つみたてNISA(積立NISA)、金融機関はどこにすればいい?4つのポイントから証券会社を選ぶ

つみたてNISA(積立NISA)、金融機関はどこにすればいい?4つのポイントから証券会社を選ぶ

  • MONEY TIMES
  • 更新日:2021/10/14

つみたてNISAの口座開設が可能な金融機関は600社近くある。JA、信金、労金、銀行、証券会社……どの金融機関で口座を開設すればいいか迷う人も多いだろう。途中で「あの金融機関にすればよかった」などと後悔しないよう、4つのポイントから大手ネット証券会社を比較する(データは2021年10月現在)。
出典:金融庁『つみたてNISA取扱金融機関一覧について』

■1,つみたてNISA(積立NISA)の口座で注意したい4つのこと

つみたてNISAの口座は、以下のような制約があるため注意が必要だ。

4つの注意点
・開設できるのは1人1口座
・NISA口座を開設する金融機関の変更は1年に1回
・一度でもNISA口座を利用しているとその年は金融機関を変更できない
・変更前の金融機関のNISA口座で購入した商品は変更後の金融機関に移せない

●注意点1,開設できるのは1人1口座

NISA口座は、すべての金融機関を通じて、1人につき1口座しか開設できない。

NISAにはつみたてNISAのほか、非課税限度額や非課税期間の違う一般NISAもある。

つみたてNISAと一般NISAはどちらか一方を選択する必要があり、併用はできません。

●注意点2,NISA口座を開設する金融機関の変更は1年に1回

NISA口座を開設する金融機関の変更は1年に1回のみ。

金融機関を変更するには、変更を希望する年の9月末までに変更手続きを完了しなければならない。出典:金融庁『Q12:現在、NISA口座を開設しています。口座の開設先を今の金融機関から別の金融機関に変更することはできますか?』

一般NISAとつみたてNISAも年単位で変更できる。

たとえば現在、一般NISAを利用している人は、変更しようとする年の前年10月から12月までの間に金融機関で変更手続きをすれば、翌年分からつみたてNISAを利用できるようになる。

金融機関を変更する際に、口座種類をあわせて変更することもできます。

●注意点3,一度でもNISA口座を利用しているとその年は金融機関を変更できない

金融機関の変更を希望する年に一度でもNISA口座を利用していると、翌年まで金融機関の変更はできない。

投資信託の自動積立を設定していたり、投資信託の分配金を再投資する設定にしていたりすると、気付かずNISA口座を利用していることもあるため注意が必要です。

●注意点4,変更前の金融機関のNISA口座で購入した商品は変更後の金融機関に移せない

変更前の金融機関で購入した商品は変更後の金融機関のNISA口座へは移せない。

変更前の金融機関のNISA口座で保有している商品は、そのまま買い付けた金融機関のNISA口座で保有するか、売却あるいは課税口座へ移すかを選択する必要がある。

NISA口座での保有を選択した場合には、非課税期間終了まで引き続き非課税措置を受けられます。

変更前の金融機関に残るNISA口座は、購入した商品の保有・管理専用となるため商品の追加購入はできません。保有する商品の分配金再投資などは課税口座(一般口座・特定口座)で行われることになります。
出典:金融庁『つみたてNISAの概要』

■2,つみたてNISA(積立NISA)口座を開設する金融機関を選ぶ4つのポイント

つみたてNISAで購入できる商品は、金融庁が定める条件を満たす、長期の積立・分散投資に適した投資信託(ETFを含む)に限定されている。

主な要件は以下のとおりだ。

• 販売手数料がゼロ
• 信託報酬が一定水準以下
• 分配頻度が毎月でない
• デリバティブ取引を行っていない
出典:金融庁『つみたてNISAの概要』

ETFを除く投資信託では販売手数料が無料であること(ノーロード)が条件の一つとなっており、金融機関によって差はない。

また運用にかかるコストである信託報酬は商品ごとに決まるもので、同じ商品ならどの金融機関で購入しても変わらない。

金融機関によって手数料には差は出ないが、以下のような項目には違いがある。

金融機関の比較ポイント
・商品の品揃えが豊富かどうか
・無理のない積立金額を設定できるか
・ポイントなどの優遇サービスがあるか
・サービスが充実しているか、使いやすいか

