ドラマ『推し武道』振り付け:沢口かなみに聞く!ライブは7回観て!

ドラマ『推し武道』振り付け:沢口かなみに聞く!ライブは7回観て!

  • アニメージュプラス
  • 更新日:2022/11/28
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好評放送中の実写ドラマ『推しが武道館いってくれたら死ぬ』。
今回のドラマではアニメで好評だった劇中歌『ずっと ChamJam』ほかをドラマのキャストがカバーしている。実はこの曲だけでなく、アニメで音楽を担当した日向萌さんや音楽プロデューサーの寺田悠輔さんなど音楽周りのスタッフは、アニメの音楽を手掛けたスタッフが再集結、音楽チームとしてドラマの音楽も担うという珍しい座組だ。

また、アニメ『推し武道』における楽曲『ずっと ChamJam』の振り付けを担当した沢口かなみさんも、今回のドラマでChamJamキャストへの振り付け指導や、新たに『Fall in Love』の振り付け制作を担当している。
今回も音楽プロデューサー、ポニーキャニオンの寺田さんに協力いただき、《音楽》と切っても切れない「振り付け」からドラマ『推し武道』の魅力を探っていきたく、振付師の沢口かなみさんにお話をうかがった。

>>>ドラマとアニメの場面カットを見る(写真18点)

◆はじまりは『ずっと ChamJam』◆

――今回のドラマ『推し武道』では、アニメの音楽チームがそのままドラマも担当するという面白い座組になっています。沢口さんもアニメのときから作品に参加されているんですよね。

寺田 はい、沢口さんにもアニメの振り付け制作から入っていただいています。ただ、僕はアニメ音楽に関しては劇中歌ではなくて劇伴メインの担当だったので、アニメのキャラクターソングプロデューサーの横尾(勇亮)が沢口さんにお声掛けしたのが最初のきっかけですね。

沢口 そうですね。

寺田 アニメのときに「作画の参考用に、先に実写でダンス映像を撮ってもらえないか」という相談が制作チームからありまして。沢口さんには振り付け制作に加えて、その参考映像撮影にあたってダンサーの方のコーディネートもお願いしていました。

――今回の実写化、ドラマのお話がきたときの感想をお聞かせください。

沢口 寺田さんから直接お話を頂く前に、「実写化決定」というのを原作単行本の帯で見たんです。実写化するんだ、でもアニメとは違う方が関わって、アニメとは違うものになるんだろうなと最初は思っていたんです。そこからしばらく経って、寺田さんからご連絡いただきました。

寺田 アニメの放送が終わって、ちょっと時間が空いてからでしたね。

沢口 そうですね。まさかやらせてもらえるなんて思っていなかったので、本当にシンプルに「ありがとうございます」っていう感じでした。

――アニメのときに作った振り付けは1曲分全部あったんですか。

沢口 1ハーフくらいですね。たしか1番のサビ終わりとラスサビまで。

寺田 まずは必要なところを作っていただいた感じです。

――原作に一部ダンスのポーズの絵もありますが、どういう風に取り込むんですか。

沢口 『ずっと ChamJam』に関しては、ひとりずつの紹介パートでアップの絵があったので、それはマストで取り入れて、そのポーズにつながるように前後をイメージで作っていきました。

寺田 楽曲も、原作に一部歌詞があって、そこから作っていきましたが、振り付けも進め方としては同じですよね。決めのポーズだけあって、それ以外を沢口さんが膨らませるという。

――そういう場合、やりやすいとかやりにくいというのはあるのでしょうか。

沢口 やりやすいですね。決まっている部分があるのは、ある程度正解をもらっているような感覚です。全然なにもない状態で作って「なにかイメージと違うな」となるよりはやりやすいですね。

――イメージに関してのリクエストはありましたか。

沢口 具体的に振り付けはこう、ということではなくあくまでイメージのお話でしたが、ChamJamに関しては「あまり洗練されていない」という感じでしたね。

――1曲の振りを作るのにどれくらいかかるものですか。

沢口 人数や楽曲の長さによっても結構違います。例えば7人組で、フォーメーションありくらいの感じだったら、1日まるっと時間があればという感じです。『ずっと ChamJam』はそんなにフォーメーションの移動はないですが、7人それぞれの違う動きがあるので、その分時間はかかりますね。

