
マンガ「旦那さんに唯一キレること」のカット(齊藤詠さん提供)
妻からの「お願い」に夫の反応は?
働きすぎてしまう夫を注意する妻について描いたマンガ「旦那さんに唯一キレること」が、Instagramで4100以上のいいねを集めて話題となっています。
【マンガ】心配して頑張りすぎてしまう夫に妻がキレた! 理由を知って「胸に刺さった」 本編を読む
どんなに疲れていても、つい家族のために働きすぎてしまう夫。察しが良くて気が利く夫に妻はうれしさを感じつつも、夫や子供たちのためを思って注意しました。妻が夫に伝えた言葉とは……。読者からは、「ウタさんの言葉、胸に刺さります!」「こうやって接してもらえたら、私も休めるな」などの声があがっています。
このマンガを描いたのは、Instagramでマンガを発表している、イラストレーターの齊藤詠さんです。齊藤詠さんに、作品についてのお話を聞きました。
ーーマンガを描き始めたのは、いつ頃からでしょうか?
小学生の頃からです。Instagramに投稿し始めてからは、8年ほど経ちます。
ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。
普段は日常で起きたことをマンガにしています。彼のように「頑張りすぎる癖」がついている人は、私のフォロワーさんにも多いので、その方たちにも「ひと声かけたい」という思いで描きました。
ーー旦那様があまりにも「察してくれすぎているな」と感じるのは、どのようなときですか?
夫は常に、「自分より周りを優先してしまうような人」です。例えば、あとでしようと準備しておいた洗濯物を色分けして洗濯してくれたり、いつの間にかアイロンがけも終わらせてくれたり、家族全員分のスマートフォンをいつの間にか充電しておいてくれたり、シャンプーだけでなく泡が出るトイレの洗剤など、家中の洗剤が1度たりとも絶えず補充されてあったりします。ただ、自分がどれだけ疲れていても周りを優先してしまうので、自分の疲労に気付かず、急に寝込んでしまうことがあります。そうならないためにも、日頃から「無理しないでね」「やらなくていいよ」「休んでね」とひんぱんに伝えるようにしています。
ーー齊藤詠さんが怒ったとき、旦那様はどのような反応をしていましたか?
怒り返すような人ではないので、静かに淡々と聞いて、申し訳なさそうな表情をしながら横になっていました。
ーーその後、旦那様は「察しすぎ」を少し抑えてくれるようになりましたか?
「ありのままでいい」「いてくれたらいい」「頑張らなくても、私は嫌いにならないし、責めない」と何度も話してきましたが、性分なのか、なかなか治りません……。結婚して9年目になりますが、9年間ずっと変わらずです(笑)。
ーーお互いを思いやる素敵なご夫婦ですね。齊藤詠さんが、最近旦那様を「素敵だな」と感じたのは、どのようなときですか?
Instagramにも投稿したエピソードなのですが、私がさまざまな理由で疲れ果てた日があり、「家事もせず、夜中から翌日の17時まで寝続けてしまった」ということがありました。そのような状況でも、夫は私をまったく責めませんでした。むしろ、「よく眠れて良かったね」と優しく言ってくれたところは、「さすがだな、私にはなかなかできないな」と感じました。
ーー作品について、どのような意見が寄せられていますか?
「ウタさんの言葉、胸に刺さります」「俺もそんな感じやな」「こうやって接してもらえたら私も休めるな」「私も頑張らないと認められないと思っていた」などのコメントをいただきました。これまで「夫の優しさ」をたくさんのマンガで表現してきましたが、今回改めて「本当の優しさとはなにか」について考える良いきっかけになりました。
ーー創作活動で今後、取り組んでいきたいことを教えて下さい。
インターネットやSNSなどでたくさんの方と交流していると、皆さんもさまざまな痛みや息苦しさを感じて生きているんだな、と思うことがあります。私自身も、たくさんのつらい経験を乗り越えて生きてきました。なので今後は、私自身が楽に生きるために実践してきたことや学んできたことをマンガで表現し、見て下さった皆さんの心を少しでも軽くしたり、「これでいいんだな」と思ってもらえたりするような作品を描いていきたいです。
(マグミクス編集部)