
テレビ熊本
日本自動車連盟JAFによりますと、県内では24日から25日にかけて少なくとも49件の救援依頼があったということです。雪や路面凍結でのアクシデントに対応するJAF隊員の活動に密着しました。
24日午後4時すぎ、1台のロードサービスカーが出動しました。
バンタイプの車のけん引、搬送の依頼があった小国町へと向かいます。
外の気温はマイナス11度。吹雪で視界が悪い中、現場へと急ぎます。
【JAF 熊本支部ロードサービス隊 持田 知哉 隊員】
「お待たせしております、JAFの持田と申します。寒いのでお待たせして申しわけないですけれども急いでお伺いいたしますので」
依頼者は大分県に向かっている途中、坂道でタイヤがスリップ。そのまま動けなくなってしまったようです。
【持田隊員】
「布製のチェーンを取り付けて走れるようにしますので、それまでお待ちください」
使用するのは、布製のチェーンです。
タイヤの上からかぶせるだけで使えるため、スピーディーで効率的。
最近の救援活動で主に使われるチェーンなのだそうです。
厳しい寒さの中手際よく作業を進め、装着完了。
安全の確保ができる道の駅の駐車場まで移動しました。
【持田隊員】
「(依頼者は)とりあえず今日は(車に)泊まるみたいです」
ホッと一息、かと思いきや、すぐさま次の依頼です。
【持田隊員】
「今ですね、私が小国の道の駅でちょうど作業が終わったので、もう少々お待ちください」(出動ですか?)「出動ですね、次は大分の方、県境越えちゃいますけど行きます」
このような非常事態の時には、県を越えて救援に向かうことも…。
【持田隊員】
「スリップして動けなくなった時の依頼が一番多いですね」
雪や路面凍結のアクシデントで最も多いのがスリップ。
滑りやすい雪道で普段のように運転してしまうことは、スリップにつながる危険な行為です。
【持田隊員】
「(雪道を)ノーマルタイヤで走る場合は、チェーンの携行が必須ですね。可能ならばスタッドレスに替えていただいた上でチェーンも持っておくのが一番」
出発してからおよそ1時間、現場に到着しました。
【依頼者】
「上りで滑ってたからもう無理だと思って」
今回の原因も坂道でのスリップ。およそ3時間、立ち往生していたそうです。
【依頼者】
「ご飯とかもなかったので、(JAFが来てくれると)不安はなくなります」
今回も布製のチェーンを装着し、ロードサービスカーでけん引。
安全な場所までトラックを移動しました。
【依頼者】
「だいぶ安心しています。気持ちが楽になりました」
多発する雪道でのアクシデント。運転の際に気を付けるべきことは。
【持田隊員】
「『急』がつかない運転ですね。急発進、急ブレーキ、急ハンドル(をしない)」
また道路の端は、溝が雪で隠れていることもあるため注意が必要だそうです。
最後に、この仕事のやりがいを持田隊員に聞きました。
【持田隊員】
「一番うれしいのは『ありがとう』って言ってくれることですかね。この仕事にやりがいを持って頑張っていきたいと思います」