寺田 ドラマのダンス撮影がちょっと離れたところであったときに、立ち会いのために一緒に移動していたんですけど、その最中にも作っていましたね。

沢口 景色が移っていく場所って、作業がとても捗るんですよ。新幹線とかすごく捗ります。

――振り付けは頭の中で動かすのですか。

沢口 頭の中で7割くらいまで作って、動ける場所で動いてみてそれが実際できる動きなのか確認します。実際動いてみると、全然想像と違うこともあるので、そこを修正していく感じですね。

――頭の中で7割も出来てしまうんですね。面白いです。

沢口 ダンスは楽曲があるところに対して作っているので、私的には0-1の感覚ではなくて、あるものに足しているという気持ちなんです。楽曲を作ることのほうが、「0から生むって何が起きているの?」という感じがしますね。

――実際にオファーが来て制作する際、どのようにイメージを伝えられて、動きを作っていくのでしょうか。

沢口 レファレンス的に「~ぽい」というイメージがあると、実際にその動きを入れるわけではないですが、頭の中で映像をイメージしやすいですね。基本、制作するときは映像で頭に想い浮かべます。ライブの光景や、MVを想像してみたり。まずはなんとなく映像を浮かべて、このときにこういう大きな動きをしていそうとか、このときにみんな密集して歌っていそうとか。そういうイメージから作っていきます。

――ちょっと脱線しますが、昨今、日本のアーティストのダンスでも、K-POPの影響が大きいように思います。

沢口 めちゃめちゃレベルが高いので私もすごく見ます。勉強になります。

――K-POPのダンスの特徴ってどんなところでしょう。

沢口 体の使い方のような気がします。細かい話ですが、足の伸ばし方ひとつでも、スタイルが良く見える動き方をしていますね。ポージングひとつとってもそうだと思います。ここを伸ばしたほうが足が長く見えるとか、腰の位置をあげたほうがいいとか、研究されつくされているなという感じがします。

――ダンスって学校でも教えるようになって、これからもっとポピュラーになっていくのでしょうね。

沢口 確かに今はTikTokとかもあってみんな踊れるんですよね。高校生くらいの子たちの振り付けを担当したときに、「ダンスはやったことないけどTikTokはめっちゃやってます」と言っていて。みんな踊ることに恥じらいがないんですよね。踊るのって最初恥ずかしかったりすると思うんですが。

――確かに。歌もそうですよね。カラオケが普及して若い子は生まれたときからあるので、今歌が下手な子って少ない気がします。ダンスもみんな踊れるようになってくるんでしょうね。

沢口 平均値がすごく高くなっていますね。

(C)平尾アウリ・徳間書店/「推しが武道館いってくれたら死ぬ」製作委員会・ABC
(C)平尾アウリ・徳間書店/推し武道製作委員会

◆舞菜と一緒に試行錯誤◆

――今回は振り付けの制作だけでなく、ChamJamキャストへの指導も担当しているということですが、実際に指導されてみてどうでしたか。

沢口 ダンスを長くやっている経験者の子と、ダンスはほぼ初めてですという子が両方いたので、最初はそこがどうなるか少し心配していました。ただ、経験者は驕らずに、本当はもっと難しいこともできる子たちなんですが、それを出すこともなく作品にあわせて真剣に取り組んでくれて、初心者の子たちも成長の度合いがすごかったです。レッスンを重ねるたびにどんどんレベルがあがっていったので、当初の心配もなくなって、すごく気持ちよくやらせていただきました。

――実際にできあがった映像をご覧になられていかがでしたか。

沢口 レッスンではまだ「この子たちがChamJamになるんだ」という漠然とした感じもあったのですが、衣装に着替えたり、あとは髪をバッサリ切った子もいたので、実際の映像や撮影を見たら「本物になってる!」という感じでしたね。

――では1曲ずつ詳しくうかがいたいと思います。まずは『ずっと ChamJam』について、これは先程お話いただいたようにアニメのときに作られた振り付けですが、コンセプトはどういったものだったのでしょうか。

沢口 先ほどお話したように「洗練はされていない」というところがまずは前提にあって、その上で「一生懸命頑張っている子たち」という感じです。紹介ソングなので、それぞれの雰囲気がちゃんと出るようにイメージしました。自己紹介パート以外でもそれぞれ自由にポーズをしている瞬間があったりと、みんなで同じ振りをずっと踊っているというよりも、「それぞれに!」という感じを強くして、振りとしてはシンプルに作っています。あまり小難しいことはせずに、音のとり方もわりと単調に取り続けるというか、結構シンプルに作っていますね。

