【日本橋】三井記念美術館 「茶の湯の陶磁器~“景色”を愛でる~」

【日本橋】三井記念美術館 「茶の湯の陶磁器~“景色”を愛でる~」

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  • 更新日:2022/08/06

茶の湯の陶磁器 釉薬(ゆうやく)や器のかたちに“景色”を見つけよう

日本橋の三井記念美術館で開催中のリニューアルオープンⅡ「茶の湯の陶磁器~“景色”を愛でる~」[2022年7月9日(土)〜9月19日(月・祝)]を見て来ました。

茶の湯の陶磁器に、釉薬や器のかたちに見出した“景色”にインスピレーションを受けて付けられた銘(めい)。茶人のネーミングに独特の審美眼と美意識を感じる展覧会です。

国宝《志野茶碗 銘卯花墻(うのはながき)》は「歌銘」から

茶人の教養の高さが感じられる古典文学や和歌の由来の銘も。日本で焼かれた陶磁器で国宝は2つ。そのうちの1つが国宝《志野茶碗 銘卯花墻(うのはながき)》(前期)だそうです。

白い志野釉の下に鉄絵で垣根が描かれている景色から「卯花墻」の銘が付けられたとか。

「やまさとのうのはな/かきのなかつみちゆき/ふみわけし/ここちこそすれ」の和歌からの「歌銘」。

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[caption id="attachment_4736475" align="alignnone" width="600"]国宝 志野茶碗 銘卯花墻 1 口 桃山時代・16 〜 17世紀 室町三井家 前期展示(前期 7/9㈯〜 8/7㈰) 三井記念美術館蔵[/caption]

銘は「山猫(やまねこ)」《信楽不識形大水指(しがらきふしきがたおおみずさし)》

「山猫」の銘を持つ、堂々とした姿の《信楽不識形大水指》。達磨(だるま)が梁(りょう)の武帝(ぶてい)との問答で「不識(ふしき)」と答えた有名な故事にちなみ、面壁座禅の達磨に見立てて不識形といわれる器形。

「山猫」の銘は表千家7代如心斎(じょしんさい)が胴に「山猫」と直書したところから。その由来は不明だそうです。横に張った肩のラインが、アリスのチェシャ猫やトトロの猫バスのニヤッと笑った口元に見えなくもないと平成・令和の鑑賞。

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[caption id="attachment_4736479" align="alignnone" width="600"]信楽不識形大水指 銘山猫 如心斎直書在判 1 口 室町時代・15 ~ 16世紀 北三井家 三井記念美術館蔵[/caption]

花びらのような《流釉輪花建水(ながれぐすりりんかけんすい)》

花びらのようなひらひらした形がカワイイ「仁清信楽」の《流釉輪花建水》。白釉のかけ流しで偶然にできた景色も見どころのひとつです。

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[caption id="attachment_4736485" align="alignnone" width="600"]流釉輪花建水 1口 野々村仁清 江戸時代・17世紀 室町三井家 三井記念美術館蔵[/caption]

金地に墨《竹図風炉先屏風》

金地に墨だけですっきりと描かれた円山応挙《竹図風炉先屏風》。

金箔に描かれた、墨が弾かれて擦れた竹の幹や枝先の葉が味わいある風景を作り出しています。

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[caption id="attachment_4736492" align="alignnone" width="600"]竹図風炉先屏風 2曲1隻 円山応挙 江戸時代・18世紀 北三井家 三井記念美術館蔵[/caption]

歴史の輝き   重要文化財《唐物肩衝茶入(からものかたつきちゃいれ)》

室町幕府8代将軍足利義政(あしかがよしまさ)が所持したという大名物、重文《唐物肩衝茶入》。

北野大茶湯(きたのおおちゃのゆ)で豊臣秀吉(とよとみひでよし)が立ち返って見たところから「北野肩衝(きたのかたつき)」とも呼ばれるように。歴史の重みがある輝き。

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[caption id="attachment_4736493" align="alignnone" width="581"]重文 唐物肩衝茶入 北野肩衝 大名物 1 口 南宋時代・12 ~ 13世紀 北三井家 (前期 7/9㈯~ 8/7㈰ ) 三井記念美術館蔵[/caption]

