「美容家になります!」と宣言するも、意外と大変だった...40歳・事務職女性。“好きを仕事に”は可能?

「美容家になります!」と宣言するも、意外と大変だった...40歳・事務職女性。“好きを仕事に”は可能?

  • mi-mollet(ミモレ)
  • 更新日:2023/09/19

日常で感じる「ちょっとした違和感」について井戸端会議していくこの連載。ウェブマガジン「ミモレ」とその読者コミュニティ〔ミモレ編集室〕に寄せられた皆さんのモヤモヤエピソードをご紹介していきます。

今日ご紹介するのは、キャリアにまつわるモヤモヤエピソードです。

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「私、美容家になる!」と宣言したのに…

エピソードをお寄せくださったのは、キャリア迷子中だというユカリさん(40歳・会社員)。

40代に突入して、「私のキャリアって、このままでいいのかな」と思うようになりました。

新卒以来ずっと事務職として働いてきましたが、「やりがいがある」「毎日充実している」とは言い難い日々。毎日淡々と仕事をし、定時で帰ってSNSやYouTubeを観て寝る……。そんな自分になんだかモヤモヤしているんです。

とりあえず何か動こうと、美容に関わる検定試験と、昔から好きだった美容家さんのメイク講座に申し込みました。昔から美容マニア・コスメマニアなので、それを仕事にできないかなと思ったのがきっかけです。

講座に申し込むときは、すごくテンションが上がりました。「これで私も、自分らしいキャリアを手に入れられるかも」と嬉しくなってSNSで報告し、友人に「美容家を目指して頑張る」と宣言。「ユカリは昔から美容大好きだもんね。ぴったりじゃん!」と応援してもらいました。

しかし、講座を受けていて「これを仕事にするのは大変だな」と気づきました。競合は多いし、SNSを運営したり営業したりするのにかなりのお金と時間が必要そう。勉強も思ったより大変。「好きを仕事に!」と盛り上がったけれど、考えが甘かったな……と落ち込んでいます。何より、意気揚々と「新しいことを始める!」と宣言したのに恥ずかしい気持ちでいっぱいです。

一歩踏み出した勇気に乾杯!

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新しい挑戦に踏み出したのですね。その一歩を踏み出すことがいかに大変かを思うと、ユカリさんの勇気に乾杯したい気分です。

踏み出してみたはいいけれど、現実はそう甘くはなかった……と実感されているとのこと。なるほど、そういうこともありますよね。でもそれも、その世界に飛び込んでみたからこそ分かったこと。「恥ずかしい」なんて感じる必要ないと思います。

新しいことをはじめるときは、「トライ&エラー」を繰り返すのが普通。とんとん拍子でスムーズにキャリアの道が拓かれていくなんてことは、なかなかないのではないでしょうか。ユカリさんは「トライ」した、そして新しいことを学んだので、それを踏まえてまた新しい「トライ」を考えればいいのでは?

繰り返しますが、多くの人にとってはその最初の「トライ」がとても難しいんです。ユカリさんは、最初の大きなハードルをクリアできたということ。あとは、踏み込んだ先でできる限り情報を収集し、また作戦を練るのが次のステップですね。

「言霊」は大切、「恥ずかしさ」は敵?

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ユカリさんは、SNSや周囲に「美容家を目指します!」と宣言してしまったことも気にされているご様子。気持ちが盛り上がったときにちょっと先走ったことを言ってしまって、後から後悔することってありますよね。同じ経験をしている人、きっと多いのではないでしょうか。

ただ、新しいことに挑戦していく上で、「言霊」って意外と大事。

「●●になりたい」「こんなことに挑戦するんだ」「こんな暮らし・生き方がしたい」

そういう願いや計画を、「言葉にする」ことは大切です。改めて自分の覚悟も強まるし、周囲に応援してもらえれば力になるし、巡り巡って何かチャンスが飛び込んでくる可能性も。「言ったもん勝ち」というか、肩書やプロフィールは「こうありたい」という思いをもとに名乗ったもの勝ちだったりする業界だってきっとありますよね。

周囲には言わずにこっそり努力して成果を出す「不言実行」がかっこいい、という考え方もあるかもしれませんが、この情報化社会においては、「言霊」がもたらしてくれる効果も馬鹿にはできません。

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ユカリさんも、周囲の目を気にし過ぎず、自分のペースでキャリアを模索していってほしいなと思います。キャリアは一直線に駆け上がるものとは限りません。まずは趣味の範囲を少し広げて、SNSでの発信や、友人向けに無償でメイク講座をやってみるところから始めてみるとか。一足飛びにビジネスにならなくても、そんな活動を通して「自分の好きなことをやっている」充実感を持てるかもしれません。

やりたいことはどんどん口に出して、挑戦したり失敗したりして……。「恥ずかしい」という感情はもしかすると、新しいことに挑戦するときには少し邪魔なものなのかも。「ダメでもともと。楽しいから色々やってみているんだよ~!」というくらい、自由にのびのびと振る舞えればいいですね。

文/梅津奏
作画/Sumi
構成/山本理沙

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前回記事「40歳で仕事の第一線を外された女性...「後輩のサポートに回れ」は“肩たたき”なのか?」はこちら>>

梅津 奏,Sumi

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