毎年車検で荷台はむき出し!それでも『ハイラックス』が売れる理由

毎年車検で荷台はむき出し!それでも『ハイラックス』が売れる理由

  • @DIME
  • 更新日:2017/11/22

10月から販売が開始されたトヨタのピックアップトラック、『ハイラックス』が売れている。といっても発売後1か月での受注は2300台というレベルだが、そもそも当初の年間販売台数の目標は2000台だったというから、メーカーも驚くほどの人気ぶりだ。そもそもこの『ハイラックス』、以前は普通に日本で売られていたものの、快適性に長けたSUVの需要が増えたこともあり、2004年秋に国内販売を終えていた。今回発売したのは代替わりした最新型(8代目)で、実に13年振りの登場となる。

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■1ナンバー区分で車検は毎年!

最新型『ハイラックス』は、アジアで生産される“グローバルカー”で、4ドア5人乗りのダブルキャブということもあって、全長は5,335mmもある。全幅こそ1,855mmと常識的な数値だが、車高はやはり大きく1,800mm。都市部の機械式駐車場には、まず収まらない。かといって、屋外駐車場では荷台を覆わないと雨が降り注いでしまう。「ピックアップトラックなんてそんなもの」と割り切れればいいのだが、セキュリティやプライバシーを気にするユーザーは、すんなりと購入に踏み切れないだろう。それともうひとつ。『ハイラックス』は、この代から普通貨物登録の1ナンバーに区分されるため、車検は1年ごと。費用は5ナンバーや3ナンバーよりも安いとはいえ、毎年車検を通なければならない精神的負担もある(ついでにいうと高速道路の料金も高くなる)。

■今や希少なピックアップトラック

では、なぜそんな“不便な”クルマが売れているのだろうか。第一は、やはり希少性だろう。現在、日本で正規販売されているピックアップトラックはほかになく、露出した荷台をもつクルマを手に入れるとなると、軽トラックしか選択肢はない。ボディサイズといい、迫力のあるデザインといい、他人と違うクルマが欲しいユーザーには、うってつけの1台なのだ。第二に考えられるのは、実用性の高さ。荷台に屋根がないことは、バイクやサーフボードなどを運ぶうえで大きなメリットとなる。それに『ハイラックス』の骨格は頑丈なラダーフレームで、ハイ/ローの切り替えができる後輪駆動主体のパートタイム4WDを備える。これに低回転から粘りのきくディーゼルエンジンを組み合わせ、道や使い方を選ばぬタフな走りが身の上だ。

■トラックに乗っている気分にさせない

それでいて、オンロードでも快適なのが、『ハイラックス』のすごいところ。リアサスペンションはシンプルな板バネ式だが、空荷状態でも路面の凸凹でドタバタすることなく、ちょっと古いクロカン志向のSUVに乗っている感覚だ。開発にあたっては、エンジニアが世界中のあらゆる道でテストを繰り返したという。いまだに舗装率が低い国々でも、乗り心地に秀でたクルマに人気が集まるのは当然だろう。室内も乗用車ライクなデザインで、内装のパネルの質感は相応に高く、シート表皮も決して安っぽくない。視覚的にもトラックに乗っている気分にさせないのが、『ハイラックス』の特徴といえる。

■アクセサリーを駆使すれば普段使いにも!

『ハイラックス』を即買いしたユーザーの多くは、使用環境に恵まれ、目的もはっきりしている人たちだろうが、なによりも旧態依然のトラックとは一線を画したつくりが、快適なクルマに慣れた世代にもアピールしたのではないだろうか。しかも、1世代前のものとはいえ自動ブレーキを上級グレードに標準装備し、車線逸脱警告装置(同・前)やトラクションコントロールによる姿勢制御も付く。気になる荷台の件も、トヨタのレース車両やカスタマイズをてがけるTRDから鍵付きのトノカバー(16万円)が発売されているので、それを付ければ不安は解消される。さらに11月には、同じTRDから荷台をすっぽりと覆う鍵付きキャノピー(写真・36万円)も発売された。デザインも素晴らしく、まるでかつての『ハイラックスサーフ』が蘇ったような印象だ。都会的なデザインのクルマが増えるほど、男らしくて武骨な『ハイラックス』のようなクルマが見栄えする。本気で遊ぶ人向けという条件付きではあるが、無二の1台を手に入れたいと思うなら、迷うことなく購入をおすすめする。

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ダブルキャブのボディは全長が5mを超える。床が高いため、子供やお年寄りは乗り降りがしづらいが、そんなところもいまどきの快適なクルマとはまったく違う

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荷台は奥行きが最大1,565mm、開口幅1,380mm。サビや腐食に強い亜鉛メッキ板を使用。

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コンソールのデザインはモダンで、使い勝手に優れる。写真にはないが、後席は座面を持ち上げることができ、荷台に置きたくない荷物の置き場所として使える。

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エンジンは2.4Lのディーゼル。音や振動はそれなりにするが、このクルマのキャラクターに合っているので、不快に感じることはない。

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こちらはTRDのアクセサリーを装着した車両。キャノピー(赤、黒、白が選べる)のほか、樹脂製のオーバーフェンダー(8万円)も装着している。どちらも全国トヨタ販売店での取り扱いとなる。

SPECIFICATIONS
【駆動方式】 4WD
【ボディ寸法】
全長 5,335mm
全幅 1,855mm
全高 1,800mm
最低地上高 215mm
最少回転半径 6.4m
ホイールベース 3,085mm
トレッド 前1,535mm/後1,550mm
車両重量 2,060~2,080kg
乗車定員 5名
【エンジン・燃料】
形式 直列4気筒DOHC
排気量 2,393cc
最高出力 150PS/3,400rpm
最大トルク 400N・m/1,600~2,000rpm
燃料タンク容量 80L
燃料種類 軽油
燃費(JC08モード) 11.8km/L
【トランスミッション】 6AT
価格 \3,025,000~
(問)トヨタ 0800-700-7700
https://toyota.jp/

取材・文/櫻井 香 撮影/篠原晃一

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