高校サッカー選手権で目を奪われるプレー。Jリーグ入りで即活躍が期待される12人

高校サッカー選手権で目を奪われるプレー。Jリーグ入りで即活躍が期待される12人

  • Sportiva
  • 更新日:2022/01/14

第100回全国高校サッカー選手権特集

青森山田高校の優勝で幕を閉じた、第100回全国高校サッカー選手権。活躍した選手たちの何人かは、今度はJリーグに舞台を移して競うことになる。大会に出場した選手たちのなかから、Jリーグ入りする注目プレーヤーを紹介する。

◆【写真】高校サッカー選手権で活躍。今季Jリーグ入りする期待の選手12人

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青森山田からFC町田ゼルビア入りする宇野禅斗 photo by Matsuoka Kenzaburo

宇野禅斗(MF/青森山田→FC町田ゼルビア)

決して派手なプレーではないが、守備時に危ないポジションを常に埋めて、巧みにマイボールへと変え続けるため、否が応でも目を奪われる。「ゾーンに入った」と表現した高2の選手権の活躍ぶりは、高3になると当たり前になり、常勝軍団の生命線と言えるまでのパフォーマンスを全試合で繰り返した。

町田には、同じくセカンドボールの回収など守備力に長けたMF佐野海舟がいるのも、好都合。職人芸により磨きがかかれば、プロの舞台でもチームに欠かせない、輝く選手になっていけるだろう。

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青森山田からFC東京入りする松木玖生 photo by Matsuoka Kenzaburo

松木玖生(MF/青森山田→FC東京)

今回の高校サッカー選手権で見せた活躍ぶりによって、説明は不要かもしれない。自陣から相手ゴール前まで幅広く顔を出す「ボックス・トゥ・ボックス」タイプの選手で、高校生離れしたフィジカルの強さも武器だ。

何より、中田英寿や本田圭佑を彷彿させるようなメンタリティーの強さが目を引き、高校3年間も課題と真摯に向き合い、年々プレーのスケールが増していった。最初はプロの世界に戸惑いがあるかもしれないが、彼なら成功するだろうと思わせてくれる魅力を持った選手だ。

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前橋育英からザスパクサツ群馬入りする岡本一真 photo by Kishiku Torao

岡本一真(DF/前橋育英→ザスパクサツ群馬)

代表歴はないが、粘り強い守備はピカイチ。プリンスリーグ関東で相手のエース級を何度も封じる姿が目に留まり、複数のJクラブが熱視線を送った右サイドバックだ。いぶし銀とも言える守備が魅力だが、機を見て繰り出すオーバーラップや組み立てでの貢献度も高い。

選手権は怪我で欠場が続いたが、敗れた準々決勝で「DFでも一番頼りになる選手だったので、活躍を期待して試合に出した」(山田耕介監督)ことからも信頼の厚さがうかがえる。金城ジャスティン俊樹、吉永昇偉のふたりが抜けた今季の群馬で、早期に出番を得ても不思議ではない。

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前橋育英からV・ファーレン長崎入りする笠柳翼 photo by Kishiku Torao

笠柳翼(MF/前橋育英→V・ファーレン長崎)

攻撃センスに溢れるアタッカー。滑らかなドリブルから、パスやシュートを判断よく使い分け、決定機を量産できる。そのクオリティーの高さは、元日本代表MFの細貝萌(ザスパクサツ群馬)など数多くのJリーガーを輩出してきた山田耕介監督が「技術的にはものすごいモノを持っている。ポテンシャルとしては(活躍できる)可能性がある」と太鼓判を押す。

まだまだ線が細いのは課題だが、プロのスピードとフィジカルに慣れていけば、長崎の顔になる日が来るだろう。

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帝京長岡から湘南ベルマーレ入りする松村晟怜 photo by Takahashi Manabu

松村晟怜(DF/帝京長岡→湘南ベルマーレ)

スラリとしたスタイルから繰り出す高精度の左足フィードから、憧れの選手として挙げるスペイン代表のDFエメリック・ラポルト(マンチェスター・シティ)を彷彿させるセンターバック(CB)だ。

高2の夏前に「大きいだけじゃなく、うまいCBになって欲しい」と谷口哲朗総監督にコンバートされるまでは、中盤でプレーしていたため攻撃性能も群を抜く。相手のプレスが緩ければ、最終ラインから持ち運んで、攻撃にアクセントを加えるなど、現代サッカーで求められるプレーもできる。Jのステージで経験を積めば、一気に飛躍を遂げる可能性は高い。

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静岡学園からジュビロ磐田入りする古川陽介 photo by Kishiku Torao

古川陽介(MF/静岡学園→ジュビロ磐田)

選手権は惜しくもベスト8で涙を飲んだが、残したインパクトは大会でも屈指。足技と相手の駆け引きに優れたドリブルが持ち味で、選手権でも「切り返してくるぞ!」と相手に警戒されることが多かったなか、簡単に手玉に取ってチャンスを作っていた。

