暮らしやすい家を建てるには、コンセント計画が大事。スマートフォン、コードレス掃除機、電動歯ブラシなど、充電して使うものも増えているので、こうしたものの置き場所も考えながらプランを練ると、さらに快適になります。2年前にハウスメーカーで注文住宅を建てた、整理収納アドバイザーでもある日刊住まいライターが、自宅を紹介。とくに「つけてよかったコンセント」をピックアップしました。

洗面所はドライヤー、電動歯ブラシ、電動ヒゲそりなど意外に多くの電気製品を使う場所
スタディースペースのデスクトップも足元もすっきり

わが家は夫、筆者、4歳の娘の3人家族。まだ娘は幼いですが、将来のリビングでの勉強スペースと考えて、LDKの一角、カップボードの隣にスタディースペースを造作しています。
スタディースペースでパソコンや電化製品を使うことを考えて設置したのが、足元のコンセント。デスクには配線用の穴があいていて、そこからコードをたらすと、ちょうどこのコンセントが使える位置に。
これがもしも、デスクより上にあったら…。コード類でデスクトップがゴチャゴチャしていたかもしれません。足元のコンセントのおかげで、デスクトップもワークスペースの足元もすっきりです。
またこのスタディースペースは、スマートフォンやタブレットを充電する定位置としても活用しています。充電用のケーブルと、ケーブル収納グッズを配線孔のそばにスタンバイさせいるので、サッと充電ができて快適。
多めでよかった!カップボードのコンセント

カップボードには2か所(2口が2つ)のコンセントを設置しました。最初は多いかとも思いましたが、やっぱりあってよかった! 電子レンジにコーヒーメーカー、ケトル…こうした、筆者が毎日何度も利用する家電は、コンセントを差しっぱなしにできます。いつでもすぐに使えるのはとてもラク。
使用頻度の高いものは差しっぱなしのまま、たまにしか使わないミルクフォーマーのような家電を、追加で使えるのもうれしいです。たまに使う家電のためにも、多めにつくっておいて正解でした。
ダイニングそばにあると、ホットプレートごはんに便利

わが家のダイニングは、アイランドキッチンに横づけされています。ダイニングに面したキッチンの壁の足元に、コンセントを設置。これがとても便利です。
わが家はホットプレートごはんが大好きで、休日のお昼や夜には頻繁にホットプレートを使っています。ダイニングが壁に接していないため、「近くにコンセントがないと、きっと困はず!」と思い、設置しておいたのです。結果、とても重宝しています。
わが家のように小さい子どもがいると、床に延長コードをはわせておくのはやはり危険。「使う場所の近く」にコンセントをつくってよかったです。
収納内のコンセントは充電用に活用

わが家はリビング階段の間取り。階段下は収納になっていて、リビングのものを片づけるのに使っています。
加えてここには、掃除用具を収納する予定だったため、コードレス掃除機の充電用コンセントをあらかじめ設置しています。「しまう」と「充電する」がスマートにできて便利。リビングのコンセントを使って充電しなくていいので、視界から掃除機が消えて、リビングがすっきり。

ちなみに、頻繁には使用しないプリンターもここに収納予定だったため、プリンター用のコンセントもあります。床付近ではなくて、これは使いやすい高さにコンセントを設置。延長コードなしでも、使いやすい仕組みにしています。
システム洗面所のコンセントの仕様は要確認!

システム洗面台を採用する際は、ご注意を。一般的にはコンセントがついていることが多いため、つい油断しがちに。わが家の洗面台のように、鏡の収納扉をあけないとコンセントが使えない…というような製品もあるのです。
これだと、ドライヤーを使いたいと思っても、そのたびに扉をあける必要が。しかも、扉をあけると鏡が見づらくなってしまいます。
また、洗面所にはヒゲそりや電動歯ブラシなど、充電が必要なものがあります。ですので、コンセントはもちろんですが、コードが届く位置に充電できるスペースがあるのかも確認しておくと、「こんなはずじゃなかった!」がなくなります。

ちなみにわが家は、事前に確認していたため、使いやすさを重視して、別にコンセントをつけました。結果、とてもラク! 大正解でした。
つけすぎたコンセントに後悔も

筆者はとにかく「念には念を」と考えてコンセントをつけました。ですが、やっぱりここいらなかったと後悔した場所も。そのひとつが、クローゼットです。
わが家のクローゼットはランドリールームと隣合わせにして、家事ラクの間取りにしました。家電や除湿機などを使うのは、すべてランドリールーム内です。
その結果、クローゼット内につけたコンセントの出番はありません。そもそも、クローゼットで、なにをしようと思ってコンセントをつけたのか…。今となってはわかりません。ムダにコストをかけてしまいました。
以上、わが家のコンセント事情をお伝えしました。筆者の慎重な性格から、「つけすぎ問題」はあったものの、新居での生活をしっかりイメージして決めたコンセント計画はとりあえず成功。家族みんなが、ストレスなく暮らせています。
蒲生なつき