カクバリズム「ずっと遊んでるだけ」な15周年を締めくくる10時間のパーティ

カクバリズム「ずっと遊んでるだけ」な15周年を締めくくる10時間のパーティ

  • ナタリー
  • 更新日:2017/11/12

インディーズレーベル・カクバリズムの設立15周年を記念したライブイベント「カクバリズム 15 Years Anniversary Special」の最終公演が、11月5日に東京・新木場STUDIO COASTで行われた。

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「カクバリズム 15 Years Anniversary Special」最終公演の様子。(撮影:三浦知也)

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snotty、BOYS NOWといったバンドで活動していた角張渉が、自身のイベントに出演していたYOUR SONG IS GOODの7inchシングルをリリースすべく2002年に立ち上げたカクバリズム。以降15年にわたり、MU-STARS、SAKEROCK、イルリメ、二階堂和美キセルcero、(((さらうんど)))、片想いスカートVIDEOTAPEMUSIC思い出野郎Aチームほか個性豊かなアーティストの作品を多数世に送り出してきた。レーベル設立15周年を祝した「カクバリズム 15 Years Anniversary Special」は全国5都市で展開。千秋楽となった東京公演にはレーベルに所属するアーティスト11組が集結し、合計およそ10時間におよぶ盛大なステージを繰り広げた。

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トップバッターを務めたのは、カクバリズムに籍を置きながらこの秋ポニーキャニオンよりメジャーデビューを果たしたスカート。ライブの前には角張社長と澤部渡による鏡開きが執り行われ、イベントは契機よくスタートするはずだったが、澤部が木槌を何度振り下ろしても酒樽の蓋が割れないというハプニングが。角張社長は「縁起悪いな……」と苦笑いしながら自ら木槌を振り、澤部は「おみくじで大凶を引くようなもので、レアケースだから幸先いいですよ!」と笑顔でライブを始めた。スカートは10月に発売されたメジャーデビューアルバム「20/20」からの楽曲「視界良好」「静かな夜がいい」「さよなら!さよなら!」など8曲を演奏し、軽快にイベントの口火を切った。この日、セットチェンジの幕間にはカクバリズム2番目の所属アーティストであるMU-STARSがDJとして毎回登場し、絶え間なくフロアを心地よい音楽で満たしていた。

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2番目に登場したのは、キセルの辻村豪文がプロデュースを手がけるカクバリズムの最新アーティスト・mei ehara。豪文はドラマーとして演奏にも参加し、11月8日発売の1stアルバム「Sway」から「地味な色」「道路」「戻らない」の3曲が披露された。続くキセルは「とても充実した1年でした」と12月6日発売のニューアルバム「The Blue Hour」やmeiの作品など楽曲制作に没頭したこの1年を振り返り、豪文は「カクバリズムでいろいろ楽しいことをやらせてもらって感謝しています」と謝辞を述べる。そして夏にできたばかりだという新曲「二度も死ねない」など最新アルバムに収録される楽曲をひと足早く届けた。次の思い出野郎Aチームは、サウンドチェックのために演奏した「グダグダパーティー」の段階ですでに大盛り上がり。「Magic Number」で本番をスタートさせ、パーティ感あふれるソウルミュージックでフロアに一体感を作り上げた。高橋一(Tp, Vo)は「なんとなく見積もって70まで生きるとするとあと40年あるんで……55周年まで付き合います!」とカクバリズム愛を語った。

