女優たちがCMで“懐メロカバー”を披露するようになったワケ

女優たちがCMで“懐メロカバー”を披露するようになったワケ

  • 週刊女性PRIME
  • 更新日:2019/10/20
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懐メロがCMでカバーされているのにはワケがある……?

「永遠なのか本当か、時の流れは続くのか」

【写真】有村架純・高畑充希らがプライベートでみせる“イメージとは違う私服姿”

'90年に大ヒットしたTHE BLUE HEARTSの『情熱の薔薇』を、ラグビー日本代表メンバーや有村架純が歌いあげていく─。

ラグビーワールドカップの日本戦の視聴率が日に日に高まっていく中、試合の合間に東芝のCMで流れる曲にも注目が集まっている。

「同社は日本代表のオフィシャルパートナーになっているので、試合のときにCMが流れているのだと思いますが、代表メンバーの歌声は普段なかなか聴くことができません。そんなこともあって、1度見ただけで印象に残っている方も多いのでは。有村さんが歌う別バージョンも非常に好評です」(スポーツ紙記者)

ワールドカップのときだけでなく、最近、CMで使われる音楽に異変が起きている。

「米津玄師さんや乃木坂46など、最近の曲も流れているのですが、ひと昔前の曲が多く使われているんですよ。特に、'90年~'00年代前半にヒットした曲が選ばれていますね」(同・スポーツ紙記者)

「懐かしすぎ!」の声が続出したあの曲

'01年に解散したJUDY AND MARYはCMで“復活”を遂げた。

「午後の紅茶で、'95年のヒット曲『Over Drive』が流れています。ジュディマリの曲は、今年3月に放送されたカゴメ野菜生活でも'96年の『そばかす』が使われましたね」(同・スポーツ紙記者)

クラシエでも懐かしい曲が採用されている。

「'89年にヒットした、吉川晃司さんと布袋寅泰さんのロックユニットCOMPLEXの『BE MY BABY』が流れています。川口春奈さんがシャンプーをして、踊りながら歌に合わせて口パクする姿が話題になりましたよ」(テレビ局関係者)

ポカリスエットでは、'93年にリリースされたZARDの『揺れる想い』が。

「吉田羊さんと14歳の鈴木梨央さんが母娘役で出演し、プールの掃除をしながらデュエット。もともと、この曲は'93年に同商品のCMに採用されたもので、今回は26年ぶりに復活しました」(同・テレビ局関係者)

今年1月に流れたトヨタのカローラスポーツのCMでは、'01年にヒットしたMONGOL800の『あなたに』がユニークな形で使われた。

「出演していた菅田将暉さんと中条あやみさんが運転中に口ずさんでいましたね」(同・テレビ局関係者)

不動産企業のリブマックスのCMでは、氷室京介の名曲が登場。

「'90年の『LOVER'S DAY』が使われて、ファンが大興奮しました」(広告代理店関係者)

10月から始まったアクエリアスのCMにも、ファンを喜ばせる曲が!

「'99年にヒットしたロックバンドthe pillowsの『Funny Bunny』をUruさんがカバー。ネット上では《懐かしすぎ》という声が続出しましたよ」(同・広告代理店関係者)

懐メロを若手の女優が歌うことも増えてきた。

「昨年12月に午後の紅茶のCMで上白石萌歌さんが、HYの『366日』を歌いました。彼女はやはり同商品のCMで'00年にリリースされたaikоさんの『カブトムシ』も熱唱し、非常に好評だったそうです」(芸能プロ関係者)

流通する商品が“中高年向け”だから

衝撃的だったのは、NTTドコモのCMで高畑充希が見せた驚異の歌唱力だ。

「'88年にリリースされたX JAPANの『紅』を、アップで熱唱。全身全霊で歌う高畑さんの鬼気迫る表情が話題になりましたね。

このCMには、メンバーのYOSHIKIさんもSNSですぐさま反応していましたよ」(前出・スポーツ紙記者)

マーケティングアナリストの原田曜平氏は、CMで懐メロが使われるようになった背景には、日本の人口構成が関係していると指摘する。

「そもそも、テレビのCMで紹介される商品は、日本の人口構成上、若者に向けたものが少ないのが特徴です。お金を持っておらず、人口も少ない若者に向けて宣伝するのは難しいですからね。世の中に流通する商品は中高年向けが主流になっていますから、当然、CMもそうした世代の人に向けたものが中心になります」

CMで流す曲を選んでクライアント(広告主)に提案するのは、広告会社のクリエイターだが、そうした制作側の事情も影響しているという。

「最終的に内容を決定する権限を持っている人は40代が多く、彼らが思春期に聴いた曲を選ぶ傾向にあります。そうした世代の人が知らない新しい曲で流行を作り出していくことが理想的なのですが、人口の大半を占める中高年向けの曲を流すほうが視聴者がノスタルジーを感じやすいんです」(原田氏)

最近の'90年代ブームもこの傾向を後押しする。

「平野ノラさんのバブルネタが人気になり、荻野目洋子さんの『ダンシング・ヒーロー』が大ヒットしました。また、紅いリップやワンレングスが人気になるなど、音楽やファッションで、バブル世代に流行ったものが注目される傾向にあります」(原田氏)

メディア文化論が専門の法政大学教授の稲増龍夫氏は、団塊ジュニア世代が懐メロに関係していると話す。

「'90年代はCDのミリオンヒットが続出しました。当時の団塊ジュニア世代は、可処分所得が多く、音楽に関心の高い人が非常に多かった。そうした世代がいま40~50代になり、総人口の中でのボリュームを圧倒的に占めるようになりました。そこをターゲットにすれば、商品が売れる可能性が高くなります」

音楽の聴き方が多様化し、10年以上前の曲でも若い人に広く認知されるようになったことも大きい。

「'80年代から'90年代にかけては次々に新しい音楽が生まれて、みんなが流行に乗っていきました。しかし、'00年代に入ってからはカラオケが一般化し、インターネットが広く普及したことで、古い曲を聴く機会が増加。最近は若い世代が10年以上前の曲にも自然に接することができるようになりました。'00年代以降はモーニング娘。に代表されるハロープロジェクトやAKB48グループなどのアイドルも出ましたが、新しい音楽が爆発的なブームを作りだすケースは少なかった。

現在、日本の人口でいちばん大きい世代が団塊ジュニアですから、彼ら世代の曲が使われる傾向は今後も変わらないでしょう」(稲増氏)

これから、CMでどんな懐メロが流れるのかますます目が離せない!

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