「上のレベルに行けば、行くほど守備が求められる」と口にするとおり、この先の舞台で何が必要かもよくわかっている。磐田でも観客を沸かすプレーができれば、小学生の頃にチームメイトだったレアル・マドリードの"ピピ"こと中井卓大に続いて、世界へと羽ばたく日がやってくるはずだ。

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静岡学園から徳島ヴォルティス入りする玄理吾 photo by Matsuoka Kenzaburo

玄理吾(MF/静岡学園→徳島ヴォルティス)

ボール扱いのうまさは、技巧派が揃う静岡学園のなかでも群を抜く。相手が身体を寄せてきても軽やかなターンでいとも簡単にかわして、ボールを譲らない。マークをはがしてからのドリブルやパスも一級品で、彼が一度ボールを持つと攻撃にテンポが生まれる。視察に訪れた徳島のスカウトが一目惚れしたのも頷けるプレーメーカーだ。

最終ラインからつなぐ徳島のスタイルに、これほど合う選手はいない。スピードや強度に馴染めば、同校の先輩・渡井理己のような欠かせないピースになるだろう。

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静岡学園から清水エスパルス入りする川谷凪 photo by Kishiku Torao

川谷凪(MF/静岡学園→清水エスパルス)

技巧派が揃う静岡学園において、彼の存在は異質であり、攻撃のアクセントとなっていた。50mを5秒9で走る俊足の持ち主で、「誰にも負ける気がしない」と豪語するほど。高3になってスタメンの座を勝ち取ると、世界のトレンドに倣い、爆発的なスピードを持つアタッカーを探していた清水のスカウトの目に留まり、加入を勝ち取った。

プロ基準で見ると足りない部分もあるが、2歳の上の同校の先輩であるMF松村優太(鹿島アントラーズ)同様に、1年目からジョーカー役としての出番はありそうだ。

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帝京大可児から湘南ベルマーレ入りする鈴木淳之介 photo by Takahashi Manabu

鈴木淳之介(MF/帝京大可児→湘南ベルマーレ)

小学生の頃から足元の技術には定評があったが、高校に入ってからは「余裕を持ってボール持てるようになった」。そのため、相手の寄せを苦にすることなくチャンスを生み出せる。機を見て自らが得点を奪いにも行ける。そのプレーから、スケールの大きさを感じる選手だ。

高3に入ってからは長期休みなどを利用し、度々湘南の練習に参加。いち早くプロの水に慣れるとともに、「初めは緊張しましたが、そこからだいぶ慣れて喋れるようになった」。永木亮太、米本拓司といった日の丸経験者から多くのことを学び、飛躍のきっかけを掴めるか期待したい。

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阪南大高から湘南ベルマーレ入りする鈴木章斗 photo by Matsuoka Kenzaburo

鈴木章斗(FW/阪南大高→湘南ベルマーレ)

ガンバ大阪ジュニアユースで磨いた、足元の技術を活かしたキープ力。前線のターゲット役として機能するだけでなく、単独でシュートまで持ち込める。昨年5月に湘南の練習参加を経験してからは、先輩FWたちから動き出しのコツを教わったほか、守備への貢献度も高くなってきた。

ギラギラした性格を思う存分に発揮できるようになった昨年は、点取り屋として大暴れ。選手権では圧巻だった2回戦での5得点を含め、出場3試合すべてでゴールネットを揺らし、得点王となった。プロでのポジション争いはし烈だが、チャンスを掴めば何かやってくれそうな男だ。

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米子北からファジアーノ岡山入りする佐野航大 photo by Morita Masayoshi

佐野航大(MF/米子北→ファジアーノ岡山)

守備力が売りだった兄・海舟(FC町田ゼルビア)とは違い、攻撃力と技術が売りのボランチだったが、高3に入ってから肉体強化の効果が表れた。3列目でのボールハントから力強くフィニッシュまで持ち込む働きで、インターハイ準優勝に貢献。

選手権は初戦敗退に終わったが、2021年度の高校サッカーを盛り上げるひとりだった。複数クラブからオファーがあったが、「お兄ちゃんがJ2でやっていて、対戦するのが夢でもあった」と岡山入りを決断。「開幕スタメンを獲る気でいる」と息巻いている。

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佐賀東からアルビレックス新潟入りする吉田陣平 photo by Kishiku Torao

吉田陣平(MF/佐賀東→アルビレックス新潟)

足元の技術に長けたプレーメーカーで、3列目から繰り出すドリブルからのパスで決定的な場面を演出できる。入学した当初は守備が課題だったが、「人間的に成長させてもらった」という蒲原晶昭監督との出会いや、高校選抜の際に青森山田勢のプレーを間近に見たことで、守備意識も大きく変わった。

新潟出身で小学生時代は一時、新潟に所属。高校に入学するまではレオ・シルバ(現・名古屋グランパス)らのプレーを観に行くほどチーム愛は強く、本人はビッグスワンで活躍するのを渇望している。

森田将義●取材・文 text by Morita Masayoshi

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