――ドラマキャストに振り入れをしていたときのエピソードはありますか。

沢口 事前に練習用の参考映像をお渡ししていたのですが、皆さんしっかり覚えてきてくださったのですごくスムーズに進んで、大変だったということは全然なかったですね。そんな中で一番時間をかけたのは多分舞菜です。舞菜の、みんなにちょっとついていけてない、という描写をどういう風に出すかというところを、監督の皆さんや舞菜役の伊礼姫奈さんと一緒に何度も調整しながら作っていきました。「一生懸命だけどついていけていない、だから応援したくなる!」という気持ちと、「あの子練習してない」と見えてしまうかもしれない苛立ちが、意外と紙一重かもしれないという話になって。

――以前原作の平尾アウリ先生にインタビューした際に、寺田さんに舞菜のダンス演出について聞いて驚きました。

沢口 最初は少しだけ遅らせてみたのですが、ちょっと分かりづらいかもしれないからもうちょっと大げさにしましょうということになって。それで大げさにちょっとつまずいてもらったら、これはこれでちょっとイライラする人がいるかも、という意見がでてきて(笑)。何度も試行錯誤があって大変でしたね。

――その加減は難しいですね。

沢口 練習していないだけの子に見えてしまうと、それは違うので。頑張っているんだけど、ちょっと追いついていないように見える、というニュアンスを作るのに一番時間がかかりましたね。

寺田 技術の上手い下手の指導とはまた違いますしね。

沢口 そうなんです。でも上手でしたよね(笑)。

寺田 これなら間違えてても愛されるなという絶妙な具合を、伊礼さんが見つけてくれました。

沢口 撮影のときも「いい感じで下手だよ!」って声を掛けてました(笑)。

――第1話の七夕まつりのシーンで、舞菜が反対側に動いちゃうっていうのがすごく可愛くて。

沢口 可愛いですよね。

――焦って戻るのがすごく可愛くて。絶妙な間違いですよね。

寺田 あそこも「ちょっと逆いってみますか」という話が監督から出てきて。

沢口 何パターンも試した結果ですね。

――逆に行くというのは間違いレベルで言うとかなり高い方だと思いますが。

沢口 あの場面は、まず全体がこちら側に動いて戻ってきて、その後反対側にいって戻ってくるっていう動きなんです。そこでみんながこっちに行っているのに舞菜だけ逆を向いて、おっとっとと戻る感じなので、ここで逆に行ってしまうというのはそこまで不自然じゃないかなと思います。

寺田 振り付け自体を間違えたというよりは、順番を間違えたという感じですよね。

沢口 あとは一番最後にみんなでササッと寄ってきてポーズをして終わるときに、舞菜だけちょっと出遅れちゃうところとか。伊礼さんはダンス経験がそこまでないとのことだったのですが、一緒に細かく考えてくれました。

――舞菜のイメージを出すだけでも、すごく細かい演出があったんですね。
続いて『Fall in Love』。こちらはアニメのときに楽曲はあったけれど振り付けは新規で作られたんですね。こちらのコンセプトを教えてください。

沢口 演出としては『ずっと ChamJam』よりは少し進化しているイメージから作り始めました。ただ、根本的にすごく難しいことや洒落たことをやっているかというと、多分グループ的にそうではないかなと。『ずっと ChamJam』では音のとり方もシンプルで単調にしていたのを、もうちょっと後ろの音、拍の裏をとるくらいのことはやっていますが、あくまでもシンプルな感じです。ややこしいことはやっていない感は残したかったので、楽曲名にあわせていろいろな形のハートをめちゃめちゃ入れまくっています(笑)。

――シンプルというのは洗練されていないっていうところに繋がっているんですか。

沢口 そうですね。設定として、今どきの振付師が考えたのではないんだろうなというイメージでした。ただ、パッと見て「ダサいんじゃない?」と見えるのは違うと思うので、そこのバランスは気をつけています。

(C)平尾アウリ・徳間書店/「推しが武道館いってくれたら死ぬ」製作委員会・ABC
(C)平尾アウリ・徳間書店/推し武道製作委員会

◆各キャストの印象は? まずは前列組◆

――『ずっと ChamJam』『Fall in Love』の練習本番含めて、各キャストさんの印象を教えてください。

沢口 れお役の中村里帆さんは、あまりダンス経験がない方だったので『Fall in Love』は難易度的にちょっと大変だっただろうなと思っています。最初はサビ頭の動きのタイミングが周りと少しズレてしまったりして。ただご本人もそこを自覚していて、練習を重ねていくたびにズレる割合が減ってきて、最終的には綺麗に揃った状態でのパフォーマンスになりました。そんな成長する姿を近くで見せてもらってうれしかったですね。