金融機関を選ぶ際はこれら4つが比較すべきポイントといえるだろう。

●ポイント1,商品の品揃えが豊富かどうか

つみたてNISAの対象となる条件を満たす商品は200本ある(ETFを含む・2021年10月13日現在)。
出典:金融庁『つみたてNISA対象商品届出一覧』

取り扱う商品は、金融機関によって異なる。

金融機関を選ぶ際の最低条件は、自分が投資したい商品を取り扱っていることです。より幅広い選択肢から選べるという点では、取扱商品数の多い金融機関のほうが有利といえます。

ネット証券では、つみたてNISAの取扱商品数が銀行や対面型の証券会社よりも多い傾向にあります。

主な金融機関のつみたてNISA対象の商品取扱数は以下のとおりだ(2021年10月13日現在)。

• 三菱UFJ銀行……12本
• みずほ銀行……5本
• 三井住友銀行……3本
• ゆうちょ銀行……9本
• イオン銀行……20本
• 野村證券……7本
• 大和証券……22本
• SBI証券……175本
• 楽天証券……178本
• 松井証券……170本
• au カブコム証券……157本
出典:三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、ゆうちょ銀行、イオン銀行、野村證券、大和証券、SBI証券、楽天証券、松井証券、auカブコム証券

●ポイント2,無理のない積立金額を設定できるか

つみたてNISAでは長期間、継続して積立を行うことが重要だ。

そのためには無理のない積立金額を設定することが金融機関を選ぶポイントの一つになる。

積立金額は月1,000円からという金融機関が多いが、ネット系の証券会社には月100円から積み立てできるところもあります。

積立金額が少なければ、その分メリットも小さくなってしまうため、金額はよく考えて設定しましょう。積立金額は途中で変更することもできます。

●ポイント3,ポイントなどの優遇サービスがあるか

商品の保有残高や購入金額に応じて、ポイントが付与される金融機関もある。

投資としての本質的な違いではないものの、同じ商品を保有、購入するならポイントをもらえたほうが有利です。つみたてNISAでは投資期間が長期間にわたるため、その差は無視できません。

たとえば楽天証券では投資信託の保有残高が50万円以上であれば、保有残高に応じて毎月20~800ポイント(1ポイント1円相当)が付与される。さらに楽天カードを使って買付金額を決済すれば、楽天ポイントが買付金額100円あたり1ポイント貯まる。
出典:楽天証券『投資信託資産形成ポイント』、『楽天カードクレジット決済』

仮に毎月の積立額が3万円なら毎月300ポイント、年間で3,600円相当のポイントが還元されることになります。

●ポイント4,サービスが充実しているか、使いやすいか

投資に不安がある初心者は、サポートなどのサービスが充実しているかどうかも重要だ。

対面での相談が難しいネット証券の場合、電話やメール、チャットなどによるサポート体制がしっかりしている証券会社を選びたい。

口座を開設する際にカスタマーセンターに電話したり、チャットサービスを利用したりして対応を確認してみるのもよいでしょう。

商品選択や運用状況の確認がしやすいか、投資情報が充実しているかもポイントだ。

証券会社の中には投資に関する勉強会や動画セミナーなどを提供しているところもあり、無料で投資情報を得ることができる。

■3,つみたてNISA(積立NISA)の口座開設におすすめの金融機関4社を紹介

長期投資を目的としているつみたてNISAでは、使い勝手が良く、サービスが充実している金融機関をおすすめしたい。

ここでは主なネット証券4社を紹介する。

・SBI証券
・楽天証券
・松井証券
・auカブコム証券

●多くの種類の投資信託を積み立てるなら――SBI証券

つみたてNISAの投資期間は20年間。

少ない選択肢の中から投資信託を選ぶよりは、多くの選択肢から選べるほうがリスク分散はしやすい。

SBI証券では175本のつみたてNISA対象商品を取り扱っています。これはつみたてNISA対象商品全200本の約88%を占めます。

つみたてNISA対象商品を数本しか取り扱わない金融機関もあることを考えると、この175本という数字がいかに多いかがおわかりいただけるだろう。

商品を選ぶときは、モーニングスターレーティング、ファンド分類、信託報酬などで絞り込み検索ができ、自分の好みに合った商品の選択が可能だ。

積立金額は100円から設定が可能で、毎日、毎週、毎月の中から自分にあった積立設定ができます。出典:SBI証券『豊富な商品ラインナップが魅力!SBI証券のつみたてNISAで長期投資!』

