「Blender 3.3」の新機能ヘアーカーブでスタイルをおしゃれにキメるテクニック!【Blender ウォッチング】

「Blender 3.3」の新機能ヘアーカーブでスタイルをおしゃれにキメるテクニック!【Blender ウォッチング】

  • 窓の杜
  • 更新日:2022/09/23

本連載では、無料の高機能3Dモデリングツール「Blender」の使い方や関連情報を幅広くお伝えします。

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オサレ(?)なヘアスタイル例(人体モデルはMPFB

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今回は前回に引き続き、「ヘアーカーブ機能」の編集テクニックについてあれこれ解説してみようと思います。
(注:一部のテクニックは、前回導入した「Strands Above Surface」(HairNodes.blend)の使用を前提としています。必要があれば先に入手しておいてください)

【記事目次】

複数のカーブオブジェクトによるレイヤー化

衝突判定にダミーの頭部を使用する
ダミーにヘアーカーブを作成してヘアスタイルを入れ替える

Xミラーを使う

[球]と[投影]の使い分け

選択メニューによる「根元」以外の選択

追加した毛のみ編集したい時

毛の位置を変えたい時

ウェーブをかけたい時

反応しない時はジオメトリノードを切ってみる

連載一覧

複数のカーブオブジェクトによるレイヤー化

前髪用と後髪用……と別々に[ヘアーカーブ]オブジェクトを作成してレイヤーのように使用すると、部位ごとに毛を編集できるのでヘアスタイルを整えやすくなります。

アウトライナー内のクリックだけで各カーブオブジェクトを切り替えたい場合は、[編集]メニューの[オブジェクトのモードをロック]オプションをOFFにしてください。

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[編集]メニューの[オブジェクトのモードをロック]オプションをOFF

衝突判定にダミーの頭部を使用する

衝突判定オブジェクトに人体のオブジェクトをそのまま使用すると、面数が多すぎて処理速度が低下したり、穴が開いているといった構造上の問題でうまく判定されない可能性があります。

そんな時はうまく頭部をカバーできる衝突判定用のダミーオブジェクトを、「球」などを使って大まかな形でいいので作ってしまいましょう。

アウトライナー」や[オブジェクト]プロパティにて、ダミーオブジェクト自体のレンダリング属性をOFFにしてください。

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本体モデルとは別に衝突判定用の「ダミーオブジェクト」を使用した例。「アウトライナー」や[オブジェクト]プロパティで「ダミーオブジェクト」のレンダリング属性をOFFするのを忘れずに

もし「アーマチュア」を使用している場合は、必要に応じて「ダミーオブジェクト」を「アーマチュア」の頭部用の「ボーン」にペアレントしてください。

ダミーにヘアーカーブを作成してヘアスタイルを入れ替える

ダミーオブジェクトに「ヘアーカーブ」を新規作成した場合は、ヘアーを交換することで、すばやく別のヘアスタイルに変更できます。特に人体では頭髪部分までメッシュ形状を動かすことはあまりないため、問題はないでしょう。

この時のダミーオブジェクトのスケールは、[オブジェクト]-[適用]メニューno
[スケール]コマンドでスケールのすべての軸を「1.0」、または同じスケールにしておくことをお勧めします。

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複数のヘアスタイルを入れ替えた例。

Xミラーを使う

「Xミラー」を使用すると、特に左右対称が多い後ろ側の髪での作業がかなり楽になります。

[ピンチ]ブラシとの組み合わせで、「ポニーテール」や「ツインテール」も簡単にスタイリングできます。

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Xミラーで横に伸ばし[ピンチ]ブラシを使えば、簡単に左右をまとめられる

[球]と[投影]の使い分け

v3.3ではブラシの判定に[球]が新しく追加されましたが、現在でも[投影]を使用した方がいい場面があります。全体的に[球]よりすばやく作業ができ、他にも[伸長/収縮]ブラシの[-]モードで長さを収縮する時は、[投影]の方がハサミでカットしたように整えることができるなど、挙動が代わるブラシもあります。

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[伸長/収縮]ブラシの[-]モードでは[投影]を使うとスパっとカットできる

選択メニューによる「根元」以外の選択

3Dビューポート上側の「選択モード」を「制御点」(下図参照)に変更し、[選択]メニューの[終端]コマンドで、先端部分のみを選択できます。これはこれで便利なのですが、さらに[選択]メニューの[拡大]コマンド実行後にマウス移動すると、もう少し範囲が広がり、先の部分のみが選択・編集できるようになります。

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3Dビューポート上側の「選択モード」を「制御点」に変更し、[選択]メニューの[終端]と[拡大]を続けて使用すれば、「根元以外」の部分が選択できる

追加した毛のみ編集したい時

毛を追加したいが、現在の髪型は崩したくない。こんな時は「選択ペイント」ブラシが便利です。

[密度]ブラシなどで追加します。

[選択ペイント]ブラシに変更し、上部の選択モードを「カーブ」に変更します。

追加したカーブは放射状に広がって区別がつきやすい状態ですので、[選択ペイント]ブラシをドラッグして選択していきます。もし追加選択したい場合は、[Shift]キーを押しながらペイントします。

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選択ペイントブラシで追加部分のみ選択

毛の位置を変えたい時

頑張ってスタイリングしたけど、気が付いたらバランスが悪い……そんな時は[スライド]ブラシで毛を移動しましょう。毛量が足りなくて頭皮をすばやく隠したい時も便利です。
根元あたりを動かさないといけないので注意してください。

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[スライド]ブラシによる毛の移動

ウェーブをかけたい時

現時点ではジオメトリノードに頼るしかありません。幸い、前回導入した「HairNodes.blend」ファイルには、「Curl1」「Curls」というジオメトリノードがあり、前回の「Strands Above Surface」同様にモディファイアースタックの最後に追加すればウェーブした髪の毛が作成できます。

現状では不便に感じるかもしれませんが、これはジオメトリノードにより、ユーザーに自由に拡張して欲しいという意図の表れだと思われます。

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「Curl1」ジオメトリノードによるウェーブの例

反応しない時はジオメトリノードを切ってみる

上記のように、ジオメトリノードによる拡張は素晴らしいのですが、スカルプトモード中、実際のデータと表示データが食い違い、ブラシがうまく反応しないことがあります。そんな場合は[モディファイアー]プロパティから一度ジオメトリノードの表示を切り、実データを表示して編集してください。

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[モディファイアー]プロパティから[Strands Above Surface]パネルの図の赤い囲み内のアイコンで表示をOFFにし、埋まっている部分を確認

終わりに

3回に渡り解説してきました新しいヘアーカーブですが、以前述べた欠点に加え、毛を分けるのに苦労したり、束ねるのに苦労したり、埋まった毛を戻すのに苦労したりと、まだまだブラッシュアップが必要だと言わざるを得ません。

しかし、旧ヘアーパーティクルに比べ各段に扱いやすくなっており、ジオメトリノードによる高い拡張性は非常に魅力的です。今後のバージョンアップが楽しみです。

なお、バージョンアップ後であっても、今回のテクニックの一部は役に立つと思われます。

ではまた。

山崎 聡

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