ソフトB市川打った刺した!古巣Gに強烈恩返しV弾 屈辱「3軍でレフト」巨人時代...胸に息づくバント神の教え

ソフトB市川打った刺した!古巣Gに強烈恩返しV弾 屈辱「3軍でレフト」巨人時代...胸に息づくバント神の教え

  • 西日本スポーツ
  • 更新日:2018/06/14
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お立ち台で笑顔を見せる摂津(左)と市川

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2010年3月のオープン戦・対ソフトバンクで、二走・明石をブロックする巨人・市川(左)

◆ソフトバンク4-2巨人(13日・ヤフオクドーム)

4年連続の交流戦最高勝率を目指す工藤ホークスが伏兵弾で“V戦線”に踏みとどまった。1点を追う5回に市川友也捕手(33)が左越えの2号逆転2ラン。古巣の巨人を相手に当たりも価値も“ビッグ”な一撃で、先発摂津の今季2勝目をアシストした。プロ通算8本目の本塁打だけでなくリードと肩でも勝利に貢献。ホークスは交流戦で12球団一番乗りの通算200勝に達した。

■伏兵2人決めた

振り抜いたバットを高々と掲げた。市川の視線の先で打球は伸びていった。左翼席中段に飛び込んだ推定飛距離135メートルの逆転2ラン。「人生で一番飛んだ打球だったと思う。バッティング練習でしか打ったことがない」。誰よりも打った本人が驚く一撃だった。

1点を追う5回1死一塁。工藤監督から「かっ飛ばしてこい」と背中を押された。「球種に関係なく甘いところを思い切りいこうと思った」。今村の初球、低めの144キロ真っすぐを迷いなく振り抜いた。プロの門をたたいた古巣巨人相手の初安打は“恩返し”としてはあまりにも痛烈な決勝弾となって結実した。

「苦しんだことばかりだった。ヒットゼロだから」。社会人から即戦力として飛び込んだ巨人での4年間はプロの厳しさを味わい続けた。ファームでくすぶっていた2年目。行き場のない思いが、ついとがった態度となり、当時の川相2軍監督から3軍行きを命じられた。本職の捕手もやらせてもらえず、試合でのポジションは左翼だった。

「でも、その後は川相さんからすごく気にかけてもらって。僕のバントは川相さんのおかげ。プロ入り前、ほとんどやったことがなかった。本当に一つずつ教わった」。日本ハム、ホークスとユニホームが替わっても恩人は必ず節目でメールをくれる。「今となっては感謝の思い。お世話になった人たちに活躍する姿を見せられて良かった」と恩返しをバットに込めた。

■巨人では無安打

巨人を出て、日本ハムで大きくなり、捕手陣に故障が相次いだホークスに請われた。この日も内角を恐れずに使う大胆かつ繊細なリードで摂津を引っ張った。肩でも2回に陽岱鋼の二盗を阻止。吉鶴バッテリーコーチは「物おじせずにサインにも迷いがない。横の幅を使ったリードがうまい」とうなずいた。開幕直後のトレードでホテル暮らしが続いていたが、やっと今月2日に引っ越しが完了。妻と2人の子どもと福岡での生活をともにする。「安心できるし、精神的にもリフレッシュできる」と笑う。

終盤はベンチに下がり、摂津の隣でゲームセットの瞬間を迎えた。そのまま2人でお立ち台に上がった。「前回は僕のエラーで迷惑をかけた。きょうはしっかりやろうと思った」と照れ笑いを浮かべた。味のあるバッテリーの活躍でホークスは一番乗りで交流戦通算200勝。新天地で飛躍を誓う33歳が古巣を仰天の一撃で沈めた。 (小畑大悟)

=2018/06/14付 西日本スポーツ=

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