人気サッカーアニメ「アオアシ」の王道の魅力や地域との連動に注目!

人気サッカーアニメ「アオアシ」の王道の魅力や地域との連動に注目!

  • ステラnet
  • 更新日:2022/11/25
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ⓒ小林有吾・小学館/「アオアシ」製作委員会

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ⓒ小林有吾・小学館/「アオアシ」製作委員会

「アオアシ」
2022年11月25日金曜から
毎週金曜 BS1 午後9:00~(毎回2話ずつ放送)
【番組HP】https://www.nhk.jp/p/aoashi/

【原作】小林有吾 【監督】さとう陽 【シリーズ構成】横谷昌宏
【キャラクターデザイン】中武学、川村敏江、山口飛鳥、長谷川早紀
【音響監督】はたしょう二 【音楽】横山克
【アニメーション制作】Production I.G
【声の出演】大鈴功起、橘龍丸、山下誠一郎、八代拓、堀江瞬、加藤渉、榎木淳弥、熊谷健太郎、武内駿輔、梅原裕一郎、河瀬茉希、小林親弘ほか

4年に一度の祭典で、史上初めて中東で開催されている「FIFA ワールドカップサッカー カタール 2022」。これに合わせて、BS1ではアニメ「アオアシ」をアンコール放送する。
サッカーJリーグの育成組織であるユースチームで、プロを目指して奮闘する高校生たちの姿を描いたこの作品は、2022年4月9日から9月24日までEテレで放送。主人公・青井葦人(アシト)(声:大鈴功起)と東京シティ・エスペリオンユースのチームメイトたちの挫折と成長、友情の物語で、これまでの作品ではほとんど注目されていなかった、ユース世代の育成過程や選手たちの葛藤、チーム戦術をリアルに描写したことでも大きな注目を集めた。

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ⓒ小林有吾・小学館/「アオアシ」製作委員会

アシトの才能を見出したエスペリオンユースの監督・福田達也(声:小林親弘)は、自分が作り上げたクラブで世界を掌中に収めるという野望を熱く語り、それを担う原点がユースだと明言。劇中では、「止めて、蹴る」という基本プレーの重要性、広い視野でフィールド全体を把握する俯(ふ)瞰(かん)能力の価値なども語られていく。世界最高峰のプレーが繰り広げられているワールドカップの開催中に、出場選手たちのプレーの意味をより深く感じとるためには、まさにうってつけのアニメだともいえる。

同時に、この「アオアシ」は、アシトの故郷として登場する愛媛県を抜きにしては語れない。アシトの中学時代から始まる物語の序盤には、愛媛に実在している風景が数多く登場。そして「作品の舞台になった」こと以上に、「アオアシ」と愛媛には強いつながりがある。ここでは、アニメ作品と地域のかかわりについて紹介していこう。

2015年から「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)で連載されている原作マンガ「アオアシ」を描いたのは、愛媛県松山市出身の小林有吾。現在も松山市で暮らしている彼は、地元のJリーグチーム・愛媛FCの熱心なサポーターでもある(ちなみに愛媛県は、元日本代表選手の福西崇史や、カタール大会の日本代表メンバーである長友佑都、鎌田大地らの出身地でもある)。

そんな小林の手で生みだされた「アオアシ」ゆえに、作品には地元への愛があふれている。原作の中で、背景に描かれた愛媛の風景のほかに、東京の設定で登場する施設が実は愛媛のものをモデルにしていたり、登場人物たちが足を運ぶ飲食店の外観が愛媛の店とそっくりだったり……。また、作品に登場するキャラクターが愛媛県総合運動公園(ニンジニアスタジアム)に広告掲出されたり、ラッピング電車やバスが運行されたりと、地域とのコラボレーションが実現している。

アニメ「アオアシ」でも、実在の愛媛の風景が美しく、抒情的に描かれていく。アシトに母親がユースの合格通知を渡す場面(第4話「CROW」と第5話「オレンジ色の景色」)の伊予市双海町の鮮やかなオレンジ色に染まる海岸や、東京のチームに入団するためにアシトが故郷を旅立つ場面(第5話「オレンジ色の景色」)の下灘駅の背後に広がる紺碧の海の美しさは特筆もの。全編の中でも屈指の名シーンで、そこから、このアニメが愛媛の風景をいかに大切に扱っているのかが伝わってくる。

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ⓒ小林有吾・小学館/「アオアシ」製作委員会

このように「アオアシ」が愛媛と強いつながりを持っていることで、Eテレでの放送開始時には、地元のNHK松山放送局が「#愛媛でアオアシ」と題した、さまざまなプロモーションを展開した。

