「小林亜星さん」の遺産をめぐりトラブルに 実子が語る“後妻への不満”

「小林亜星さん」の遺産をめぐりトラブルに 実子が語る“後妻への不満”

  • デイリー新潮
  • 更新日:2022/01/15

功成り名遂げた主人が没し、残されたのは「後妻」と実子。遺産相続で、いかにも揉め事が起こりそうなとり合わせである。昨年亡くなった小林亜星(享年88)の一家が、まさにこの事態に直面。遺言に「釈然としない」と述べる「次男」にわけを尋ねてみると――。

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小林亜星さん

【写真7枚】「小林亜星さん」生前の元気な姿

この年末のことだ。

〈スムーズに相続問題が解決することはないと思っています。一言も何もないままに、どんどん何もかもが進行している。世の中、こんなものなのかと思いつつも、あまり釈然としない日々を過ごしています〉

自身の有料ブログに大要そう記したのは、故人の次男・小林朝夫氏(60)である。

「北の宿から」など数多のヒット曲を作り、また、俳優としても「寺内貫太郎一家」などで主演したマルチタレント。その小林亜星が亡くなったのは、昨年5月30日のことだった。

坊主頭に丸眼鏡、でっぷりしたお腹で人気を博した故人だが、実生活、特に家庭生活は愛嬌たっぷりとはいかなかった。学生結婚し、妻との間に2人の息子をもうけたものの、ちょうど「寺貫」ヒットの最中、外に女性を作って別居。後に離婚し、その愛人と再婚したけれど彼女との間には子はできなかった。

後妻の名を仮に友恵さんとすると、遺産の2分の1は友恵さんに、その余りの2分の1を実子である長男と次男が半分ずつ分け合う――というのが法定の相続配分である。

事情を説明する次男

ところが、だ。

故人の終の住処となった、杉並区内にある敷地約50坪、3階建ての自宅の登記簿を見ると、10月末に相続の登記が行われ、故人の持ち分は全て友恵さんに移転、2人の実子への相続はなされなかったことがわかる。

そして、それに対抗するがごとき冒頭のブログ……。ただならぬ一家の様子がうかがえるのである。

「いや、僕は揉めたいわけではなく、一家円満でありたいと思っているんですよ」

と“事情”を説明するのは当の朝夫氏ご本人である。本件について取材に答えるのは、これが初めてとなる。

「でも、親父の死後、友恵さんサイドに遺産の目録を出してくれ、と言っても一向に出してこない。そうしたら9月になって、向こうの弁護士から『遺言書』が送られてきた。でも読んで驚きました。友恵さんに一切を渡すと書いてあったんですから。友恵さんの死後は遺産は私たち兄弟に、とありましたが、同時に友恵さんにも、自由に財産を譲渡してもいいと」

その遺言書はワープロ打ちで3枚に亘り、最後に「小林亜星」との署名と捺印があったという。作成は2013年で、故人の不動産として記されているのは前述の自宅と千葉・南房総にある別荘。これに預貯金、著作権、現金などの財産を含めた一切を後妻に渡すと記されていたというのである。

火種になる著作権の扱い

しかし、と朝夫氏。

「10年ほど前、赤坂で食事をした際、親父が“実は遺言を書いたんだ”と漏らしたことがありました。その時は“お前にはこれこれを残す”と。その話と中身が全く違うのでびっくりしたんです。ハンコも三文判のようでしたし、毎日“これでサインしろ”と迫られてああなったのではないか、と」

朝夫氏のぼやきはこれに留まらない。先のブログにも、

〈(遺品には)1500万円のスタインウェイのピアノ、1千万円の絵画や200万円のロレックスの腕時計をはじめとして様々な同品がありますが、目録もまだ見せてもらっていません〉

と記してあるし、何より大きな火種となりそうなのが、著作権の扱いである。

前述の「北の宿から」のみならず、CMソングでは、日立グループ「この木なんの木」、サントリー「人間みな兄弟」、アニメソングでも「魔法使いサリー」「ひみつのアッコちゃん」など、数々の名作を残した故人。権利継承者にはこれらの楽曲が今後使われる度にその使用料が入ることになる。

「生前、使用料として親父には、月に100万から150万円ほどが入っていたと聞いています」

と、これについても朝夫氏は首肯しかねるご様子だ。

「しかし著作権を受け継ぐことには、財産を得るだけでなく、その作品を後世に伝えるという役目もありますよね。80を超える友恵さんが継いでも難しいのではないかと。私に著作権が来れば、どなたか有効に活用できる方に買ってもらい、得たお金は寄付してもいい。小林亜星の曲をずっと聞いてもらうことが重要なんですよ」

朝夫氏にも“弱み”が…

もっとも、とうとうと述べる朝夫氏にしても“弱み”がないわけではない。

同氏は、かつて俳優デビューしたものの上手く行かず、塾講師に転向。現在は地震予知の有料ブログなどを運営している身。私生活では3度結婚し、3度離婚。13年には女性とのトラブルで逮捕されたこともある。また、一昨年は自己破産もしているというから、晩年まで父の心配の種であったことは間違いなかろう。

逮捕後には、60万円の保釈金を父が負担した、という報道もあったが、ホントだろうか。

「トラブルを起こしたのは事実です。保釈金は結構ですと言ったけれど、それでも手配してくれた」

また3回目の離婚の際も、

「当時の妻は親父ともトラブルを起こしてしまって……。その関係もあり、離婚に伴う、子どもの養育費と慰謝料2200万円は、親父が用立ててくれました」

というから、遺産配分の裏にはこうした生前の“行い”の影響もあったのか。

この点、改めて聞くと、

「これらは自分に非がある。ですから、それが理由だと言ってくれればわかりますけど、説明もないんです。それに、何も問題を起こさなかった兄も同じ扱いというのはおかしいですよね」

と納得とは程遠いのだ。

後妻は「答える必要はありません」

もちろんここまでの主張は朝夫氏側から見た認識だ。他方の後妻・友恵さんは何を思うのか。反論を聞くべく、自宅に赴いたところ、「答える必要はありません」とぴしゃり。「どうぞお引き取りください」とお話を聞くことは叶わず。異議申し立てにも耳を貸さず、着々と手続きを進めるといったところだろうか。

「千葉の別荘は私にとっても思い出の場所です。親父から“友達を泊めるから車で迎えに行ってくれ”と頼まれて行ったら、待っていたのは高倉健さんだった」

と記憶を辿る朝夫氏。遺留分として総額の8分の1を請求することはできるが、今後はどうする?

「遺言書は法的には整っていますし、先に言ったとおり、争うつもりはないので。ただ、心情的には納得できないものが残る。とにかく、財産目録を見ることが始まりですから、その要求は続けていきます」

「寺内貫太郎一家」は家族がぶつかり合い、最後にはひとつとなる物語。しかし、ドラマはドラマ、現実は現実だ。周到なる遺言書があったところで、「小林亜星一家」にはまだ、「大団円」の結末は訪れそうにない。

「週刊新潮」2022年1月13日号 掲載

新潮社

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