『昼顔』『離婚弁護士』も配信!4月期ドラマと楽しみたいのは?<信子と庸平>の本音対談【『フジテレビ春の名作ドラマ祭り65』編】

『昼顔』『離婚弁護士』も配信!4月期ドラマと楽しみたいのは?<信子と庸平>の本音対談【『フジテレビ春の名作ドラマ祭り65』編】

  • フジテレビュー!!
  • 更新日:2023/03/19

現在、TVerとFODにて展開中の「フジテレビ春の名作ドラマ祭り65」。フジテレビ史上最大となる65タイトルのドラマを、無料で配信しています。

特設サイトを見て、「どのドラマから見ようかな」と悩んでいる方のために、エンタメ通の編集&ライターの信子とドラマ大好きライターの庸平が、独自の目線で気になる作品をピックアップ!

<これまでの【信子と庸平】ドラマ対談>

4月スタートのドラマと一緒に楽しみたい作品、人気のシリーズものなど、ラインナップされた作品について信子と庸平が忖度ナシで話し尽くします。

<「フジテレビ春の名作ドラマ祭り65」配信作品>

※対談中、タイトルが太字の作品が「フジテレビ春の名作ドラマ祭り65」の該当作品です。
※テレビ局の記載がないタイトルは、すべてフジテレビの作品です。

「この役をやったら役者をやめていい」庸平が上戸彩に思わず憑依!?

<信子と庸平の「フジテレビ春の名作ドラマ祭り65」徹底放談②>

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左)編集・ライターとして多くのメディアで取材、執筆中の信子右)当サイトの 試写室 でもおなじみのドラマ通ライターの庸平

信子:4月スタートのドラマと一緒に楽しみたい作品もいっぱいありますね。例えば、『あなたがしてくれなくても』を楽しみにしている方は、同じ西谷弘監督の不倫もの『昼顔〜平日午後3時の恋人たち』(2014年)を見てみるとか。

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庸平:清純派で、不倫なんかするわけないイメージだった上戸彩さんが、不倫におぼれる主婦に憑依していて、見事でした。

信子:この作品以前の上戸さんは、全然ラブシーンをやらなかったものね。

庸平:『昼顔〜』は映画も大好きなんですけど、映画を見終わった後、上戸彩さんがステキすぎて「この役をやったから役者を辞めていい」って思ったんです、僕が(笑)。かなり変態チックですけど。

信子:ステキすぎて上戸さんに憑依しちゃったのね(笑)。上戸さんの不倫相手を演じた斎藤工さんも、「ブレイク目前俳優」と言われて久しかったのが、この作品で完全にブレイクスルーして。その奥さん役を演じたのが、伊藤歩さんです。

庸平:この映画、とにかくエンディングが衝撃的なので、ドラマを見終わったら、ぜひ映画も見ていただきたい。

同じ不倫ものだと、『水曜日の情事』(2001年)もありますね。本木雅弘さんと天海祐希さんが夫婦役で、本木さん演じる詠一郎が天海さん演じるあいの親友・操と不倫するという。操は石田ひかりさんが演じていました。

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『真珠夫人』を超えるホラー展開の『水曜日の情事』

信子:私、この作品には思い出があって。当時、各テレビ情報誌にドラマのキャッチコピーを考えてほしいっていうオファーがあったんですよ。その頃、編集だった私も提出したら、なんと、そのコピーが中吊り広告に採用されたんです。

庸平:すごい!まだそのコピー、覚えていますか?

信子:「親友の夫との恋は最高のデザート」みたいな感じだったと思います。

あのドラマで一番怖かったのは、奥村チヨさんの「愛の奴隷」。詠一郎が操の夫のお葬式に行ったら、操が「愛の奴隷」を歌っているんです。それがものすごく怖かった。

庸平:そう!!でも、ちょっと笑っちゃう怖さなんですよね。操が詠一郎の家にお呼ばれしたとき、あいがシチューを作ってもてなすんですけど、操がシチューの中に詠一郎の指輪を入れちゃうんです。

詠一郎が大慌てで探すと、シチューを食べていた操の口から、「キラ〜ン」って指輪が出てくるという。

信子:怖い〜!でも面白い〜!『真珠夫人』(2002年)で有名な“たわしコロッケ”みたいですね。

庸平:よくよく考えると何が怖いかわからない(笑)、謎の攻防戦が繰り広げられるのが面白い。

信子:石田ひかりさんが、こんなに怖い役をやるようなるなんて、と思った記憶があります。『あすなろ白書』(1992年)のなるみちゃんが…と思うと、感慨もひとしおです。

庸平:操が詠一郎の前でチーズを食べながら、「乳製品を食べるとこのへん(胸)に行く気がする」みたいなことを言うシーンがあって、多感な高校生だった僕は「なんて大人なんだろう!」と思ったものです。脚本は野沢尚先生でしたね。

信子:木村拓哉さんと中山美穂さんの『眠れる森』(1998年)の脚本も、野沢さん。いい脚本を書く方でしたよね。

庸平:ミステリー作家なので、物語の展開が上手いんですよ。『水曜日の情事』でも、詠一郎はあいと離婚して操のものになるんだけど、もう一度、あいと不倫しちゃう「逆転不倫」みたいなことになっていって。

野沢先生は、携帯電話が普及してすれ違いものの恋愛ドラマは書けなくなってきたから、不倫をテーマにした、というようなことをおっしゃっていました。大好きだったので、お亡くなりになって残念です。

天海祐希のカッコよさ&野島伸司脚本を堪能したいなら…!

