登り始める準備はできた? 〜カオリンが教える「ボルダリング」の始め方

登り始める準備はできた? 〜カオリンが教える「ボルダリング」の始め方

  • ライフハッカー[日本版]
  • 更新日:2016/10/19
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今、注目のスポーツ・ボルダリング。ワールドカップ出場経験者で、フリーインストラクターとして大活躍中のカオリンこと細野かおりさんに、ボルダリングでパフォーマンス性の高い体づくりを教えてもらう連載企画第2弾。前回の記事では、仕事も私生活も有効活用したいビジネスパーソンにとって、ボルダリングが最適なスポーツである理由をたっぷり語っていただきました。今回からいよいよ実践編へ。

日々働くビジネスパーソンを代表して、私がカオリンさんからクライミングの指導をいただきます。

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撮影でお邪魔したボルダリングジム『フィッシュアンドバード』は、木の質感を活かした内装でリラックスできる空間。

服装のポイントは「足が開きやすい」ものを!

ボルダリングを始めるにあたり、まず最初に迷ったのは服装です。この日がボルダリング初体験になる私は、もちろん専用の服は一着も持っていませんでした。そこで用意していったのは、たまのランニングやストレッチをする時に穿いている軽素材のロングパンツと、これまた気が向いた時に行く登山用の膝丈パンツ×レギンス、2種類のボトムでした。レギンスは山専用のものではなく、女性ならば1枚はクローゼットに常備しているであろう、ごく普通のコットン素材のものです。ロングパンツとショートパンツ、一体どちらのボトムがボルダリング向きなのでしょうか。

「どちらでも大丈夫ですよ!」。そう爽やかに答えて下さったカオリンさんご自身は、ゆったりしたデニムを穿いており、カジュアルウェアとスポーツウェアの境界はほぼなしとも言えそうな、おしゃれなコーディネイトです。「ボルダリングの時に穿くボトムは、足が開きやすいものが望ましいです」ということで、初心者の私の場合は、膝周りの動きが固定されそうなロングパンツよりも、伸縮性のあるレギンス×落下した時にも衝撃が少なそうな、厚め素材の登山用膝丈パンツを選びました。ちなみにトップスは、日頃通うピラティスでも着ている、黄色の速乾性tシャツにパーカのセット。3000円程度で購入したものです。こちらで全く問題ないとのこと。男性の場合なら、少しゆったりめのボトムを1本、通勤鞄に忍ばせておけば、ボルダリングの準備は事足りてしまうかもしれません。

また、クライミング専用のウェアもあります。クライミングウェアは登ることに特化した、軽くて動きやすい専用のウェア。形から入る人は揃えてみてはいかがでしょうか?

初心者の場合、靴下は忘れずに!

足を開きやすいボトムであれば服装は何でもOKで、大きかったり重かったりする道具を持ち運ぶこともなく、その気になれば身ひとつでも壁に登れてしまう、というのがボルダリング体験へのハードルの低さと魅力です。と言いつつも、初心者であれば、ジムに忘れずに持って行きたいものがひとつだけあります。それは「靴下」。

「ボルダリングではクライミング専用のシューズを履きます」とカオリンさん。シューズは、壁に設けられたホールドにかける足を滑らせないように、また、変化に富んだ移動に耐えられるようにと、底がゴム素材で作られているものがほとんどです。初心者は、ジムのシューズを借りるのが通常パターン。サイズの選び方については「いつも履いている靴と同じぐらいで大丈夫ですよ」とのことでした。私が23cmのシューズを借りて履いてみると、普通のスニーカーよりも足全体へのフィット感が強いと感じられました。

「ボルダリングで使うものと言えば、このシューズと、手につけるすべり止め用のチョークぐらい。本当に道具いらずのスポーツなんです(笑)。靴下も本当は必要なかったりもするのですが、レンタルシューズはみんなで使うものなので、マナーとして履いていただきたいです。最近ではクライミング用の靴下も登場しているので、いろいろと揃えるのも楽しいかもしれませんね。また、ジムによっては靴下だけで登れる場所も出てきました」。

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フリーのクライミング指導者だけではなく競技者としても活躍中のカオリンさんの場合は、マイシューズを使用しています。そして、普段は靴の中は......裸足なのだとか!

「ボルダリングの競技では、靴下の分厚さによっても、登る壁の感覚が変わるんですよ。私は自分の足の感覚を大事にしたいので、素足に直接シューズを履いています」

初心者はとてもそこまでの極みに達することはできませんが、それでも専用のシューズを履いた時点で、やる気がみなぎってきました。ちなみにボルダリングに使えるクライミング用シューズの平均価格は、10,000円~20,000円台ぐらいです。意外とお手頃なのもありがたいところ。ボルダリングのジム通いがある程度習慣化できるようになった人は、マイシューズを購入すれば、さらにモチベーションが上がるかもしれません。

