日本郵政と積水化学の争いか/クイーンズ駅伝展望

日本郵政と積水化学の争いか/クイーンズ駅伝展望

  • 日刊スポーツ
  • 更新日:2020/11/20
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9月の全日本実業団、女子5000メートルで力走するワコールの一山(右)。左は日本郵政の鍋島

全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)は22日、宮城県松島町文化観光交流館前~仙台市陸上競技場の6区間(42・195キロ)で行われる。前回優勝の日本郵政グループは、エース区間が強力で選手層も厚く優勝候補筆頭といわれている。新谷仁美(32)が加入した積水化学は、3区の新谷で大きなリードを奪い初優勝に突き進みたい。天満屋、ワコール、資生堂、ダイハツなど、日本代表経験選手を擁するチームも前述の2チームに挑む力がある。デンソーとヤマダホールディングスはトラックで好記録を出した選手が多く、ダークホース的な存在だ。また、前田穂南(24=天満屋)、鈴木亜由子(29=日本郵政)、一山麻緒(23=ワコール)の女子マラソン東京五輪代表がどの区間に登場し、どんな走りをするかも注目されている。

※出場区間は取材や戦力分析をもとに予想したもので、最終区間エントリーは大会前日(21日)に決定される。

【1区(7・6キロ)】

距離が0・6キロ長くなり、重要度がより大きくなった。

日本郵政は前回区間賞の広中璃梨佳(19)で先行するプランだろう。今季の広中は5000メートルで14分59秒37の日本歴代3位をマークするなど、昨年よりパワーアップしている。前回は5キロ手前でスパートして残り2キロを5分59秒の驚異的なタイムで走り、区間2位に20秒差をつけた。今年はもっと早い段階でスパートする可能性もある。2位以下に何秒差をつけるかが注目点だ。

積水化学の佐藤早也伽(26)、ワコールの一山か安藤友香(26)、天満屋の小原怜(30)か三宅紗蘭(21)、ヤマダの清水真帆(25)、デンソーの矢野栞理(25)か矢田みくに(21)、資生堂の佐藤成葉(23)ら、優勝候補チームの1区選手は、広中とのタイム差を小さくすることが重要になる。

広中に勝負を挑む力があるのは一山、今季5000メートルで15分5秒78をマークしているエディオンの萩谷楓(20)、予選会であるプリンセス駅伝1区区間賞の佐藤早、前回区間2位のパナソニック・渡辺菜々美(21)、豊田自動織機・萩原歩美(28)あたり。ダイハツも東京五輪マラソン代表候補(従来の補欠)の松田瑞生(25)が起用されればそこに加わることができる。

【2区(3・3キロ)】

距離が0・6キロ短くなったため、距離に不安はあるがスピードはある選手に有利になった。

積水化学の卜部蘭(25)がまさにそのタイプ。800メートルと1500メートルで昨年の日本選手権2冠となったスピードを生かし、区間賞を狙う。日本郵政は前回区間2位の菅田雅香(20)が有力で、2人の対決が3区の対決にも影響する。

プリンセス駅伝区間賞のヤマダ・田崎優理(19)が、11月に入って5000メートルでも自己新を出すなど好調。豊田自動織機は2年前の区間賞の山本菜緒(24)がいる。ヤマダと豊田自動織機も先頭争いに加わってくる可能性がある。

【3区(10・9キロ)】

最長区間に各チームのエースが集結する。

積水化学の新谷が区間記録(34分30秒)を大きく更新すると予想されている。どの地点で先頭に立つかが最初の焦点だ。追いつくのが終盤になると、抜いた相手に食い下がられる可能性もある。日本郵政は鍋島莉奈(26)が有力だが、調子が上がっていれば鈴木の可能性もある。2区までの貯金があればそれを生かし、新谷に追いつかれる地点をできる限り第3中継所に近づけたい。

天満屋は前田、ワコールは安藤か一山、ダイハツは松田と、マラソンでもトラックでも実績のある選手が登場する。資生堂は故障から回復した高島由香(32)か。区間2位選手も高島の持つ34分30秒の区間記録を更新する可能性がある。トップ争い以外の場面でもレベルの高い戦いが繰り広げられる。

後半区間に自信を持つ日本郵政、天満屋、デンソー、ヤマダなどは、3区終了時点のトップとの差をできる限り小さくとどめておきたい。

【4区(3・6キロ)】

外国人選手が出場できる唯一の区間。

昨年はデンソーのゼイトナ・フーサン(21)とルートインホテルズのパウリン・カムル(25)が区間賞を分け合った。カムルは今年のプリンセス駅伝でも区間賞を取っている。この2人にプリンセス駅伝でカムルと4秒差だった九電工のジョアン・キプケモイ(26)、仙台育英高出身で駅伝に慣れている豊田自動織機のヘレン・エカラレ(21)らが区間賞候補。

上位候補チームの中ではデンソーが、どこまでトップを走るチームに迫るかが注目される。

日本人が走るチームはポジションを維持する区間になるが、市川珠李(22)が好調のヤマダは順位を上げそうだ。日本郵政、積水化学は力の落ちる選手が走るこの区間が踏ん張りどころになる。

【5区(10・0キロ)】

後半の長距離区間で、単独走にも強い選手の起用が多い。

日本郵政は鈴木か前回区間4位の大西ひかり(20)、積水化学は3000メートル障害トップレベルの森智香子(27)が有力だ。日本郵政はこの区間でトップに立ちたいが、森も先頭を走ると乗るタイプなので逃げ切る可能性はある。

デンソーは3年前の日本選手権5000メートル3位の小笠原朱里(20)が復調している。小笠原の爆発的な走りがあれば、日本郵政や積水化学に迫るかもしれない。

ワコールはリオ五輪マラソン代表だった福士加代子(38)、ヤマダはプリンセス駅伝5区区間賞の石井寿美(25)だろう。ダイハツは前回区間2位の細田あい(24)か、全日本実業団ハーフマラソン優勝の竹山楓菜(25)。資生堂は新人の五島莉乃(23)か、高島。天満屋は新人の大東優奈(23)を抜てきするか。

昨年は区間賞の天満屋・三宅紗蘭(21)が5人抜きを果たした区間。翌年の出場権を得られるクイーンズエイトの戦いも激しくなる。

【6区(6・795キロ)】

日本郵政は鈴木か大西で、5区でトップに立てなかった場合も最終区間で逆転できる。デンソーも松本亜子(21)に5区を任せられれば、小笠原を6区に残しておける。

だが積水化学も、新人の木村梨七(18)の調子が上がっている。昨年の全国高校駅伝に優勝した仙台育英高のアンカーで、ラスト勝負に自信を持っている。ヤマダも15年世界陸上1万メートル代表だった西原加純(31)で勝負に出られる。

昨年は2位のダイハツが5秒差まで日本郵政を追い上げた。日本郵政から5位のワコールまで1分以内にフィニッシュする混戦だった。日本郵政が5区で大きくリードできなかった場合は、今年もアンカー決戦になる。

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