
円陣で声を出す西武・源田壮亮(撮影・中井誠)
(パ・リーグ、西武-オリックス、10回戦、26日、ベルーナD)ついに、この男が帰ってきた。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で右手小指を骨折した西武・源田壮亮内野手(30)が開幕から44試合目にして待望の1軍復帰。「2番・遊撃」で先発出場した。
「今日から僕自身は〝開幕〟になるので、緊張感もありますけど、ワクワクしている。骨のけがで急激に治るものでもなかったのでもどかしさはあったが、その分、じっくり準備ができた。とにかく明るく元気にプレーして、見に来てくださったファンの方が気持ち良く帰れるようにしたい」
チームは目下10カード連続勝ち越しなし、5月に入って5勝13敗1分けと苦境が続く。その中、主将に就任して4年目となる源田は「シーズン中は必ず苦しい時期がある。それでも、前向きに戦う姿勢を忘れるな、ということは言おうと思います」と話していた中、試合前の円陣で声出しを担当。「休んでたんで、チームの状況なんか、何も知らん。今日は開幕や! 今日から行くぞ!」と〝ゲンちゃん〟流のメッセージを送った。27日に先発するエース高橋も「頼れるキャプテンなので、みんなが待ってた瞬間」と笑顔で話した。
源田にとって、うれしいこともあった。侍ジャパンの栗山英樹監督からこの日に連絡があり、「(WBCでは)迷惑を掛けてしまってゴメン。今日からまた野球界のために、よろしくお願いします」と改めて謝罪と激励を受けた。
しかし、源田は第1打席で空振り三振、2打席目も二ゴロ。さらに、この日初めての守備機会となった五回1死三塁では痛恨のタイムリー失策を犯した。(東山貴実)