安定した大手を離れづらいシニアエンジニアとどうしても来て欲しいスタートアップをマッチングするCommit

安定した大手を離れづらいシニアエンジニアとどうしても来て欲しいスタートアップをマッチングするCommit

  • TechCrunch
  • 更新日:2021/06/10
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エンジニアを採用したいアーリーステージのスタートアップと、新しい仕事を探しているエンジニアをマッチングするのにユニークなアプローチを取っている、カナダ・バンクーバー拠点のスタートアップCommit(コミット)は現地時間6月9日、600万ドル(約6億6000万円)のシード資金を調達したと発表した。同ラウンドはAccompliceがリードし、Kensington Capital Partners、Inovia、Garage Capitalが参加した。

リモートファーストのスタートアップとの協業に注力しているCommitは2019年の創業だ。Hootsuiteで初期従業員として出会った共同創業者でCEOのGreg Gunn (グレッグ・ガン)氏と、同じく共同創業者でCTOのBeier Cai(バイエル・カイ)氏は、どのようにCommitを機能させたいか詳細を詰めながら人の助けを借りずに会社を興した。

「(Inovia Capitalで)私はEIR(客員起業家)で、世界を変えるようなアイデアを持ってやって来るすばらしい創業者たちを目にしました。彼らは資金を調達しましたが、最大の問題は会社に加わってくれるエンジニアを獲得することでした」とガン氏は説明した。

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共同創業者でCTOのバイエル・カイ氏、共同創業者でCEOのグレッグ・ガン氏、戦略・オペレーション担当副社長のティファニー・ジュング氏(画像クレジット:Commit)

ガン氏の経験では、創業者たちは通常、会社に加わるフルスタックのテックリーダーを探す。しかしそうしたシニアエンジニアは往々にしてすでに大企業でかなり快適な任務についており、アーリーステージのスタートアップ、あるいはアーリーステージを脱していてもスタートアップに賭けるというのは彼らにとって最も現実的な選択ではない。

何十人というエンジニアと話して、共同創業者の2人は多くのエンジニアが現在働いている会社内で築いたサポートネットワークを失いたくないと感じていることに気づいた。仲間のエンジニアから受けるサポートだけでなく、公的・私的なメンターシップや大企業が提供する自己啓発の機会を通じて受ける組織的なサポートなどもそこには含まれる。加えて「アーリーステージスタートアップでの採用は大変です」とガン氏は指摘した。ホワイトボードのスキルを試すだけで、エンジニアとしての実際の能力についてはほとんど語られないような技術面接を、もう何度も受けたいとは思っていない。

そうしてチームはこうしたバリアを除く方法を探すことに決めた。VCファームのように、Commitは協業するスタートアップやスタートアップの創業者を細かく調査する。そのためCommitにやってくるエンジニアたちは、こうしたスタートアップが少なくとも資金調達を予定し、エンジニアに軌道を描かせて潜在的に早期のリーダーの役割に育てる用意がある真剣な会社であることを知っている。

一方、エンジニアがCommitと提携している企業に次々とインタビューを受けなくてもいいよう、Commitはエンジニアにテクニカルに関するインタビューを行ってエンジニアを精査する。ガン氏が指摘したように、これまでのところCommitが協業したエンジニアはパイロットプロジェクトを開始する前に平均1.6人の審査を通った創業者に会った。

大手テック企業を辞める財政的なリスクを和らげるために、Commitは仕事が見つかるまで協業するエンジニアに実際に給料を払う。現在は、未来の雇用主とパイロットプロジェクトを開始するエンジニアの90%がフルタイムでの雇用に落ち着いている。

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画像クレジット:Commit

創業者とエンジニアのマッチングに加え、同社はコミュニティのメンバーに仲間からのサポートやキャリアについてのアドバイス、コーチング、他の転職サービスなどを受けられるよう、エンジニアのリモートファーストコミュニティへのアクセスも提供している。

バックエンドでCommitは創業者とエンジニアをマッチングするために多くのデータを使っているが、チームがかなり選り好みし、提携する人々のプロフィールが偏っている一方で、Commitは多様性のある創業者やエンジニアのプールを構築することに注力している、とガン氏は述べた。「当社が戦っているものは、こうした機会が偏在していたという事実です」とも話した。「シリコンバレーですら、そうした機会にアクセスを持つためには社会的・経済的地位を持つ階級出身でなければなりません。当社では、全ビジネスモデルは住みたいところで利用でき、希望するあらゆる機会へのアクセスを手にします」。2021年後半、Commitは雇用ダイバーシティに特化したプロジェクトを立ち上げる計画だ。

Commitのスタートアップパートナーには現在Patch、Plastiq、Dapper Labs、Relay、Certn、Procurify、Scope Security、Praisidio、Planworth、Georgian Partners、Lo3 Energyがいる。Commitはこじんまりと事業を開始し、これまでのところ協業しているエンジニアは100人足らずだが、今後12カ月でエンジニア1万人超のコミュニティに拡大したいと考えている。プログラムに参加したいエンジニアはウエイトリストに登録できる。

カテゴリー:HRテック

タグ:Commit、エンジニア、資金調達、カナダ

画像クレジット:tupungato / Getty Images

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Nariko Mizoguchi

Frederic Lardinois,Nariko Mizoguchi

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