愛嬌ある顔《交趾写手遊獅子香合(こうちうつしてあそびじしこうごう)》

永樂保全《交趾写手遊獅子香合》。黄色と緑の鮮やかな色合い。こちらを見上げた獅子のそこはかとなく愛嬌のある顔。

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[caption id="attachment_4736495" align="alignnone" width="600"]交趾写手遊獅子香合 1合 永樂保全 江戸時代・19世紀 北三井家 三井記念美術館蔵[/caption]

赤の鬼鹿毛(おにかげ) 黒の弁慶(べんけい)

表千家9代目了々斎(りょうりょうさい)作《赤楽茶碗 銘鬼鹿毛》(右)《黒楽茶碗 銘弁慶》(左)。

北三井家6代目高祐(たかすけ)に黒楽茶碗、7代目高就(たかなり)には赤楽茶碗を届けたとのこと。

鬼鹿毛は伝説上の人物小栗判官(おぐりはんがん)が乗りこなした茶褐色の馬の名。弁慶(べんけい)は源義経の従者武蔵坊弁慶(むさしぼうべんけい)にちなんで。

2人のイメージに重ねたのでしょうか。

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[caption id="attachment_4736497" align="alignnone" width="600"]右:赤楽茶碗 銘鬼鹿毛 1 口 了々斎 江戸時代・文化15年(1818) 北三井家 三井記念美術館蔵

左:黒楽茶碗 銘弁慶 1 口 了々斎 江戸時代・文化15年(1818) 北三井家 三井記念美術館蔵[/caption]

如庵(じょあん) 茶道具取り合わせ

床には織田有楽(おだうらく)筆の消息。高麗茶碗は有楽所持として伝わる大井戸茶碗。如庵は有楽の号で、京都建仁寺正伝院に建てられた茶室の名前だそうです。

北三井家が入手し、後に名鉄に譲られて現在は犬山城の近くに移築されているとのこと。

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[caption id="attachment_4736503" align="alignnone" width="600"]織田有楽筆消息 八月二十日付「夕べは云々」 1 幅 織田有楽 江戸時代・17世紀 北三井家 三井記念美術館蔵

大井戸茶碗 伝織田有楽所持 1 口 朝鮮時代・16世紀 北三井家 三井記念美術館蔵[/caption]

茶の湯の陶磁器の世界  茶人も見た“景色”を楽しむ

三井記念美術館リニューアルオープンⅡ「茶の湯の陶磁器~“景色”を愛でる~」。

奥深い茶の湯の陶磁器の世界。茶人たちの独特な美意識と審美眼が見出した“景色”が楽しめる展覧会です。

ミュージアムグッズ

絵手ぬぐい 涼みブリキ金魚(1,100円)、カラフルな懐懐紙 彩市松(440円)、朝顔の絵柄が夏らしい葛くろみつ 5個入り(1,300円)を購入。

季節で表の絵柄が変わる葛くろみつはお土産にも使えそう。

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[caption id="attachment_4736507" align="alignnone" width="600"]ミュージアムグッズ 三井記念美術館[/caption]

〇三井記念美術館

URL:https://www.mitsui-museum.jp

住所:東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号 三井本館7階

ハローダイヤル:050-5541-8600

交通:東京メトロ銀座線三越前駅A7出口より徒歩1分、東京メトロ半蔵門線三越前駅徒歩3分A7出口より徒歩1分、東京メトロ銀座線・東西線日本橋駅B9出口より徒歩4分、都営浅草線日本橋駅徒歩6分B9出口より徒歩4分

◯リニューアルオープンI「絵のある陶磁器~仁清・乾山・永樂と東洋陶磁器~」

会期:2022年7月9日(土)〜9月19日(月・祝)※会期中、一部展示替えを行います。

開館時間:10:00 〜17:00(入館は16:30まで)

ナイトミュージアム:会期中毎週金曜日は19:00まで開館(入館は18:30まで)

休館日:月曜日(但し8月15日、9月19日は開館)

入館料:一般 1,000円(800円)、大学・高校生 500円(400円)、中学生以下 無料

※70歳以上の方は800円(要証明)。

※リピーター割引:会期中、一般券、学生券の半券をご提示で2回目以降は( )内割引料金になります。

※障害者手帳をご呈示いただいた方、およびその介護者1名は無料です(ミライロIDも可)。

※団体でのご来館および団体割引を中止しております。

入館:予約なしで入館できますが、1階入口で消毒と検温をお願いします。

※最新の情報は三井記念美術館ホームページ「展覧会情報」のページをご確認ください。

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