例えば、アシトが愛媛を旅立つ第5話「オレンジ色の景色」が放送される少し前の4月29日には、サッカーのJリーグ中継(愛媛FCvs福島ユナイテッドFC、愛媛県域の総合テレビで放送)とともに愛媛県総合運動公園でスペシャルイベントを開催。Jリーグウォッチャーの平畠啓史、元サッカー日本代表の福西崇史、アシト役の大鈴功起、一条花役の河瀬茉希が参加したトークショーや「アオアシ」のパネル展が実施された。特に大鈴と河瀬は、トークショーの中で「アオアシ」の映像を使った“生アフレコ”にも挑戦し、来場者の大きな拍手を浴びた。

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こうした「アオアシ」と地域の連動について、NHK松山放送局メディア展開チームの畑雄貴氏は、そこから全国に情報を発信できることに意義があると語る。

「もともと、愛媛FCのサポーターを中心に、県内ではかなり人気のある作品で、愛媛を舞台にしたアニメが全国放送されるこの機会に、愛媛の情報を発信したいと考えました。『#愛媛でアオアシ』プロジェクトは、いくつかのイベントや地域番組の企画を組み合わせて行いました。例えば、地元愛媛出身でもある福西崇史さんにリモートレッスンをお願いし、東京にいる福西さんと伊予市の中学校をオンラインで結んでサッカー指導をしていただきました。その模様を地域ニュース番組の『ひめポン!』で紹介するなど、スピンオフ企画を展開しました。
4月29日のイベントで行ったパネル展では、原作のマンガの絵と実際の風景を組み合わせて展示するなどして、愛媛ゆかりの作品であることをクローズアップ。その後、県内を巡回展示いたしました」

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「各会場にお越しいただいたみなさんが『#愛媛でアオアシ』でSNS発信してくださり、舞台となった場所を訪ねたりして、『アオアシ』のファンの方を中心に、全国から注目していただいたという手応えがあります。4月29日のイベントには、愛媛だけでなく遠方からの観覧応募も多くありました。
こうして実際に足を運んでいただいたり、アニメの映像の中で地域の様子が伝えられると、地元の人にも喜んでいただける。アニメと地域が密着するメリットは大きいと感じています」

そのトークショーに参加した大鈴は、アシトを演じるにあたってアフレコ収録が始まる前に愛媛県を訪れており、一週間ほど滞在して各所に足を運んだという。

「最初に松山空港の大きなスクリーンでアシトや花たちが出迎えてくれるのを見たときに、とてもテンションが上がりました。この作品のおかげで僕自身も愛媛県のことをたくさん知って大好きになり、もう一つの故郷と呼んでしまいたいくらいです。愛媛のみなさんがこの作品のことを本当に大切にされているということも実感できましたので、アシトを演じさせていただくことへの責任感やワクワク感をより強く感じました。
『アオアシ』のイベントでは、トークショー出演前にパネル展を見学し、事前にファンの方々が書いてくださったメッセージカードを拝見して、改めてこの作品が多くの方に応援されていることをより身近に感じることができました。小さなお子さんも多くて、アシトのユニフォームを着てくれている子もいましたね。
トークショー自体も福西さん、平畠さん、そして河瀬さんのおかげでとても楽しく、観客の皆さんと『アオアシ』愛を共有できた、すてきな時間でした。初めての生アフレコは……、緊張しました! その後のサッカー中継にも招いていただいたのですが、福西さんの丁寧な解説で分かりやすく観戦できて、本当に貴重な体験になりました」
(作品に対する大鈴さんの思いはこちら

多彩な取り組みを行うことでさらに強まった、アニメと地域との密接なかかわり。一方で全国の視聴者に向けては、Jリーグの情報や試合結果を伝える番組「Jリーグタイム」(BS1)に、大鈴とエスペリオンユースのヘッドコーチ・伊達望役の安元洋貴が出演したり、視聴者からサッカーのリフティング動画を募集。これらの情報は、現在も「アオアシ」の番組ホームページからアクセスすることができる。
番組内で、Jリーグの選手が華麗なテクニックを披露する「#Jリーグアオアシチャレンジ」が放送されるなど、さまざまな展開とともにサッカーアニメとして人気を獲得した「アオアシ」。その魅力を、アンコール放送の機会に改めて確認しておきたい。

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ⓒ小林有吾・小学館/「アオアシ」製作委員会

☆アニメライター・前田久さんがアニメ「アオアシ」を解説するコラムはこちら

ステラnet 編集部

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