口座開設数1位、IPO取扱数1位、投信本数1位、外国株取扱国数1位

●細かく分散投資してポイントも欲しいなら――楽天証券

投資信託の基準価格が下がったときや買付余力があっても、つみたてNISAでは「スポット購入」ができない。

しかし日単位で積立日を細かく設定できれば、スポット購入と同じような投資ができる。

178本の商品数を誇る楽天証券では、毎日、毎月で積立設定が可能です。しかも最低金額が100円であり、多くの商品に分散投資をしたい人に向いています。
出典:楽天証券『つみたてNISAとは?』

さらに楽天カードを利用して積立設定を行えば、積立金額の1%相当分のポイントが付与される。

獲得したポイントは楽天市場での買い物に利用できる。

楽天市場で貯めた楽天ポイント(期間限定ポイントなどは除く)を使い、つみたてNISAで投資信託を購入することもできます。ポイントを投資に活用したい人にはおすすめです。

口座開設数2位、外国株や投資信託に強く、マーケットスピードも使える

●「どれにしていいかわからない」投資のアドバイスが欲しいなら――松井証券

つみたてNISAで何を買えばいいか迷ったときには、ロボアドバイザーのサポートがあると頼りになる。

松井証券では口座を開設すると「投信工房」が無料で利用できる。

投信工房
投信工房は、ロボアドバイザーから一人ひとりにあった資産運用方法をアドバイスしてもらえるサービスだ。目指す運用成果に最適なポートフォリオ(投資信託の組み合わせ)を提案してもらえるだけでなく、自動的にポートフォリオのバランスの調整もしてくれる。
出典:松井証券『投信工房』

スマホから常時操作が可能であり、忙しい人でも通勤中のようなスキマ時間で自分の資産管理を行える。

つみたてNISAは20年という長期にわたる運用なので、ロボアドバイザーによるアドバイスも取り入れて効率良く運用したいものです。松井証券のつみたてNISA対象商品は170 本と多く、最低100円から積立ができます。

少額取引の手数料が0円

●現物株式もお得に投資してみたいなら――auカブコム証券

つみたてNISAの口座開設をきっかけに投資に興味を持ち、現物株式投資に挑戦してみたくなった人もいるのではないだろうか。

auカブコム証券でつみたてNISA口座を開設すると、現物株式の売買手数料が最大5%割引になる「NISA割」が適用されます。出典:auカブコム証券『NISA割』

NISA割
NISA割の初年度の割引率は1%だが、割引率は以後1年ごとに1%ずつ増加していき、5年目には5%の割引が適用される。NISA割は株主優待割引などのほかの売買手数料割引制度との併用もできる。

つみたてNISAの口座では現物株式の取引はできないが、一般口座・特定口座であれば可能なので、こうした手数料割引制度を使ってチャレンジしてみてもいいだろう。

auカブコムのつみたてNISAの取扱本数は157本、最低金額100円より投資可能です。まだ株式の現物投資を行ったことがない人は、この機会にNISA割を使って株式投資も始めてみてはいかがでしょうか。

三菱UFJフィナンシャル・グループで安心、ミニ株も取引できる

■4,つみたてNISA(積立NISA)は自分に合った金融機関を選ぶことが何よりも大事

「つみたてNISAによる資産形成」という目的のためにツールをどう選ぶかは、その人それぞれのライフスタイルや考え方によって異なります。今回のつみたてNISAの金融機関の選び方を参考に、自分に合った金融機関を選んで投資をスタートしてみてください。

執筆・竹国弘城(ファイナンシャルプランナー)
証券会社、保険代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。より多くの方がお金について自ら考え行動できるよう、お金に関するコンサルティング業務や執筆業務などを行う。RAPPORT Consulting Office 代表。1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®︎

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