信子:4月スタートのドラマ『合理的にあり得ない〜探偵・上水流涼子の解明〜』の天海祐希さんが出ている作品も、たくさん配信されますね。『離婚弁護士』(2004年)とか続編の『離婚弁護士Ⅱ〜ハンサムウーマン〜』(2005年)とか。

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庸平:僕は断然1作目のほうが好きなんです。当時、流行っていた海外ドラマ『24-TWENTY FOUR-』シリーズ(2001年ほか)の、スピーディなカメラ回しを意識した作りになっていて、すごくスタイリッシュだったんですよね。『合理的に〜』は『離婚弁護士』と同じ光野道夫監督なので、天海さんのカッコよさを堪能できると思う。

信子:『GOLD』(2010年)も天海さんの主演作。天海さんがスパルタママで、水泳選手の息子と娘にオリンピックを目指させる話でした。

庸平:息子役が松坂桃李さんで、娘役が武井咲さん。天海さん演じる悠里の秘書役が長澤まさみさんで、天海さんと長澤さんの丁々発止のやり取りが小気味よかったですよね。脚本は野島伸司先生なので、途中に刑務所の回とかも差し込まれて。

信子:悠里に思いを寄せる丈治役で反町隆史さんも出ていたし、エド・はるみさんも出てませんでした?

庸平:エド・はるみさんは悠里を逆恨みする役で、どんどん憎しみを募らせていった結果、最終回で丈治を刺すんですよ。それがすごく怖くて。

信子:きゃ~!野島伸司らしい展開!

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庸平:松坂さん演じる洸も自分から道路に飛び出してケガをして、五輪出場を弟に託す、みたいな流れになるんだけど、最終的には弟に「すっこんでろ!」って言って、五輪の代表選考会に出るんです。

信子:「すっこんでろ」…どこまでも野島伸司節だわ。

庸平:野島先生は『リップスティック』(1999年)で、三上博史さん演じる画家に向かって、鑑別所の収容生を演じた広末涼子さんが、セミヌードで「私を見て」って言うシーンを書いているんですけど、この作品では、武井咲さんがセミヌードで反町さんに向かって「見て」って言うんです。

信子:印象的なシーンでしたよね。ご自身の作品へのオマージュでもあるのかしら?

『ライアーゲーム』に『救命病棟24時』、シリーズものの見どころは?

信子:それから、シリーズものの、“特定シーズンのみ配信”っていうのも面白いですね。戸田恵梨香さんと松田翔太さんの『ライアーゲーム』はシーズン2(2009年〜2010年)が配信中です。

庸平:演出は『ミステリと言う勿れ』(2022年)の松山博昭監督。『ライアーゲーム シーズン2』では、複雑なライアーゲームに巻き込まれていくのですが、すごくよくできてるんですよ。ラスボスみたいな感じで登場する菊地凛子さんもドラマの世界観に溶け込んでいたし、何考えてるかわからないキャラクターをすごく好演していて。

信子:菊地さん、『PICU』とか『100万回言えばよかった』(2023年/TBS)とか、本当にいろんな作品に出てますよね。

庸平:子供だまし的な物語なんじゃないかって敬遠している人もいるかもしれないけど、映画も含めて、ぜひ見てほしい。

あと、『医龍 Team Medical Dragon』はシーズン1(2006年)のみ配信ですが、これも名作です。

信子:坂口憲二さんがバチスタ手術をする話ですよね。麻酔医役を演じた阿部サダヲさんの印象が強かったなぁ。

庸平:シーズン1は阿部さんをはじめ、仲間をどんどん引き入れていく話なので、RPGっぽい楽しさがあるんです。

水川あさみさんが、メスを出すタイミングがとてつもなく早い助手だったりとか。あとは、太極拳のシーンがあったり、屋上で半裸で手術の練習をするシーンがあったりと、坂口さんの肉体美も堪能できます。

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信子:坂口さんは『恋ノチカラ』(2002年)にも出演しているけれど、『恋ノチカラ』の坂口さんはとてもキラキラしているから、見比べてみるのもおすすめです。

ほかに、フジテレビが誇るシリーズもの『救命病棟24時』は第3シリーズ(2005年)が配信。江口洋介さんと松嶋菜々子さんが救命救急医を演じる言わずとしれたヒット作だけど、なんで第3シリーズなのかしら?

庸平:第3シリーズは大地震が起きた直後の救命救急のあり方を描くという、とてつもないチャレンジ作なんですよ。

東日本大震災後の今、改めて見てみるとリアルに感じる部分も多いと思います。同じことを続けるのではなく、新たな挑戦をし続けるという点でも、面白いシリーズですよね。

信子:長澤まさみさんの『コンフィデンスマンJP』(2018年)は、映画から入った人も多そうだから、連ドラの配信はうれしいわね。

庸平:長澤さんといえば『高校入試』(2012年)も面白かったです。湊かなえ先生が脚本を担当しているんですが、湊先生はもともと脚本家志望だったそうですよ。

信子:入試当日とその前日の2日間の物語で、13話展開させるのが、さすがの構成力ですね。

庸平:セリフも脚本家が書く感じとは少し違って、それが癖になる。犯人の正体にビックリすること請け合いですし、犯人からの予告状が達筆すぎるので、そこも注目してください。

信子:緻密に伏線がはられたミステリーだから、一気見に向いている。まさにこういう配信企画にピッタリのドラマかもしれませんね。

FODプレミアムでは全話配信中(一部作品を除く)

フジテレビュー!!編集部

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