寺田 れおはキャラクター的にも技術があるタイプじゃなくて、それよりはエモーションタイプのリーダーだと思うんです。中村さんのダンスにもそんな努力が重なって見えていて良かったです。

――相当自主練習をしたのではないでしょうか。

寺田 そう思います。そこもれおに通じる印象がありました。

沢口 空音役のMOMOさん。空音はダンスをたまに忘れちゃうという歌詞があるので、アニメの『ずっと ChamJam』の空音の自己紹介パートでは、動きをだいぶ少なめにしていたのですが、MOMOさんは踊りもすごく上手ですし、実際のMOMOさんの動きで見たらちょっと物足りなく見えるかもしれないと思ったので、基本は変えないように、少しだけ動きを足させてもらいました。

寺田 作品が進んでいく中で、ChamJamの中でのダンスの立ち位置が変わることもあるのですが、空音が一番バリエーションが多くて。MOMOさんにはそこを器用に対応していただきました。

沢口 KANOさん演じる眞妃はお姉さん的な落ち着いたキャラクターですが、多分KANOさんはすごく元気な子だと思います。なので、ご本人と役の性格は違いそうなんですが、眞妃のソロの部分などの思い切りわかりやすくセクシーな動きにしているパートは、その雰囲気にあわせてしっかりやってくれたので、本当に踊りが上手だなという印象でした。

寺田 安定感ありましたね。

沢口 撮影中に間違えることも全然なかったですね。

寺田 眞妃はずっと前列にいるのですが、一応前列でも左右が変わったりという変化はあるんです。でも常に安定していて、キャラクターらしく踊っていただいたので、ChamJamを支えている印象がすごく出ていました。

(C)平尾アウリ・徳間書店/「推しが武道館いってくれたら死ぬ」製作委員会・ABC
(C)平尾アウリ・徳間書店/推し武道製作委員会

◆各キャストの印象は? 続いて後列組◆

沢口 ゆめ莉はダンスが上手い設定なのですが、SOYOさんはちゃんとソロパートでダンスが上手な子の動きをしているんですよね。例えば『ずっと ChamJam』で手をくるりくるりと動かすところがあるのですが、すごく手が長く見えるんです。私のアシスタントが現場に来て手伝ってくれていた日もあったのですが、その子も「ゆめ莉ちゃんはダンスが上手な子の踊り方をしてますよね」と言っていて。腕を長く見せるのは難しいんです。雑に見えてしまったり、持て余している感じだったり、動きが遅く見えたりしがちなのですが、腕の長さをちゃんと使えている子だと思いました。

――自分の魅せ方をわかっているんですね。

沢口 ちゃんと研究して、ちゃんと練習しているのだと思います。すごく頑張って作り上げてきたスキルなんだろうなと思います。

寺田 基本とても上手でミスもなかったのですが、一度立ち位置変更の練習の「あーや」パートで、文と真逆にいた空音を指してしまっていたときがあって、それが面白かったですね。「あーや」と言いながらSOYOさんとMOMOさんが二人で向き合う、という変な瞬間になっていました(笑)。

――優佳はいかがでしょうか。

沢口 『ずっと ChamJam』の振りを一通り入れてから、キャラごとの雰囲気を作っていく際に、優佳はわかりやすく「元気に!」ということだったのですが、優佳役のGUMIさんは150%くらいの元気でやってくれて、本当にすごかったです。頭もブンブンやってくれて素晴らしかったですね。是非見てもらいたいポイントです。

寺田 皆さん自主練をしてくれていたので、最初の段階からダンスはすでに踊れていたのですが、そこからのキャラの入れ具合ということで言うと、優佳は特段目立っていましたね。

沢口 ぱっと全体で見たときに、「何かすごくやんちゃそうな子がいる!」という印象にしてくれました。

――『ずっと ChamJam』のサビのところでも人一倍大きなハートを作っていますね。

寺田 ああいったパフォーマンスがあると、こういう子もいるグループなんです、みたいな幅の広さがすぐに見えてきていいですよね。

沢口 そうですね。

――そうしたパフォーマンスは役者さん主導なのでしょうか。

寺田 監督たちからのディレクションもありましたが、基本はキャストの皆さんの解釈と努力だと思います。

沢口 そこが大きいと思います。文役の和田美羽さんはすごく文っぽいなって思う瞬間がたくさんありました。踊り方の癖で、例えば「こうやって出した手を下ろします」という動きを、文はひとり先に下ろしているとか、そういう場面が多くて。そこもすごく文っぽくてよかったですね。個人的に、踊りってすごく性格が出るなと思っているんですよ。今回も、和田さんが勢いよく前向きな感じでバーンとやっているのが、計算してやっているという感じではない印象で。

