医師が伝授「お茶の飲み過ぎはNG 血栓防ぐ生活習慣」

医師が伝授「お茶の飲み過ぎはNG 血栓防ぐ生活習慣」

  • 女性自身
  • 更新日:2020/11/21
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コロナ禍で巣ごもり生活の傾向があるなかで、気づいたら暮らしだけでなく「体形までも変わってしまった!」と、嘆く人が増えている。この“コロナ太り”を放っておくと、「生活習慣病を通り越して、『血栓症』のリスクが高まってしまう」と警鐘を鳴らすのは、浜松医科大学医学部の浦野哲盟教授だ。

「肥満になるのと比例して血液中に出てくるのが『PAI-1』(パイワン)という物質です。このパイワンは、血管の内側にある血管内皮細胞で作られ、不要な血栓を溶かしてくれる『t-PA』という物質の働きを抑えます。通常、血栓は血管の中で自然にできて溶けることを繰り返していますが、溶けにくくする物質が増えることで、血栓症になるリスクが高くなるのです。血栓症は、血栓で血管が閉塞することにより起こる疾患で、心筋梗塞や脳梗塞、またエコノミークラス症候群といった重篤な病気がその代表例です。深刻な事態になる前に、血液検査の数値を正常な状態に戻しておくことがとても大切です」(浦野教授・以下同)

血栓症が起こる原因は主に3つある。1つはコレステロール値が高く、血液がドロドロになることで、体内の水分不足による脱水状態も同様である。もう1つは加齢や動脈硬化で血管がボロボロになること。そして3つ目は身体活動の量が落ちるために血流がゆっくりになること。

いずれも、女性ホルモンの減少とともに肥満傾向の人が増えてくる更年期の女性は特に注意が必要だ。できた血栓が心臓の動脈内で詰まると心筋梗塞、脳の動脈で詰まると脳梗塞に見舞われる。下肢の静脈に血栓ができると、痛みや腫れが生じるエコノミークラス症候群になる。さらにはがれた血栓が肺の血管を詰まらせると、胸が痛い、呼吸が苦しいといった症状や突然死を引き起こす肺塞栓症を発症する。

浦野先生がオススメしているのが、自力で血栓を溶かす方法。パイワンの量を減らすことで、t-PAが働きやすくなる。そうすることで、血液中の不要な血栓を溶かしてくれるのだ。

「まずは運動です。ふだん運動をしない人が、自分に合った運動を3週間続けたところ、体内の血栓を溶かす力が1.5〜4.2倍にアップしたというデータもあります。さらに、負荷をかけながらエアロバイクを15分間漕いだら、血液中のt-PAは2倍ぐらいに増えました。友達とおしゃべりしながらでもいいので、1日30分散歩するとよいでしょう。ひざが悪いという人にはプールで歩くことを推奨しています。外に出られないときは、テレビを見ながら足踏みをするなど、無理のない範囲でよいので運動を毎日続けること。座りっぱなしで体を動かさない生活を改めることがカギです」

エコノミークラス症候群を防ぐために、座ったままで足の甲とつま先を伸ばし、つま先を上げる運動も効果がある。

「1日30分ぐらいの散歩では体重は減らない」と、思うかもしれないが、「運動の効果は必ずある」と浦野教授は言う。体重が大きく変化しなくても、血液内のコレステロール値などが改善されれば血栓症対策の効果は得られている。体重よりも血液検査の結果を重視しよう。また、トイレに行く頻度を少なくしようとあまり水分を取らない人もいるが、適度な水分補給も欠かせない。

「血液がドロドロになるのを防ぐには、適度に水を飲むことも必要です。お酒やお茶など利尿作用のある飲料はかえって脱水を促してしまうので、水を飲みましょう。冬場は空気の乾燥により体から水分が失われやすいので、汗をかかないからといって水分補給を怠ると脱水症状を起こすこともあるので気をつけましょう」

ふだんの食生活では、野菜や青魚、オリーブオイルなど血液をサラサラにする食材を多く用いる「地中海食」を意識し、タンパク質は大豆製品から摂取するとよいそうだ。動脈硬化を防いでくれるビタミンCもしっかり取ろう。

誰にでも起こりうる血栓症。万が一の事態を防ぐためにも、日ごろからの予防を心がけよう。

「女性自身」2020年11月24日号 掲載

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