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「日本の脈々々々と続く、メロウでエキゾでモンドな、心の中にあるようでないような景色を『ああ、これだよね』と言ってくれる男」という角張社長の紹介を受けて登場したVIDEOTAPEMUSICは、映像のサンプリングにホーン、ギター、パーカッション、自身が演奏するピアニカを乗せた独特なスタイルで、観客をエキゾチックな世界へと引き込んでいく。満員のフロアから注がれる視線を受け、VIDEOTAPEMUSICは「数十人に届けばいいと個人的に作ったものに、カクバリズムが別の側面に光を当ててくれて、たくさんの人が聴いてくれる環境を作っていただいてありがとうございます」と感謝の言葉を伝えた。続いて「カクバリズムのド新人」と紹介されたのは在日ファンク。フロントマンの浜野謙太(Vo)はカクバリズム3組目のアーティスト・SAKEROCKのメンバーとしてレーベル初期から携わっていたが、このたび改めて在日ファンクとしてレーベルに仲間入りを果たした。浜野はキレのありすぎるダンスとシャウトで新人らしからぬパフォーマンスを披露。新メンバー・橋本“KIDS”剛秀(Sax)のアイデアから生まれたというファンキーなアレンジの「スーダラ節」カバーも歌われ、YSIGのサイトウ“JxJx”ジュンをゲストに迎えた「あいつによろしく」では旧メンバー・後関好宏(Sax)とKIDSによるバトルも見られた。

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「火の鳥」をモチーフにした寸劇でライブを始めた片想いは、「片想インダdisco」「ひのとり」「Party Kills Me(パーティーに殺される!)」など、ユーモアとバリエーションに富んだ6曲で会場を沸かせた。普段は東京都墨田区の銭湯・御谷湯で働いている片岡シン(Vo)は、出番を終えたらすぐ銭湯の番台に立たねばならず、イベント最後の集合時間に再び戻ってくることを宣言した。続く二階堂和美は、在日ファンクのジェントル久保田(Tb)率いるビッグバンド・Gentle Forest Jazz Bandの21人を従えた大世帯でステージへ。二階堂は重厚なホーンとコーラスで彩られた華やかなサウンドに乗せ、2016年発売のアルバム「GOTTA-NI」から5曲を熱唱。エンタテインメント性あふれるパフォーマンスに、場内は拍手喝采が湧き起こった。熱気収まらぬフロアに現れたceroの高城晶平(Vo, Flute)は「ニカさんで1回締まった感じですけど、ここから次回予告みたいなものを挟んで、YOUR SONG IS GOODで盛大な打ち上げを」と謙遜しつつも、未発表の新曲を含む4曲で場内の熱気をさらに引き上げる。「次の5周年までがんばっていきますんで、見捨てないでください」と高城が告げると、ceroはさらに「Orphans」「街の報せ」とシングル2曲を披露し、トリのYSIGへとバトンをつないだ。

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「インディーやらメジャーやら、サブカルやらメインカルチャーやらいろいろありますけど、皆さんが好きになったバンドを胸張って『いいね』と言っていただければ、我々もやっていけるかなと思っています。いいなと思ったときは『君の曲はいいな』と心の底から言ってもらえれば、おのずと15年やってこれます。この人たちがいてよかった!」と角張社長に呼び込まれたYSIGは、JxJxの「YOUR SONG IS GOOD、カクバリズム15周年の打ち上げ始めます」という挨拶からライブを開始。5月発売の最新アルバム「Extended」で大きく進化させた独自のダンスミュージックでフロアを満たし、場内に巨大なうねりを作り上げていく。JxJxは「俺たちの尊敬しているレーベル・Less than TVの『決して過去を振り返らない、振り返るとすぐ錆ついちゃう』という教えを守っていきたいんですけど、カクバリズムは今年で15年、こっから始まったよというのをちらっと見せておきたい。品番で言うところのKAKU-001」と、「Super Soul Meetin'」の演奏にカクバリズム誕生のきっかけとなった1stシングル「BIG STOMACH, BIG MOUTH」を盛り込んだ。JxJxは「カクバリズムはすごいレーベルなんじゃないかと思ってる人、完全に間違ってます。俺たちただ遊んでるだけ。15年前から遊んでるだけ。さっき会場ウロウロしたけど、15年前と空気一緒だったんで多分大丈夫でしょう。また遊びましょう!」と告げ、最後は最新アルバムからのナンバー「On」でフィニッシュ。アンコールでは全アーティストがステージに集い、「THE LOVE SONG」でにぎやかに締めくくられた。

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