物価高の中なぜ?数百万円の時計や福岡市の“億ション”売れる!

物価高の中なぜ?数百万円の時計や福岡市の“億ション”売れる!

  • FBS福岡放送
  • 更新日:2023/05/26
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物価高が依然として続く中ですが、数百万円の時計や1億円超えのマンションなど、『超』がつくほど高額なものが売れています。どんな人が購入しているのか、そしてなぜ、いま売れているのか取材しました。

物価高が依然として続く中ですが、数百万円の時計や1億円超えのマンションなど、『超』がつくほど高額なものが売れています。どんな人が購入しているのか、そしてなぜ、いま売れているのか取材しました。

■元木キャスター

「世界に名だたる有名ブランドの高級腕時計が、ずらりと一堂に会しています。きらびやかな雰囲気です。」

福岡市の大丸福岡天神店では、5月26日から『世界の時計展』が始まりました。ショーケースには、『ハリー・ウィンストン』や『グランドセイコー』など、約30の高級ブランドの時計が並びます。中心価格帯は100万~500万円です。

■元木キャスター

「こちらの時計は、おいくらでしょうか?」

■店員

「税込みで3426万5000円です。昔から伝統あるブランドなので、それこそナポレオンの時代から。」

会場内で最も高いのは、スイスの時計ブランド『ブレゲ』の3426万5000円の時計です。ふだんはなかなか店頭に並ばないと言います。

■元木キャスター

「すごいですね。ちょっとしたマンションが腕に乗っているという感覚で、心が穏やかではありません。」

大丸福岡天神店では、時計や宝飾品など高額品の需要が高まっていて、時計売り場を十数年ぶりに改装し、面積も3倍に拡大しました。これまであまり見られなかった若い世代も、訪れるようになりました。

■時計を購入した男性

「こういう高級時計を購入するのは、今回初めてです。定価60万円くらいのオメガの時計を買いました。」

■大丸福岡天神店 広報担当・箱崎純史さん

「時計は、資産価値も高く、もともと人気が高かったのですが、コロナ禍の不安定な情勢も重なって、さらに人気が加速しているように感じます。」

高額でも売れているモノは、ほかにもあります。

福岡市中心部では、販売価格が1億円を超える“億ション”が相次いで誕生しています。大濠公園の西側にある『プレミスト大濠二丁目』は、全室1億円以上ですが、残り1戸になりました。

最高価格が3億円に迫る『グランドメゾン大手門ザ・レジデンス』は、去年8月に売り出され、69戸のうち66戸がすでに売れました。

地下鉄大濠公園駅にほど近い『ザ・ライオンズ大濠公園』のモデルルームを訪ねました。

■元木キャスター

「2LDKの広さですが、まず天井が高いですね。2.6メートルの高さがあります。そしてキッチン・ダイニング・リビングは31畳と、かなりゆったりとくつろげる空間が広がっています。そして、窓の外には大濠公園を望む美しい景色が広がっています。」

同じ2LDKの間取りで、最上階・15階の部屋は2億円以上で売れました。マンションを購入しているのは、福岡市内に住む人だけではないそうです。

■ザ・ライオンズ大濠公園 田野井裕典さん

「全国各地から、セカンドハウス利用ですとか、将来、移住希望といった人など、さまざまな理由で検討している人がいます。海外からの問い合わせも多く、香港や台湾など各地域からご来場いただいています。」

市場調査を行う九州産業研究所によりますと、3月、福岡市内の新築マンションの平均価格は5296万円で、ここ10年で2100万円あまり高くなっています。建設資材の高騰に加え、人口が増加している福岡市では再開発が相次ぎ、地価が大幅に上昇しています。さらに、円安を背景に、海外の投資家の間で引き合いが強くなっているといいます。

住宅ローンの金利の動向も気になるところですが、これからの市場はどうなるのか聞きました。

■九州産業研究所・板井工典代表取締役

「福岡市中心部で、これから新築のマンションがいっぱい建設されるかと言われれば、そこまで多くは建設されないだろうと、私たちは予測しています。つまりもう開発できるような土地がなかったりするので。マンション価格が下がる要因は、かなり乏しい状況だと言えます。土地代の上昇・建築費の上昇が下がるか?というと、いますぐには下がらない。価格はそのまま、横ばいから上昇という形が予測されます。」

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