これからの世界で手を繋ぐために - 『FRAGILE』 LAMP IN TERREN

これからの世界で手を繋ぐために - 『FRAGILE』 LAMP IN TERREN

  • rockinon.com
  • 更新日:2020/11/20
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《遠く離れていても/僕ら確かに繋がっている》と歌う“宇宙船六畳間号”に始まり、《僕らで作ろう 誰も知らない/それだけでいいよ/孤独を分け合える》と決意する“Fragile”まで10曲。LAMP IN TERRENがこのアルバムで描いているのは、いろいろなものがぶっ壊れてしまったように見える世界にあって、決して何にも壊せないものがある、という強い思いだ。“ワーカホリック”や“ベランダ”の日常の風景も、“チョコレート”や“ホワイトライクミー”に込めた自己や他者への愛も、形は変わっても失われることはない。そしてそれは《掻き鳴らしたギターの音は君に届いていますか》(“いつものこと”)という音楽も同じだ。穏やかで温かなアルバムだが、彼らのこれまでの作品と比べても、「今」これを歌うということの意味がとても大きい、世界と戦っているアルバムだと思う。そんなアルバムを生み出せたのは松本大(Vo・G)が手にした強さゆえであり、ひとつの意志のもとさらに重なりを厚くしているバンド力ゆえだ。迷いも苦しみもあるけれど、それすら呑み込むようにしてこの優しい歌は鳴っている。(小川智宏)

『ROCKIN'ON JAPAN』2020年12月号より

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