ケガ防止に欠かせない、クライミング前のストレッチ

服装についての疑問は解けたものの、ここでさらなる不安が出てきました。「もうこの状態で、壁に登り始めてしまっていいの?」ということです。前回、カオリンさんにお話をいただいたとおりに、ボルダリングは体の柔軟性やバランス能力も使う全身運動のため、筋力が少ない人でも手頃に始められるスポーツですが、着替えを終えた初心者が、いきなり動いてしまって良いのでしょうか。そこですかさずカオリンさんから「ストレッチをしましょう!」というご指導が入りました。「ボルダリングで多いケガや事故は、足にまつわるものです。その多くは登っている最中で不意に落ちてしまい、着地する時に足首や膝に負担をかけてしまうパターン。その他のケガ防止のためにも、登り始める前に全身のストレッチをすることが大切です」。ストレッチは、体の筋肉の大きい部分から小さい部分の順番で動かしていくのが鉄則だそう。

「そうすることで全身が温まり、ストレッチの効率がよくなるんですよ」。

そこで本連載ではボルダリング前に役に立つストレッチのうちの、一部をご紹介します。私がご指導いただいたものは短縮版で、時間は約10分ほど。しかし実際には、もっとみっちりとトレーニングをしてもらえるのだとか。そしてカオリンさんからは「ストレッチは必ずマットの外で行います」という説明も。「ジムの壁の下に敷いてある柔らかいマットは、登っている人のためのもの。ボルダリングでは壁に登っている人がいたら、下の人が気遣って、上にいる人の真下の空間を空ける決まりになっています。これは落下によるお互いの事故やケガを防止するための大切なルールなので、覚えておいてくださいね」。

まずシューズを脱ぎ、マット脇にある板張りの床スペースでゆったりと準備運動に入っていきます。

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まずは立位のまま、全身の伸び&捻じりのストレッチ。両腕を天井に向けて上げます。肩は上へ引っ張るように、足元はつま先立ちをして全身を伸ばし、思い切り息を吐きながら脱力。目を閉じてゆっくり行うだけで、日頃デスクワークで凝り固まっていた全身が、かなりほぐれるのが分かりました。続いて屈伸運動も。ストレッチとしてはメジャーな屈伸ですが「着地の時に負担がかかる膝周りの筋肉を、柔らかくする動きなので、ボルダリングをやる前にはマストです」とカオリンさん。そのまま前の腿と後ろの腿、大きな筋肉のストレッチ、さらに床に座り、上半身を横に倒しながら伸ばしていく動きへと続きます。

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「倒している上半身がなるべく天井の方向を向くように、手は下から上へ捻るようにしてください。ボルダリングでは登っている時に手を交差させる動きも多いので、体の横を伸ばすストレッチも重要です」とカオリンさん。

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体育座りのまま背中を丸め、かかとに自分の手をかけて前方へ引っ張る運動も、やっておきたい動きのようです。「ボルダリングの間によく使い、疲れやすくなるのが背中の筋肉です。このストレッチで背中の筋肉をほぐしましょう。コツはお腹を見るようにしながら、つま先にかけた手を遠くへと持っていき、背中全体の筋肉を意識することです」。

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適当な柱などを使って胸筋を伸ばすストレッチ。手を柱にかけて体重をかけるようにする。

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片方の手でもう片方の手を反らして引っ張ったりして、指や前腕をまんべんなく伸ばす。

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今度は逆に、逆さにしたもう片方の手を載せて曲げる。

最後にたどり着いたのが、まさにボルダリングらしい"指を回す"ストレッチでした。

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丸めた指先を逆の手のひらにつけて転がす指のストレッチ。「曲げる→伸ばす→曲げる→伸ばす」の動作を、素早くやるのがコツ。

地味ながら力を使うのが、指を転がすストレッチ。「指と手のストレッチは、"指の筋肉の保持力"を高めるスポーツであるボルダリングならではの、準備運動だと思いますね」。最後に両手を組んで手首を動かし、指のストレッチも無事に終了。カオリンさんのご指導通り、大きい筋肉から小さい筋肉へと順番に動かすことで、体全体がぽかぽかし、頭もクリアになってきました。これから待ち構えるボルダリングの課題にも、リフレッシュした心身で挑めそうです。あまりの軽装備ゆえに「すぐに登りたい!」と思ってしまいがちなボルダリングですが、準備運動はとても大切。特に初心者や体力に自信がない人ほど、入念なストレッチの必要性を感じました。次回、ボルダリングの細かいルール説明と共に、いよいよ実際に壁を登っていきます!

(取材・文/Eri Ishii、写真/松島徹)

細野かおり(カオリン)|オフィシャルサイト

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1987年生まれ。栃木県出身。どんなスポーツも挑戦させてサポートしてくれる両親の元、幼い頃からさまざまなスポーツを経験する。20代始め頃にボルダリングと出会い、インストラクターの道へ。『クライミングジムOZ』の店長を経て、2014年からフリーのボルダリングインストラクターとして全国で活動中。「楽しむ」クライミングをモットーに、ケガをしない指導にも定評あり。競技者としてはボルダリングのワールドカップ始め、数々のクライミング大会への出場経験がある。その成績と明るいキャラクターから、ボルダリング界では知らぬ人はいない存在。愛称は「カオリン」。

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