――楽器だと手癖ってあるじゃないですか。ダンスにもそういう癖、その人独特のものがあるんですね。

沢口 すごくありますね。音を早くとったり、遅くとる人もいます。ChamJamメンバーだと、早めになりやすいのがれお。どちらかというと遅めなのがゆめ莉。どっちがいい悪いではなくて、曲によって、さらにパートにもよるので、いい悪いではなく、それが個性になっていると思います。

寺田 文はわかりやすくポジティブな感じに見えるのがよかったです。後列にいてもちゃんと目立とうとしている感じとか、一生懸命自分をよく見せようとしている感じが和田さんのダンスから感じられました。

沢口 あと撮影中やレッスン中に、ここズレてるなって思うと個人にフィードバックするのですが、和田さんは「はい!」ってすごくすっきり受け入れてくれて。しかもすぐにそれがすぐに反映できていましたね。

――すぐに反映できるのは、元々上手な方だということなのでしょうか。

沢口 他キャストと比べるとダンス経験は少ないとは思うのですが、最終的には経験値の差が気にならないほどのパフォーマンスをしてくれました。舞菜役の伊礼姫奈さんは、先ほどお話した試行錯誤を、本当に一生懸命やってくれましたね。

(C)平尾アウリ・徳間書店/「推しが武道館いってくれたら死ぬ」製作委員会・ABC
(C)平尾アウリ・徳間書店/推し武道製作委員会

◆メンバー1人1人にフォーカスして観てください◆

――アニメで『推し武道』に関わられたころのエピソードはありますか。

沢口 私は元々アイドルの事務所で振付師の仕事をしていたんです。なので周りにアイドルの子がたくさんいるんですが、その子たちが『推し武道』のアニメを観て楽しんでいたんです。もちろん普通に楽しく観ていたのもありますが、「ファンの人達がどういう気持ちで自分たちのことを応援してくれているのか」ということを再確認するというか、「ファンの人達ってめっちゃありがたいね」という話をしているのを間近で聞いていて、すごいアニメだなと思っていました(笑)。
やっぱりアイドル作品となると、アイドルが実は裏では仲が悪いとか、厄介なオタクの人がいて、というようなお話になることも多いと思うのですが、この作品の「アイドルがファンに感謝する」という構図はすごいなと思って。それがすごくうれしいというか、感動しました。アニメの参考映像用に踊ってもらったのも事務所のアイドルの子たちで、ビジュアルや性格が似通った子たちに集まってもらったのですが、その子たちも多分、自分とそのキャラを重ね合わせていましたね。身近な子たちが感情移入してアニメを観ているのを見て、自分もいいなと思っていました。

――実写ドラマの見どころや、視聴者へのメッセージをお願いします。

沢口 踊りの面でいうと、同じ曲でも話数によってちょっとずつ表情が違ったり、踊り方が違ったりしています。それは舞菜に限らず、ChamJamメンバー全員にあるので、一度だけではなくメンバーごとに何回観ても楽しめるのではと思ってます。本当にChamJamメンバーがすごく頑張ってくれたので、そんな細かいところまで観ていただけたら一番うれしいなと、振付師としては思っています。

寺田 今回は誰々に注目して観よう、みたいな楽しみ方もできますよね。

沢口 撮影に立ち会ったときにも、「今の瞬間のこの子の表情がめちゃめちゃよかった!」ということがすごくたくさんあったので、メンバーの数、7人だから7回観ていただけたら嬉しいです。

【沢口かなみ プロフィール】
振付師、ダンスレッスン講師として活動。内田真礼、中島由貴、DIALOGUE+、Luce Twinkle Wink☆ほか、アイドルや声優アーティストの振付を数多く担当。

【寺田悠輔音楽プロデューサー プロフィール】
ポニーキャニオン所属。<担当作>TVアニメ『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(プロデューサー/音楽プロデューサー)、TVアニメ『東京リベンジャーズ』(音楽プロデューサー)、実写映画『君は放課後インソムニア』(プロデューサー/音楽プロデューサー)ほか

(C)平尾アウリ・徳間書店/「推しが武道館いってくれたら死ぬ」製作委員会・ABC
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