずはそれらを倒してレベル上げをしつつポイントを稼ぐ。そのポイントを相手の陣地にゴールすればスコアとなり、よりスコアの高いチームが勝利を掴めるわけだ。

プレイヤーが選べるポケモンはさまざまで、人気のある「ピカチュウ」や「ルカリオ」はもちろん、「カビゴン」や「リザードン」もいる。しかし特に注目したいのが「イワパレス」だ。はっきりいって、このそうそうたるメンバーのなかでイワパレスはだいぶマイナーな存在といえる。

しかし、実際にイワパレスを操作してみるとこのポケモンが選ばれた理由がわかる。拠点を守るディフェンス型のポケモンなので、確かに大きな岩を宿にするいかにも硬そうなポケモンが性質的に似合う。さらにゲームプレイ中に覚える技をうまくチョイスすると、その硬い殻をやぶって積極的に相手を倒しにいく存在にもなれるのだ(もちろん、覚える技はきちんと原作に存在するものになっている)。

つまり、イワパレスは見た目からしてどのような役割を果たしているのかわかりやすい一方、うまく使えば積極的に相手を倒せる存在にもなれるという、MOBAのキャラクターとしてのおもしろみもあるのだ。それでいながら、きっちりとポケモンの要素を兼ね揃えてもいる。この例から見てもわかるように、『ポケモンユナイト』はポケモンらしさをしっかり残している一方で、MOBAとしてもわかりやすく・おもしろくなるような努力がたくさん存在するのだ。

ゲームプレーのハードルの低さ

本作ではポケモンたちがスポーツのように競うので原作の雰囲気も壊していない。そして、試合そのものは10分で終わる手軽な作りになっているため多くの人が遊びやすい。他作品ではMOBAの試合は長期化しやすいケースもあるようだが、『ポケモンユナイト』ではさらに短い時間で戦うモードも用意しているので特に遊びやすく、マッチング(プレイヤーを集める行為)も圧倒的な速さを誇る。

そして本作は2021年7月21日にNintendo Switch版が配信され、その後9月にはスマートフォン版が登場予定。どちらのハードのプレイヤーも一緒に遊ぶことができ、基本プレイ無料のタイトルのため多くのプレイヤーが参加しやすくもなっている。

つまり、『ポケモンユナイト』は実力のある会社同士でタッグを組んだのみならず、ゲーム内容でもポケモン・MOBAの魅力、わかりやすさ、遊びやすさを兼ね揃えており、ほとんど隙がないのである。流行の可能性を秘めているのは間違いないだろう。

『ポケモンユナイト』は流行の可能性を確実に秘めている

また、株式会社ポケモンは「ポケモンワールドチャンピオンシップス」という関連作品の世界大会を毎年開催している(2020年と2021年は状況を鑑みて開催されておらず、2022年から再開予定)。この大会では原作ゲームやカードゲームなどの猛者を世界から集めてチャンピオンを決める戦いが繰り広げられており、非常に盛り上がりを見せるイベントになっている。

ポケモンの対戦アクションゲーム『ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT』の世界大会も開催されており、競技として魅力のあるものは世界大会の種目となりうる。つまり、『ポケモンユナイト』も世界級の大会が開かれる可能性はありうるわけだ。

『ポケモンユナイト』のお膳立てはほぼ文句なしで、MOBAという言葉を知らないプレイヤーにすら馴染みうる内容だ。しかしながら、いままでMOBAがあまり根付かなかった日本でも本当に流行するのかどうかは実際にリリースされなければわからない。現段階で少なくともわかるのは、ヒットの可能性は間違いなく秘めているということだ。

(渡邉 卓也)

渡邉 卓也

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